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『大きく考える会社は、大きく育つ』 バーンド・H・シュミット・著


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【革命を起こすビッグアイデアの作り方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478007217

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本日の一冊は、コロンビア大学ビジネススクール教授であり、コンサルティング会社のCEOとしても活躍する著者が、iPod、グーグル、IKEA級のビッグアイデアを実現する方法を説いた一冊。

現在、アメリカン・エキスプレス、LVMH、マッキンゼーをクライアントに持つという著者が、さまざまな企業の事例をもとに、破壊的イノベーションを起こすための考え方を説いています。

「四つの戦略タイプ」と、それぞれの戦略を実現するための手法、成功した企業の事例は興味深いですが、全体的には精神論が中心。

具体的ノウハウを求める向きにはちょっと期待外れかもしれません。それでも、聖域にメスを入れる、一見相いれないアイデアやビジネス手法を組み合わせる、異業種をベンチマークする、などのアイデアは、大胆な発想を生む上で、重宝する考え方です。

また、大胆なアイデアを組織に浸透させ、実行させるまでのプロセスがきちんと書かれている点には、好感が持てます。

組織の硬直化を防ぎたい、あるいは既に硬直化した組織を変革したい、と考える人に、おすすめしたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ビジネスリーダーたる者は小出しに成果を生む戦略立案にとらわれてはいけません

大胆な新しい発想を追求する人が報われたり、評価されたりすることはあまりない。なぜなら、会社の報奨制度が予測可能な短期の業績を対象にしているからだ

広い視野に立って大きく考えている組織は、長期にわたる影響力をもった少数の中核アイデアを軸に統合されている

データやスプレッドシート、分析表のほとんどは過去の業績を明らかにする受け身のツールであり、本質的に将来戦略を描くことはできない

自社の業界内部の競合他社をベンチマークとして比較分析するのではなく、大勢に逆らって業界以外から新しいアイデアを探してこよう

聖域にメスを入れることは、奇想天外なアイデアを生むための優れた手段である

アイデアを得るために過去をふり返ってみることは、ファッションスタイルでもよくみられる。たとえば、ミニマリズムは、二、三〇年ごとに流行し、その対極にある装飾主義と入れ替わっているようだ

あなたのアイデアがスケールの大きいものかどうかを確認するには、批評眼をはたらかせ、外部の人の意見を聞き、すべてのアイデアを「大きさ」の三つの幅広い基準――創造性、ビジネスへの影響、コミュニケーションへの影響――でチェックすることだ

うまくいくビジネスアイデアとは、実現可能であり、競争相手に対して防衛でき、社内文化に適合するものでなければならない

◆四つの戦略タイプ
反対戦略:自社業界が長年抱いてきた思い込みへの疑問から生まれる
統合戦略:一見相いれないアイデアやビジネス手法を組み合わせる
本質戦略:既存のアプローチを極端に推し進めた結果
超越戦略:異業種ベンチマーキングと自社業界への応用

大きく考える戦略は人の心を鼓舞するものでなければならない

早い段階で勝者になる必要がある。市場を完全に制覇するまでひたすら張り切り、努力する社員など、ほとんどいないからだ

大きな問題には大きく考えちゃう人が必要である

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『大きく考える会社は、大きく育つ』日本経済新聞出版社 バーンド・H・シュミット・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532314143
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◆目次◆

1.「大きな考え」とトロイの木馬
2.アイデアを調達する
3.アイデアを評価する
4.アイデアを戦略に変える
5.大きな考えを実行する
6.大きな考えを率先する
7.大きな考えを持続させる
エピローグ

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『高級ブランドのプレミアムな接客術』岩倉正枝・著


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【優良顧客の心をつかむ究極の接客術?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478007217

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ビジネス書評家という立場上、これまでにたくさんの接客本を読んできましたが、本日ご紹介する一冊は、そのなかでもかなり実践的な内容です。

表紙の写真を見て、正直「この人がプレミアムな接客の達人?」と戸惑いましたが、読んでみると、なるほど、これはひと味違います。

「お客様のためになるのであれば、たとえ他ブランドの品物でもおすすめする」ぐらいなら、最近の接客では常識。

しかしながら、ウィンドーに目を奪われたお客様へのさり気ないアプローチや、太ったお客様のプライドを傷つけないトーク、お取り置き期限が来たときのセリフ、お客様のタイプ別に買いたい心をくすぐるトークなどは、さすがと言わざるを得ません。

