2009年10月16日
【ワンマン経営を脱するしくみ作り】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806134805
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本日の一冊は、2000年に日本経営品質賞を受賞し、一躍有名となった株式会社武蔵野の社長、小山昇さんが、「経営の見える化」を論じた一冊。
「見える化」というのは、ローランド・ベルガー日本法人会長、遠藤功さんの著書『見える化』により広まった概念で、ビジネスの問題点を見えるようにしておくことで、問題が発生してもすぐ気づき、対処できる環境作りのことを言います。
※参考:『見える化』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492532013/
この「見える化」は、すでにトヨタやキヤノンといった大企業では実践されているのですが、いかんせん仕組み作りが遅れている中小企業では、できていない部分が多い。
本日ご紹介する一冊は、この「見える化」を中小企業が達成するための秘訣とノウハウを示した一冊です。
「回収サイト」を見える化する、「経理の不正」を見える化する、「撤退タイミング」を見える化する、「クレーム」を見える化するなど、中小企業がおろそかにしがちな点を見える化する方法を説いており、じつに参考になります。
経理の不正を防ぐために「売り」と「買い」を分けて扱うしくみ、クレーム処理をするまで、自動的にメールが送り続けられるしくみなど、同社の取り組みからは、ワンマン経営脱出のためのさまざまなヒントが学べます。
個人的には、社員に仕分けをさせる、というアイデアに驚きました。
なかなか組織を大きくできないで悩んでいる経営者の方は、ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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社長は聖人君子でなくてもいい。すべてを社員に見せなさい
「ブラウス」を売ろうとして売れなかったとき、「じゃあ、今度はパンツを売ろうか」と勝手な憶測をしてはいけません。「どうしてブラウスを買わなかったのか」、お客様に「正解」を聞いてみる
「社長の思い」を見える化するときは、「やりたいこと」ではなく、むしろ「やらないこと」を明確にすべきです
「業界の非常識」とは、「他の業界の成功事例を、自分の業界で最初に実行すること」
「独力で頑張る人」より、いいことを「真似した人」を評価しなさい
損益分岐点を越えていれば、値引きをしてでも早く現金化する
「武蔵野」では、お客様からの入金が確認できないと、「未入金リスト」に上がります。事務側は、現場の店長に「未入金に関する情報」を送信。現場は、その情報をもとに対応します
「売れるカテゴリー」だけに在庫を圧縮しなさい
「武蔵野」の経理の考え方は、「買った人が仕分けをする」のが基本
社員の仕分けはおおむね「経費」であり、それ以外の勘定科目はほとんどありません。ですから、勘定科目はなんだっていい。これが正しい「仕分けのしかた」です
人間は、人と比べられるとやる気をなくしたり、言い訳をしがちになります。したがって、他人とではなく「昨年の自分」と比較させ
るほうがいい
経理の不正が起きるのは、会社のしくみが悪いから
経理担当者が2人いるなら、「ひとりは入金担当、ひとりは出金担当」と業務を分けて、2年たったら入金担当と出金担当を入れ換え
るようにします
現場の不正を防ぐには、お金の管理を「職責下位」の人間に任せること
マーケットは、平均ではなく「最頻値」で判断すべき
先行指標を見つけておく
クレームは全員で共有、クレーム隠しは賞与半減
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『経営の見える化』中経出版 小山昇・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806134805
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◆目次◆
第1章 「社長の思い」の見える化
第2章 「お金の流れ」の見える化
第3章 「儲かっているかどうか」の見える化
第4章 「現場の仕事」の見える化
第5章 「情報」の見える化
第6章 「評価」の見える化
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