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【スモールビジネス大逆転の法則】
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2012年最初の一冊は、先日訪れたさわや書店さん（盛岡）で勧められた、地域おこしのケーススタディ。

各地の中小企業が元気になって欲しいという願いから、セレクトした一冊です。

内容は、静岡県富士市の産業支援センターf-Biz（通称「行列のできる起業相談所」）のセンター長が、その支援哲学と、具体的手法、マーケティング事例を披露したもの。

著者は、静岡銀行、創業支援施設「ＳＯＨＯしずおか」などを経て、独立した人物ですが、そのきっかけは、起業家たちの「活き活きと前向きに仕事をしている」様子を目撃したからだそうです。

著者曰く、ビジネスの成功に必要なのは、オンリーワンであること（独創性、工夫）と情熱（とその継続）、そして行動力。

そして、問題となるオンリーワンは、粘り強く探せば、必ず見つかるものだというのです。

＜ネガティブに思えることのなかにも必ずポジティブが隠れている。欠点・弱点・デメリットといわれる部分に、“売り”や“強み”が潜んでいる＞

では、著者はどうやってクライアント企業の“売り”や“強み”を見つけたのか。

本書には、その事例がこれでもか、というぐらいふんだんに紹介されています。

部品が入手できず困っている古い工作機械やクラシックカーのオーナーにオーダーメイドの部品を売って成功した司技研、シングルマザーの子どもを思う気持ちを物語として伝え、ＰＲに成功した「アイスコルネット」、スポーツ栄養士が提案する日本初の「スポーツ弁当」など、興味深い事例が、いくつも紹介されています。

中小企業の経営者や起業家はもちろん、経営を支援するプロフェッショナルの方にも、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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【富士市で金属試作品の製造・加工を行う司技研のケース】
・「３日で納入するという強みを活かして、『試作特急サービス３ＤＡＹ』というネーミングで売り出しましょう」と提案した

・サービス名を「部品再生110番」と銘打ち、すぐさま展開を始めたところ、これが注目され、あちこちの中小工場から問い合わせがきた

・クラシックカーは熱狂的なマニアがいて、何十年ものの自動車をメンテナンスしながら乗り続けているが、これもまた故障した部品が手に入りにくい。そこに目をつけた

商品そのものの力だけでなく、その商品がどうやって生まれたか、どんな人が生み出したのか、というストーリーの部分に光を当てて、その商品を売り出すこともできる

高林さんは十数年前にご主人と離婚し、小さな子どもを抱えてシングルマザーになった。専業主婦だったため働いたことはなく、生活はどんどん逼迫していくばかり。パートでなんとか生活費を稼いでいたが、いつもぎりぎりの状態だったと言う。そんななか、育ち盛りの子どもになんとかおやつを食べさせたいという母心から、よくつくっていたのがパンの耳を油で揚げて砂糖をまぶしたものだった。そして、たまの贅沢に奮発してこの揚げパンにアイスクリームをのせて子どもに食べさせていたそうだ

立地が「売り」になることもある

ケーキ付き英会話教室は、たくさんの生徒が集まる人気教室になった

報道機関はつねに、いまの時代の潮流、これから注目されるであろうテーマを、さまざまな角度から拾い出そうとしている。「環境」「少子高齢社会」「成熟社会」「グローバル化」などなど。そうした時代の潮流に乗った企業・町・商品であれば、これから有望な「ブランド」に育つ可能性があるし、報道機関も取り上げやすい

「日本一怖いトイレットペーパー」（鈴木光司の書き下ろし短編ホラー小説が印刷されたトイレットペーパー）は１ロール210円で、発売数カ月で20万ロールを売るヒット商品となった。売れた場所に注目すると、スーパーや生活雑貨店などではなく、いちばん売れたのは書店だった

「ずっと、スポーツ栄養学を盛り込んだお弁当があればいいなと思っていました」（古旗照美さん）

ビジネスセンスとは「課題」を見抜く力

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『人口から読む日本の歴史』小出宗昭・著　亜紀書房
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4750511188
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◆目次◆

第１章　次から次と成功する起業相談所
第２章　自分の「売り」に気づく
第３章　パブリシティ戦略によるブランド力強化
第４章　アイデアは化学反応
第５章　町が元気になる条件とは？
第６章　地域に仕事を生み、起業家を生み出す

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