ちなみに著者は、かつて全日空でVIP専用機の客室乗務員を経て、JTB添乗員、海外ブランドショップの販売スタッフなどを経験した人物。

幅広い接客経験を生かし、現在は販売スタッフの教育・研修を手掛ける会社を経営しており、支援先の一社、ラルフローレンでは目覚ましい成果を上げたそうです。

タイトルは「プレミアム」と謳っていますが、実際にはあらゆる商売で有用な、一歩踏み込んだ接客を教えています。

赤ペンチェックでは拾いきれなかった内容もあるので、興味のある方はぜひ買って読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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お客様のためになるのであれば、たとえ他ブランドの品物でもおすすめするのが基本

雑誌は、美容院に行ったときに店内に置いてあるものを見ること

「○○さん、いますか」ときに、お客様が電話で、お気に入りの販売スタッフがその日にショップにいるかどうかを尋ねてこられることがあります。これがお客様の「あなたから買いたい」というサインです

自分が不在となる場合はあらかじめ、「私が不在のときには、○○が代わりに応対させていただきます」とお伝えしておくべきでしょう

たった1枚のお皿で人生がまるっきり変わってしまうこともあり得ると理解していただけるトークができないといけない

ネームバリューのないブランドの商品を売る秘訣はどこにあるのでしょうか。それは、その販売スタッフ自身がブランドになっていることです

お客様の第六感は鋭いものです。販売スタッフがほんの少しでも心のなかで、「このお客様は買いそうもないな」などと思おうものなら、本当に不思議なくらい、すぐに伝わってしまう

ウィンドーに目を奪われて店の前で立ち止まったものの、たまたま時間がなくて、そのまま通り過ぎようとしているお客様には、こうひと言、声をかけましょう。「よろしければ、お時間のあるときにぜひ、お越しくださいませ」

「できません」というのは冷たい言葉です。私たち小売業にNOという言葉はありません

アパレルにはサイズの問題がつきものです。どう見てもLサイズのお客様が「自分はMサイズだ」とおっしゃる場合もあります。そんなときも遠回しな言い方が役立ちます。「この商品は、通常より小さめにできておりまして、皆様、ひとつ上のサイズをお求めになります」

お客様のクレームで多いのが、販売スタッフのなれなれしい態度

定番好きの方には、「長くお召しになれる」「飽きがこない」「オンでもオフでも着られる」「シンプルなところがおしゃれ」「変わらず人気がある」といった言葉が有効

物を置くとき、渡すとき、ドアを閉めるときなど、動作に余韻を残すように最後をゆっくりと静かにするとていねいな印象を与えます

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『高級ブランドのプレミアムな接客術』ダイヤモンド社 岩倉正枝・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478007217
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◆目次◆

はじめに
1章 ラグジュアリーなサービスは「カスタマイズ」なもの
2章 接客の基本ルール
3章 「あなただけのお客様」の増やし方
4章 自分を劇的に変える接客マナー
5章 クレーム防止法&対処法

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『名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方』鈴木康之・著


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【名作コピーから売れるヒントをつかむ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532194490

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本日の一冊は、ベストセラー『名作コピー読本』の著者であり、自身、40年にわたり広告界で活躍する鈴木康之さんが、久々に放つコピー本。

※参考:『名作コピー読本』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000J7NHWW/

著者による名作コピーの案内と、そこに秘められた力の源泉/売れるロジックの分析、そして書き方の学習法が、このコンパクトな一冊に詰め込まれています。

人にモノを売る上で、コピーがどれほど重要かはあえて説きませんが、著者が気に入っているという以下の文章を読めば、その本質がわかると思います。

————————-以下引用—————————

フランスの詩人アンドレ・ブルトンがニューヨークに住んでいたとき、いつも通る街角に黒メガネの物乞いがいて、首に下げた札には「私は目が見えません」と書いてありました。

