2007年6月17日
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480063617
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本日の一冊は、ベストセラー『ウェブ進化論』の著者、梅田望夫さんと、「クオリア」研究で知られる脳科学者、茂木健一郎さんが、インターネットがもたらす未来について語った一冊。
※参考:『ウェブ進化論』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480062858
通常、対談形式の本は内容が薄くて好きではないのですが、本書は、
ひとつのテーマについて二つの知性がぶつかり合い、時に化学反応
を起こして、不安定な議論にまで及んでおり、なかなか刺激的です。
そのうち、ありとあらゆる知のリソースがネット上に出現する、と
いう意見や、ポスト・グーグルをめぐる議論、今後テクノロジーが
どんな方向に向かうのか、といったお話など、興味深いトピックが
満載ですが、おそらく本書の最大の魅力は、そんな瑣末なことでは
なく、未来で活躍しようとする人々にふさわしい態度、姿勢を提示
した点にあると思います。
とくに、茂木さんが示した「偶有性」を受け入れる態度、梅田さん
が示した「テクノロジーはどこへ向かって行きたいんだろう」とい
う大きな視点は、きっとこれから、読者が大事を成し遂げる原動力
になると思います。
自らの手で未来を拓く、という気概のある方は、ぜひ読んでみてく
ださい。きっと前向きなエネルギーをもらえると思います。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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いまや、世界の最高学府は「東京大学」でも「ハーバード大学」で
もない。それは、ネット上に存在するのである(茂木氏)
未来は予想するものではなく、創り出すものである。そして、未来
に明るさを託すということは、すなわち、私たち人間自身を信頼す
るということである(茂木氏)
インターネットが好きかどうか、ネット世界の変化を受け入れるか
どうかということは、偶有性に対する態度と密接に結びついている(茂木氏)
自分一人の能力がテクノロジーによって増幅されなければ、必ず権
威に負ける(梅田氏)
壊して何かをやろう、あるいは壊して新しいものを創造しようという
こととインターネットの性質はイコール(梅田氏)
テクノロジーはどこへ向かって行きたいんだろうということを考え
る人が、いいものを生み出すというか、本質的な進歩に寄与する(梅田氏)
ポスト・グーグルはサーチだけではなくてチョイスの部分も含めた
パラダイムなのかと思ったりします(茂木氏)
インターネットをグーテンベルクの活版印刷技術の延長だととらえ
る人が多いようですが、むしろ、個人のキャラクターを際立てる場
というか、自分とは何であるかということを説明するインフラが社
会的にできたということの意味が大きい(茂木氏)
文化活動をしようという人には、不特定多数の「声」にさらされる
という荒々しい体験が、ネット時代の通過儀礼(茂木氏)
シリコンバレーにいていつも思うのは、たった一人の狂気で世の中
が動くということ(梅田氏)
クエスチョン&アンサー方式に空白部分の穴埋めをして正解を出す
というタイプの記憶力ではなくて、チェーン・リアクション的に、
ネットワーク的に記憶を展開していく能力がこれから大事(茂木氏)
ネットへの興味とリアル世界での満足度というのは反比例する(梅田氏)
怒りを創造性に結びつけると、すごくいいものができる(茂木氏)
過去の歴史でそれなりに名をなした人というのは、みんなオープン
にして、外界とのやりとりのなかで時にはぐちゃぐちゃになりなが
ら、そこを乗り越えて、偉大なことをなしとげてきた(茂木氏)
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『フューチャリスト宣言』
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┃▼目次▼
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┃ はじめに 茂木健一郎
┃ 第1章 黒船がやってきた!
┃ 第2章 クオリアとグーグル
┃ 第3章 フューチャリスト同盟だ!
┃ 第4章 ネットの側に賭ける
┃ 梅田望夫特別授業「もうひとつの地球」
┃ 茂木健一郎特別授業「脳と仕事力」
┃ おわりに フューチャリストとは何か(梅田望夫)
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