2010年2月20日
【社長から、課長へのメッセージ】
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本日の一冊は、39歳で東レの課長になり、病気の妻と自閉症の長男を守りながら部下をまとめあげ、数々の事業を成功に導いた著者が、課長に贈る手紙。
著者は、土井の座右の書である『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』の愛読者だそうで、本書も手紙形式をとっています。
※参考:『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4102428011/
課長として持つべき心構え、ノウハウ、部下がミスをした時の対応。
いずれも経験者ならではの含蓄に富み、今まさに現場でマネジャー職にある人には、刺さる言葉ばかりです。
冒頭では、著者の母親の教えが4つ、示されていますが、これだけでも、貴重な教訓です。
「世のため人のために尽くす人になりなさい」
「人を傷つけてはいけません」
「ウソをついてはいけません」
「間違ったと思ったら勇気をもってごめんなさいと言いなさい」
本書には、これに加え、かなり実践的な現場のノウハウが記されています。
・方針や考え方は、必ず文書にして渡す
・面談の際は、課の中で一番若い人から順番に話を聞く
・チームで仕事をする際は、「何のために」「いつまでに」「どの
程度まで」「誰と誰がするか」を決めておく
将来、リーダーになる人は、自分が課長になったことをイメージして、現在課長職にある人は、実践的なアドバイスとして、部長職にある人は、課長へのアドバイスとして、ぜひ読むことをおすすめします。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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部下を動かすのはスキルではない。部下の心を動かす、君の高い「志」だ
一緒に働いた仲間との「絆」をもつことができれば、それは幸せな仕事人生
ひとりの父親は百人の教師に勝る
プレイイング・マネジャーにはなるな
◆課長に要求されている仕事
・方針策定
・部下の監督と成長
・コミュニケーション業務
・政治力
「時間厳守」を君が身をもって示し、部下に対しても厳しく指導し続ければ、それは課の文化として定着していく
“事実”とされるものについても、さまざまな角度から冷静に検証しなければなりません。“事実”をゆすってみると、たいていの場合「事実」でないことがわかるものです。だから、前任課長の話を「事実」と考えてはいけないのです
できれば、課の中で一番若い人から順番に話を聞いた方がよいでしょう。若い人はキャリアが短い分わりあい無防備ですから、あまり慎重にならず好きなことを話してくれるからです
人というものは、自分の抱えている問題を平然と受け止めて、当たり前のように処する人に共感するもの
冷静に部下の評価を行ったうえで、いざ人事調査票に記入したり、上司や人事部あるいは周囲の人に対応するときには、その評価より少し甘い評価をしてあげたほうがいい(中略)ただし、その甘くつけた点数分については、君の指導によって必ず部下を成長させなければなりません
人事評価では、その人を「A」と評価するか「B」と評価するかなどということよりも大事なことがあります。それは、君がひとりの人間として、部下の仕事を認めてあげることです
精一杯指導してもどうしようもない人材については、速やかに他部署への異動を画策すべきです。会社のなかには、それほどの人材でなくても務まる職場があるものですし、人手不足で猫の手も借りたい職場もあるでしょう。厳しいようですが、そういう人は切って捨てるしかありません。会社は人助けの組織ではなく、あくまで戦闘集団なのです
かつて中坊公平さんは、「正面の理、側面の情、背面の恐怖」とおっしゃいました
他人の悪口には気を付けなければなりません。本人の前では何も言わず、本人のいないところでその人の欠点をあげつらったり、侮辱するようなことを言ったりするのは避けるべきです。誰かに話したことは、まわりまわって本人の耳に届き、その人を敵に回すことになるからです。そして、いざ君が何かをやろうとしたときに、必ず足を引っ張ることになります
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『そうか、君は課長になったのか。』WAVE出版 佐々木常夫・著
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◆目次◆
はじめに 日本人はルールを守りすぎて損をしていないだろうか?
第1章 なぜ私たちはルール変更を「ずるい」と思うのか?
第2章 実際に「ずるい」を味わってみる
第3章 ルールを変えれば本当に勝てるのか?
第4章 ルールがあってこそ成長する
第5章 ルール作りのプリンシプル
あとがき
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