2012年1月29日
【マーケティング理論を物語で学ぶ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806142395
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本日の一冊は、ストーリー形式でマーケティングの基礎が学べる、注目の新刊。
物語の舞台となるのは、業界トップのバリューマックス社に大きく水をあけられている会計ソフトウェア専業の駒沢商会。
主人公となるのは、強引な営業と自己中心的な性格で社内の男子から恐れられている宮前久美。
営業出身で、いつか自分が開発した商品を売りたいと意気込んで商品企画部に入ってきたものの、マーケティングの「マ」の字もわからず戸惑う久美の前に、ベテラン与田誠が現れ、憎まれ口を叩く。
はたして久美はプライドを捨て、マーケターとして成長できるか?
というのが物語の大筋です。
「製品志向」と「市場志向」の違い、顧客満足の式、バリュープロポジションの考え方、流通チャネルをどう考えるか…。
商品開発や販売促進のために必要な考え方の基本が、短いストーリーの中にきっちり収められています。
ベテランのマーケターなら知っていることばかりかもしれませんが、改めて自社のマーケティングをチェックすることで、見えてくることもあるかと思います。
ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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もし“化粧品の製造販売”にこだわっていると、化粧品に代わる新しい美容方法が生まれたときに、会社の事業は衰退してしまうかもしれません。“ライフスタイルと自己表現、そして夢を売ること”と考えると、新しい美容方法は会社を発展させるチャンスになります
お客さんのことを何も考えずに企画した商品は、間違いなく売れません
顧客満足は、“顧客が感じた価値”から“事前期待値”を引き算したもの
顧客の事前期待値が100だとします。そしてその事前期待値を100%満足させる100の価値を提供したとしますよね。顧客満足は“顧客が感じた価値”から“事前期待値”を引き算したものだから100引く100.つまり0点です
だって、帝国建設の全体のコストを大幅に削減できる提案をしてくれたんですよ。それに比べると一番高いバリューマックス社さんの<会計の達人>と、一番安い駒沢商会さんの<現場の会計>の価格差なんて、ゴミみたいなものです
シェアトップのバリューマックス社は、業界の中で一番低コストで商品を提供できる、つまり、コストリーダーシップを握っています。このようなシェアトップの会社に価格勝負をしかけるのは自殺行為
シニア層をサポートすることで成り立っている街の電器屋さんが多い
バリュープロポジション。“顧客が望んでいて”“競合他社が提供できない”“自社が提供できる”価値のことです
ほとんどの企業は、時間とコストをかけて、他社と同じことを一生懸命自社でもやろうとしています。その結果、どの商品もサービスも同じようなものになってしまい、一生懸命努力しているのにそれに見合った差別化ができていません。その結果、際限のない価格競争に突入して買い叩かれ、利益がどんどん少なくなっていく
お客さんが教えてくれるのはヒントだけ
◆キシリトールのマーケティング
虫歯になる人は日本人全体の1割にすぎません。ところが、虫歯になる前の9割の人も顧客に取り込んだことで、潜在顧客規模を日本人全体に広げた
すべて自社セールスで対応するのが必ずしも正解とはかぎりません
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『100円のコーラを1000円で売る方法』永井孝尚・著 中経出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806142395
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◆目次◆
Prologue 宮前久美、登場
Round1 アメリカの鉄道会社はなぜ衰退したのか?
Round2 「お客さんの言いなりの商品」は売れない?
Round3 顧客の要望に100%応えても0点
Round4 値引きの作法
Round5 キシリトールガムがヒットした理由
Round6 スキンケア商品を売り込まないエステサロン
Round7 商品を自社で売る必要はない
Round8 100円のコーラを1000円で売る方法
Round9 なぜ省エネルックは失敗してクールビズは成功したのか
Round10 新商品は必ず売れない?
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