2012年1月3日
【スモールビジネス大逆転の法則】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903212319
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マーケティングの講義をする時、よく「認識に紐づける」という言い方をするのですが、これがなかなかわかってもらえず、いつも苦労しています。
マーケティングをやる人間が心しておかなければならないことは、「人間はなかなか変われない」ということ。
だから、顧客の認識や行動、習慣を変えるのではなく、そこから始めてどう売るのか、考えることが大事なのです。
本日ご紹介する一冊は、人間が持つ「習慣」の力に目をつけ、これをマーケティングに活用しようというコンセプトのマーケティング書。
著者のニール・マーティンは、認知心理学と脳科学を取り入れたニューロマーケティングの専門家で、本書には、これらの学問領域の知見が、いくつも紹介されています。
ドナルド・ノーマンの名著『誰のためのデザイン?』や、iPod、iPhoneの成功を紐解くまでもなく、これらの学問はマーケティングに「使える」わけですが、真剣に勉強する人は、まだまだ多くはありません。
本書では、こうしたニューロマーケティングの知識を、さまざまな研究結果や、商品開発事例をもとに、じっくりと学ぶことができます。
本書によれば、「人間の行動の九五パーセントは無意識」であり、「商品がヒットするかどうかは、消費者の習慣脳にある記憶と関連づけられるかどうかにかかっている」。
であれば、その習慣脳に働きかける方法を学ばない手はありません。
ぜひ本書を読んで、研究してみてください。
個人的には知っていることが多かったのですが、よくまとまっていて、読みやすい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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大半の企業は年に二〇パーセント、業績のいい企業でも五年で五〇パーセントの顧客を失う
アメリカでは、携帯電話の利用者を一人獲得するのに、平均三〇〇~四五〇ドルのコストがかかる
大規模なメタ分析によると、顧客満足がリピート購入に結びつく率はたったの八パーセント
デューク大学の研究では、人間はほかのことを考えていても、一日の四五パーセントは同じ時間に同じ行動をとることがわかっている
人は馴染みのない状況に置かれると、判断脳を発動させてその状況の対処に集中する
競合他社から顧客を奪うには、その顧客の習慣を壊さねばならない
判断脳で作った製品は使いにくい
「カメラ付き携帯で写真を撮った後、何をするかは決まっている。撮った写真を保存するか、消去するか、メールで送るかだ。そのために、いちいちメニューを開いて目当ての動作を選択したくはない」
(ドナルド・ノーマン)
人は、自分に関係すると感じた情報ほど覚えておこうとする
人は、よい気分のときのほうが、嫌な気分のときよりも多くのことを記憶する
スターバックスが社会現象と呼べるほどの成功をおさめた背景には、もっと日常的な要因が関係している。そのひとつが店舗数の多さだ
機能は増やせばいいというものではない。利用者の受け入れ限度以上に提供しても、消費者の評価が高くなることはない
コンティニウム(デザインコンサルティング会社)の設計担当者は、消費者の普段の行動の観察を何よりも優先させる
「習慣」にはいくつかのタイプがある。大きく分けると二つ、「オートマチック習慣」と「自分ルールによる習慣」だ
消費者の習慣の一部となるためには彼らの信頼を得ること
いったん身についた習慣は、何らかの合図(行動を起こすきっかけとなる刺激)に反応して現れる
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『「習慣で買う」のつくり方』ニール・マーティン・著 海と月社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903212319
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◆目次◆
はじめに
パートI 習慣の威力を知る
1.そのマーケティングの敗因は「脳」にある
2.習慣脳の仕組みを知る
3.知っておきたい記憶のメカニズム
4.覚えておくべき判断脳の役割
パートII 習慣化につながるマーケティング法
5.iPodの成功から何を学ぶか
6.顧客満足度より大切なこと
7.設計から発売までを点検する
8.「価格」と「店内」と習慣の関係
9.習慣を促すプロモーションの条件
10.PRで脳によいイメージを刻む
11.ブランド構築の正しいあり方
パートIII 習慣をもたらすための具体策
12.タバコとグーグルが教えてくれること
13.今すぐ消費者を「調教」しよう
14.習慣化させるまでの三つのステップ
15.習慣を維持させるために
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