2009年4月13日
【ケーキ屋が儲かる仕組みとは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344016254
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本日の一冊は、公認会計士である著者が、会計データを用いて、さまざまな業界の儲けのカラクリと安定性、平均給与などを明らかにした一冊。
大量に廃棄してもなお利益が残るケーキ屋のカラクリ、たくさん店員がいるのに黒字が出るデパートの仕組み、不況にもかかわらず儲かる会社の共通点など、ビジネス心をくすぐる内容が満載です。
野球選手と比べて薄給のJリーガー、同じプロ野球でも球団によって違う所得格差(ちなみに所得格差が大きいのは巨人と千葉ロッテ)、横綱から十両までの給与の平均など、下世話な切り口から、さまざまな業界の利益構造に切り込んでいます。
これを読む限り、勝間和代さんの『勝間式「利益の方程式」─商売は粉もの屋に学べ!』ではないですが、やはり、粉もの屋は儲かる商売のようです。
※参考:『勝間式「利益の方程式」─商売は粉もの屋に学べ!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492556060/
ただ、本書が優れているのは、儲かる商売を選ぶ、という視点だけにとどまらず、どうしたら儲かる仕組みに変えられるか、という視点も示した点。
物販ビジネスから時間貸しビジネスへと業態を変化させたことで、急成長を遂げた漫画喫茶。
外部の人間に販売を手伝わせることで儲かる仕組みを構築しているデパート業界。
さまざまな事例を読むことで、商売センスを養うことができる一冊です。
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆永守社長をM&Aにかりたてる要因
1.日本電産に勝るほどの「キャッシュになる技術力」を持っていること
2.その会社が儲かっていない原因が「マネジメントの問題」にあること
◆各業種の中で、業績のいい会社はどこか
・パルプ・紙業界
・情報・通信業
「不況に強い産業」というのは、比較的地味だけれど、外国の経済動向に依存しない「国内向けの『内需型』産業」
平均的な企業の財務体質としては、損益分岐点比率が、2008年前半頃で80%前後
基本的な生活ニーズに、地道に応えている業種が、景気の波に飲まれず堅実である
デパート側には、「販売員がメーカーから派遣されるので、売り場にかかる人件費が安くなる」「売れた分だけをデパートの仕入れにできるおかげで、在庫のリスクがない」というメリットがある
1個300円のケーキがあるとして、その原価はどれくらいなのでしょうか。ケースバイケースとはいえ、1個のケーキを作るのに、安いところでは15円、高くても50円くらいの材料費ですんでしまう
ケーキ屋では、かなりの数のケーキが売れ残って廃棄され、製造コストや販売コストがある程度かかっても利益が出るように値段がつけられている
制度品システムの特徴とメリットについて簡単に説明すると、資生堂は自社と「チェーンストア契約を結んだ化粧品店」にしか資生堂の商品を卸さないという約束をします。そうしてチェーン店以外のルートで資生堂の商品が流通しないようにして、値引き販売をする小売店を排除するしくみだったのです
◆化粧品業界
・コーセーは2.3%、資生堂は4.9%。低い研究開発比率
・「売上高の4分の1」を、販促・広告などのマーケティングコストに
物販ビジネスから時間貸しビジネスへと本質的に業態を変化させたことが、複合カフェという事業を大規模化させ、チェーン展開可能
・株式公開可能な企業を生み出す土壌となった
固定給の部分は、横綱が月給282万円、大関が月給235万円、関脇・小結が月給169万円、前頭筆頭から十六枚目が月給131万円、十両が月給104万円
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『半分売れ残るケーキ屋がなぜ儲かるのか』幻冬舎 柴山政行・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344016254
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◆目次◆
まえがき
1章 不況でもリストラせずに儲かる会社は何が違うのか
2章 客より店員が多いデパートや、半分売れ残るやケーキ屋がなぜ儲かるのか
3章 不況でもブランド店や化粧品会社が倒産しないワケ
4章 書店や出版社、マンガ喫茶はどうやって儲けているのか
5章 プロ野球選手の「年俸」はなぜあんなに高いのか
6章 Jリーグ選手や力士は給料をいくらもらっているのか
あとがき
参考文献
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