2012年2月25日
【プロインタビュアーの心と技術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/416660841X
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本日の一冊は、キャスター、作家として、また名インタビュアーとして知られる阿川佐和子さんが、その聞き方のエッセンスを紹介した一冊。
北野武や、萩原健一、浜口京子、鶴瓶、黒柳徹子、尾崎将司、デーモン閣下など、氏がこれまでにインタビューした有名人のエピソードを交えながら、いかに人の心をひらくか、いかにして聞くか、その心構えとスキルを説いています。
なかでも感銘を受けたのは、「質問は一つだけ用意しなさい」という、著者の先輩からの教え。
「もし一つしか質問を用意していなかったら、当然、次の質問をその場で考えなければならない。次の質問を見つけるためのヒントはどこに隠れているだろう。隠れているとすれば、一つ目の質問に応えている相手の、答えのなかである。そうなれば、質問者は本気で相手の話を聞かざるを得ない。そして、本気で相手の話を聞けば、必ずその答えのなかから、次の質問が見つかるはずである」
これは、相手の話に集中し、深堀りするための心構えですが、うまくいくインタビューというのは、たいがい、こういうものだと思います。
「おしぼり」の話から事故後の北野武の本音、そして映画「HANA-BI」のワンシーンにつながった話など、感動のインタビューシーンがいくつも盛り込まれており、読み物としても楽しめる内容です。
ベテランの上から目線のお説教ではなく、著者が未熟だった駆け出しの頃のエピソードから始めているため、共感できる部分が多いと思います。
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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こんなに自分の話を面白そうに聞いてくれるなら、もっと話しちゃおうかな。あの話もしちゃおうかな。そういう聞き手になろう
自分の話を聞いてほしくない人はいない
次の質問のことばかりを考えていると、どうなるか。肝心の社長の話はほとんど耳に入ってこないのです
「もし一つしか質問を用意していなかったら、当然、次の質問をその場で考えなければならない。次の質問を見つけるためのヒントはどこに隠れているだろう。隠れているとすれば、一つ目の質問に応えている相手の、答えのなかである。そうなれば、質問者は本気で相手の話を聞かざるを得ない。そして、本気で相手の話を聞けば、必ずその答えのなかから、次の質問が見つかるはずである」(著者の先輩の話)
ある作家の小説を、三冊読んでみて、「あれ、この人の作品にはいつも、気の強い女性ばっかり出てくるな」ということに気がつく。気の強いタイプの女性が好きなのかな。聞いてみようかと思います
できればゲスト自身が苦労して作り上げた作品や業績に関心を向けることが、相手の心を開く一つの手立てとなるような気がします
抽斗の方向性ぐらいは、多少なりとも双方で認識しておいたほうが、会話のまとまりが良くなることは多い
「脱線した話」によーく耳を傾けて、じっくり聞いて、とことん楽しむ。なぜなら、その話は思いも寄らぬ面白い話に発展するかもしれないからです。発展しなさそうだとわかったら、それらのなかに、自分の本来聞きたかったテーマに関連する言葉が、なにか一つぐらい落ちていないかと必死に探す
「意外性」は重要
安易に「わかります」と言わない
人の話を聞くときは、具体性というものが大事なんだ。忘れかけておりましたが、インタビューするときにおいて、「具体的な話を引き出さないとダメだ」と最初に教えてくださったのは、遠藤さんでしたね
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『聞く力 心をひらく35のヒント』阿川佐和子・著 文藝春秋
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/416660841X
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◆目次◆
I 聞き上手とは
II 聞く醍醐味
III 話しやすい聞き方
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