2012年2月13日
【隠れた名著】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756241646
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本日の一冊は、最近読んだなかではもっとも紹介したくないマーケティング本。
そう、土井が著者指導の際に用いている「魅力づくり」の原理が書かれた一冊です。
著者のサリー・ホッグスヘッドは、米国のクリエイティブ・エージェンシーで活躍したコピーライターで、ハリー・ウィンストンなどの仕事も請け負ったことのある人物です。
タイトルは『魅きよせるブランドをつくる7つの条件』となっていますが、どちらかというと、個人がいかにして魅力を作るか、心理学的な視点から述べられた一冊と言えるでしょう。
著者によれば、個人を魅力的にするのは、以下の7つの要素。
1.欲望のトリガー
2.神秘性のトリガー
3.警告のトリガー
4.威信のトリガー
5.権力のトリガー
6.悪徳のトリガー
7.信頼のトリガー
本書では、これら7つのトリガーをどうやって使いこなすか、その原理とポイントが書かれています。
人間の本能に訴え、人を魅了するにはどうしたらいいか。
さまざまな研究成果、企業事例をもとに述べたじつに読み応えのある一冊です。
著者曰く、<情報は力ではありません──魅了する能力こそが、力なのです>。
マーケティングから恋愛まで、人間のありとあらゆる活動に応用可能な理論が、この一冊に詰まっています。
ビジネス書ではあまり知名度のない出版社から出ていますので、書店で探すのは結構難しいかもしれません。
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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人は「魅了される」ことを望むと同時に、自分も他人を「魅了する」ようになりたいと望んでいる
魅力には、双子の片割れである邪悪な存在──強迫観念がついてまわります。魅力と強迫観念は、紙一重の関係にあるのです
人間は相手に見せるシグナルとして微笑んでいるのではなく、音を聞かせるために微笑んでいる
笑った口から高い声が出るのは、本能的に、控えめで親しみやすい印象を与えるためだった
情報は力ではありません──魅了する能力こそが、力なのです
消費者は、ブランドとつながりたいのではなく、たがいにつながることを望んでいます
魅力的なものというのは、その周りに魅力をまとっているのであって、それ自体は「魅力的」でも「非魅力的」でもありません。商品や人物が魅力的かどうかを決めるのは、背景と意味なのです
コカ・コーラ社などもそうですが、多くの企業が自社のブランドにショットグラス一杯分の神秘性を注いでいます。そのブランドに関する情報を隠せば隠すほど、消費者はそのブランドの商品を欲しがるようになるのです
◆神秘性を作用させる4つの方法
「好奇心を刺激する」
「情報を控える」
「神話を築く」
「アクセスを制限する」
◆警告を仕掛ける5つのコツ
「結果を明示する」「期限を設定する」「危険性をさらに強く認識させる」「起きる確率が高い危険ではなく、最も恐れられている危険に焦点を当てる」「苦難を想像させる」
厳しすぎる規制が悪徳を誘発する
◆信頼を獲得するための5原則
「なじみ深い存在になる」「繰り返し伝える」「真実を提供する」「短期間で信頼を高める」「不健全なメッセージを『魅力のないもの』であると認識させる」
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『魅きよせるブランドをつくる7つの条件』サリー・ホッグスヘッド・著 パイ・インターナショナル
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756241646
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◆目次◆
パート1 魅了できますか?
魅了することに成功する人、失敗する人
パート2 7つのトリガー
欲望・神秘性・警告・威信・権力・悪徳・信頼
パート3 魅了するためのアタックプラン
あなたのメッセージをより魅力的にする方法
付録 ケルトン・リサーチ社による魅力に関する調査
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