2010年8月17日
【池上彰さんのノウハウ書、ベストはどの本?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062880547
池上彰さんの『伝える力』が、ついに100万部を突破したそうです。
※参考:『伝える力』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569690815
土井は、これまでに何冊か池上さんのノウハウ書を読んでいますが、これが最高峰だと思っていただけに、うれしいニュースでした。
本日ご紹介する一冊は、その池上彰さんによる、最新のノウハウ書。
人前で話す機会のある方に向けて、「わかりやすさ」を身につけるためのノウハウと勉強法をまとめた、注目の一冊です。
正直、前述の『伝える力』や、同じ講談社現代新書から出ている『わかりやすく<伝える>技術』に比べると、読み応えの点で劣りますが、本書は池上さんが実践したトレーニングや、参考にしている情報源がわかり、一から学びたい方にはおすすめです。
※参考:『わかりやすく<伝える>技術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062880032
3冊を土井の偏見でまとめると、『伝える力』は、話す人、書く人双方に当てはまる普遍の「伝える技術」、『わかりやすく<伝える>技術』は、テレビなど映像を使って伝える技術、そして『<わかりやすさ>の勉強法』は、大学受験生や就職活動生、若手ビジネスマン向けのトレーニング、といった印象です。
たくさん出ていますので、ぜひ、ご自分に合ったものを選んで一冊、読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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伝えるべき全体像を、あらかじめ相手に説明しておきなさい
ニュースなら、「そもそも、なぜそれが起きたのか」「どうして、そんなことになっているのか」までが述べられていて初めて、見る人・読む人は腑に落ちます
わかりやすい説明とは、相手にまず話全体の「地図」を渡した上で、「いまの話は地図のここに位置します」と示す説明です
NHKの駆け出し記者時代、私は、現場からのリポート用の原稿を書くときに、「とにかく大変なんです」と書き始めてみることを考えました
聞いている人の頭に絵が浮かぶ。そんな話し方が、わかりやすい説明
どう言葉で説明すれば、相手は頭の中で道順の地図を描けるでしょうか
新聞の一面の下には「天声人語」「編集手帳」「余録」「春秋」など、各紙とも編集委員が執筆するコラムが掲載されています。この文章は入試問題にもよく出題されます。各紙とも筆が立つと評価された名文記者たちが、文章を競い合っているからですということは、この記事をじっくり読むことで、自分の文章力を磨くことができるのです
新聞一面のコラムでは、ふだんは各紙とも別々のテーマを扱っていますが、いったん大きなニュースが発生すると、誰もが同じテーマを扱い、期せずして競作の趣を呈します。このときが、チャンス。各コラムを読み比べ、どのコラムがもっとも優れていたかを自分なりに評価してみるのです
「わかりやすく伝える力」を伸ばしたいと思ったら、紙の新聞を購読した方がいい
他人にしゃべったり、何事かを伝えたりすることが、情報収集の「呼び水」になる
番組のアシスタントやアルバイトの学生に池上の印象を聞いたら、「バカな質問をしても怒られないですみそうな気がする」と話してくれたそうです
歴史を学ぶことは、人類がどのように生きてきたかを知ることです
勉強するからこそ、自分は何がわからないかがわかってきます。自分は何もわからない、何も知らないじゃないかと知ることによって、また勉強しようという気になってきます。勉強すればするほど、自分に何が足りないかということがわかってきます。そして、それを勉強しようと思う……そんな営みが、とても大事なことだと思うのです
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『<わかりやすさ>の勉強法』池上彰・著 講談社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062880547
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◆目次◆
第1章 テレビでプレゼンのヒントを学ぶ
第2章 話のキモ(中心テーマ)を見つけよう
第3章 プレゼン力を伸ばす
第4章 新聞の読み方、ネットの使い方
第5章 クリアファイルで情報整理
第6章 本の読み方
第7章 ノートのとり方、メモのとり方
第8章 わかりやすい文章を書くために
第9章 聞き上手は伝え上手になれる
第10章 時間を有効に使ってみよう