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『不透明な時代を見抜く「統計思考力」』神永正博・著


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【本気で学ぶ、統計の読み方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887596995

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かつて土井は、セガとアマゾンで過ごしたサラリーマン時代、数字というものがいかにいい加減に解釈されているか、ということを目の当たりにしました。

近所に大型ショッピングモールが来たおかげで売上が伸び、表彰された店長、たまたまアマゾンの担当だったおかげで出世した取引先の担当者、いずれも、経営幹部が物事の因果関係を正しく認識できなかったのが原因です。

世の中にはこうした「ラッキー」な方がいる一方で、不利な立場におかれ、本当は評価されてしかるべきなのに評価されない人がいます。

こうした不平等は、結局、リーダーに数字を読む力がないために起こってしまうものではないでしょうか。

本日ご紹介する一冊は、社会現象の数理的分析を得意とし、昨年、『学力低下は錯覚である』を発表して話題になった著者が、ビジネスマンのための「統計思考力」を解説した、注目の一冊。

※参考:『学力低下は錯覚である』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4627975112/

数式をほとんど使わずに、本格的な統計の読み方を教えた、じつにありがたい一冊です。

小泉改革は本当に格差を拡大したのか? 大学生の読書力低下は本当か? バイオ燃料は本当に温室効果ガスを減らすのか? など、じつに興味深い考察がなされており、読み物としても楽しめます。

ビジネスパーソンに興味のあるところでは、テクニカル分析で株価は予測できるのか? 分散投資に意味はあるのか? などが論じられており、こちらも参考になります。

どんなにやる気があっても、仕事のスキルが高くても、事実の認識が間違っていれば、すべて間違う。

そんな愚かなビジネスパーソンにならないためにも、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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わたしの勤める大学のある日の会議で、退学者が多いので減らさなければならない、緊急に委員会を立ち上げよう、という意見が出ました。退学者が多いのは、もちろんよいことではありません。しかし、話を聞いてみると、退学率は3%に届かない数字でした。わたしは、私立大学協会のデータが頭に入っていたので、その数字が全国平均と変わらない(全国では2.9%)ことがすぐにわかりました

大学生全体の平均読書時間が減っているのは、一つには「よく読んでいる層」以外に、「ほとんど読んでいない層」がどんどん大学に入ってきているから

ローレンツ曲線とは、「所得が低いほうから順に並べ、下からx(100x%)に属する人の所得の累計が、全体の何%に当たるかをy(100y%)としてできる曲線(折れ線)」のこと

「45度線とローレンツ曲線が囲む部分の面積の2倍」がジニ係数の定義

96年から99年の間に、当初所得のジニ係数が大幅に上昇している(中略)ところが、小泉政権は、2001年4月から2006年9月までですから、当初所得のジニ係数の急上昇、等価再分配所得のジニ係数の99年のピークとは関係がありません

2002年と2005年のジニ係数の上昇分のうち9割は、高齢化(平均年齢が54.9歳から57.8歳に)と、平均世帯人員の縮小(2.82人から2.78人に)で説明できる

小泉政権下で貯蓄のない世帯の割合が上がり、政権交代の頃に下がり始めています。全体としては、87年頃から上昇傾向のようですが、小泉政権に入って急上昇しています

データを見る際に陥りがちな間違いは、一部だけをみて判断を下してしまうこと

典型的な「べき分布」にしたがうデータは、極端な値を含んでいる可能性が高い

インターネットを使う層は、今のところ、比較的若い人が多いため、仮に回収率が非常に高かったとしても、年配者のデータが反映されにくい

◆調査にバイアス(偏り)が生じるパターン
1.アンケート自体に誘導的な設問がある場合
2.回答者が嘘をつく場合

「相関」というのは、あくまで「対応関係」を示したものであって、「因果関係」ではない

人口学は未来を知るうえで基本となる、非常に重要な学問

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『不透明な時代を見抜く「統計思考力」』ディスカヴァー・トゥエンティワン 神永正博・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887596995
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◆目次◆
はじめに
第1章 基礎編 データを読む
1.生データを入手する
2.データを図にする
3.専門外のデータはこうして読もう
第2章 中級編 データを読む
1.基本をおさえる 平均と分散
2.足したら出てくる 正規分布
3.一を聞いて十を知る―大数の法則
4.分けて考えるべき分布
5.因果関係と間違えるな―相関
第3章 上級編 データを利用する
1.未来を予測する
2.思考を錬磨する―オープンコラボレーション
3.自力で考えることの最大の敵

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