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『会社のお金はどこへ消えた?』児玉尚彦・著


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【堅い社長は数字をこう見る】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478003181

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本日の一冊は、「経理合理化プロジェクト」を発足し、全国約200の会計事務所とともに、企業の経理業務の改善に取り組む著者が、「賢い社長の決算書のいじり方」を説いた一冊。

とは言っても、決してうさん臭い脱税まがいの本ではなく、いかにして健全な経営をするか、その一点に目的を絞り込んで書かれた、じつに真面目なキャッシュフロー経営の本です。

面白いのは、単に会計理論だけで終わることなく、キャッシュを優先させる営業活動をしたいとき、在庫を減らしたいとき、部下にどのようなインセンティブを与えるか、というところまで突っ込んで論じている点。

これまでに1000人の社長に会ったという著者が、そのなかのベストプラクティスを紹介し、具体的なノウハウ、現場でのやり方を説いています。

担当者別に在庫金額を集計して、ランキングで発表するやり方や、営業マンの売上の棒グラフの右側に色を変えて毎月の回収額を並べるやり方。

できる社長がどこまで細かく配慮しているのか、その実例を学ぶことができて、じつに有意義な内容です。

ほかにも、手元に持っておく現金の適切な額はいくらか、借金はした方がいいのか、節税はすべきなのか、やはり中古のベンツはいいのかなど、中小企業経営者が気になるトピックがてんこもりです。

いつ何時も「お金」を意識して、問題が起こらないよう経営する。

当たり前だけれど難しい経営の極意がお金の面からわかる、じつに有意義な一冊です。

キャッシュフロー経営がいまいちわからなかったという人も、この本ならバッチリです。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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どこの会社に行っても、業績管理の資料には、一番上に売上高が書いてあって、そこから費用を差し引いて利益を出すという順番になっています。しかし、実際の商売は、順番が逆です

会社を成長させ続ける限り、常にお金は不足する

財務バランスを整えるポイントは、とにかくお金を寝かせないこと

在庫は仕入れた社員に責任を持たせなければ減らない

会社にとっていま大事なのは売上高なのか利益なのか、それともお金なのか、を社員に見えるようにしないと通じない

1か月では営業サイクルが完了しません。毎月の売上と利益だけを検証しただけでは取引結果を確認したことにはならないのです

在庫と仕入債務の回転日数を原価率で調整することにより、必要な運転資金を売上代金の回収までの日数との差で把握できる

資金繰りがいい優良企業の預金残高を見てみると、売上高の2・5か月分以上になっています

入金はコントロールできませんが、支払いはコントロールできます

拡張しすぎた事業活動を逆に絞り込んでいきます。儲かっていない販売地域、店舗、商品、得意先を捨てて、儲かるところに限定して、お金とパワーを集中させていきます

仕事のやり方が人に依存していると、簡単にアウトソーシングできません

仕入業者や外注先の支払い条件を始め、給料や家賃などの支払日をすべて書き出して、毎月の支払額と一緒に時系列にタイムチャートにまとめます

デッドストックが解消されたら、今度は商品アイテム数を絞り込んでいきます

できる経営者は、損切りしたらいくらお金が戻ってくるのかを常に考えています

価値を高めることに集中してお金を使うことが、税金をできるだけ取られずに効率的に事業を拡大成長させていく道

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『会社のお金はどこへ消えた?』児玉尚彦・著
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◆目次◆

はじめに なぜ、社長は帳簿をいじりたくなるのか?
第1章 会社のお金はどこへ消えた?
第2章 なぜ、売上が増えてもお金は足りないのか?――売上とお金
第3章 お金が漏れる穴にフタをする――費用とお金
第4章 バランスシートを動かすとお金が流れる――財産とお金
第5章 無借金経営は本当に理想か?――借金とお金
第6章 「賢い社長」の決算書のいじり方――決算書とお金
第7章 税金さえ払わなければお金は残るのか?――税金とお金
第8章 成長をあきらめるとお金は貯まる――成長とお金
おわりに お金の悩みを共有してビジネスに活かす
付録 お金を呼び込む59の鉄則一覧

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