彼の前には施し用のアルミのお椀が置いてあるのですが、通行人はみんな素通り、お椀にコインはいつもほとんど入っていません。

ある日、ブルトンはその下げ札の言葉を変えてみたらどうか、と話しかけました。物乞いは「旦那のご随意に」。

ブルトンは新しい言葉を書きました。

それからというもの、お椀にコインの雨が降りそそぎ、通行人たちは同情の言葉をかけていくようになりました。物乞いにもコインの音や優しい声が聞こえます。

数日後、物乞いは「旦那、なんと書いてくださったのですか」。

下げ札にはこう書いてあったそうです。

「春はまもなくやってきます。でも、私はそれを見ることができません」

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素晴らしい文章だと思いますが、これを読んで、ただ感心しているだけでは、売れるコピーは書けません。

問題はなぜ人々がこの話に共感し、さらにお金まで払ったのか。

ここを考えながら読むことで、人を動かす言葉の本質が見えてくるわけです。

以前にも、ジョン・ケープルズの『ザ・コピーライティング』や、『人が集まる!行列ができる!講座、イベントの作り方』を紹介しましたが、本書これらのマスメディア版、といった印象です。

※参考:『ザ・コピーライティング』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478004536/

※参考:『人が集まる!行列ができる!講座、イベントの作り方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062139065/

ゲリラマーケティング的には使えない本ですが、大衆の心をつかむためのヒントが書かれています。マーケティングに携わる方は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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文章はまず第一に、読む人のためのもの。そして読んでもらって、目的を果たしてはじめてやっとあなたのためのものになるのです。その順番がだいじです

人は「安い」と「違う」に弱い

焼き肉・しゃぶしゃぶ 食べ放題999円(60分/男性+200円)<中略>金銭的なおトク情報にはこうした説明の言葉を忘れてはい
けません

人は健康な時に、そうじゃない自分を想像するのが、なんて苦手なんだろう。ヒルデモアたまプラーザ・ビレッジIII)

メガネは、涙を流せません。だから、クリアリング。これまでの洗浄と違います。メガネの新しい点検・整備。眼に入ったホコリは、涙が流してくれます。しかし、メガネはそれができません。汚れてもホコリが入っても、そしてネジがゆるんでもそのままです。ときどき総点検をしてあげましょう(金鳳堂)

もったいない酒。友がいい酒をくれた。心遣いが、もったいない。飾っておくのは、もったいない。封を切るのは、もったいない。ひとりで飲むのは、もったいない。こんなにいい夜が、もったいない。こんな気分が、もったいない。もったいない、もったいないと言いつつ、瓶(ボトル)はいつしか空になる(サントリーローヤル)

日本酒の旨さなどそのもの自体を言葉でどう書いたところで表現できないのです。製造原理を説明し、できた旨味をいくら形容詞を書
き重ねたところで無理です。言葉を超える旨さだからです。にもかかわらず、もったいぶった修辞に頼ろうとするコピーがよくありますが、無駄です。直接的に描写しようとすればするほど、モノの核心に届かず、歯がゆくなるだけのこと

ころんだら、起きればよい。鬼塚喜八郎「失敗の履歴書」はじめてのサラリーマン生活は戦後3年でつまずいた。私利私欲の経営者に愛想を尽かしたからだった。そしてある日、「もし神に祈るならば、健全な身体に健全な精神があれかしと祈るべきだ」という言葉を聞いた。スポーツは健全なる心身を育成していく最良の方法だと知った。戦後の混乱期のその時、すさんだ青少年たちを早く立ち直らせるためにはスポーツが役立つに違いない、そしてその普及こそが自分の務めだと感じた。(この後、事業発展の軌跡、スポーツマン精神の5か条が入る)そして、ここに新たな条項をひとつ、加えたい。(第6条)スポーツマンは、ころんだら、起きればよい。失敗しても成功するまでやればよい

聞き手が「それはいい話だ。ぜひ読者に聞かせたい」という衝動に駆られる話を入手するのが広告制作の取材

700度の火を持って、私は人とすれちがっている。たばこを持つ手は、子供の顔の高さだった。(JT)

いい文章の古典的なルールに一節一義があります。一節には二つのことを書き込むな、一つの意味で満たせ、二つのことを書きたいのなら二つの節に分けて書け、というルールです

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『名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方』日本経済新聞出版社 鈴木康之・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532194490
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◆目次◆

はじめに 文章への入口
第一部 話の中身
第二部 表現の方法
第三部 話の見つけ方
第四部 発想の方法
第五部 基本は説明力
第六部 勉強の方法

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