2010年11月7日
【祝・2300号!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479303006
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ビジネスの世界では、人を評する時に「金のにおいがする人/しない人」といった表現をします。
本日ご紹介する一冊は、ジャンルは違えど、お金のにおいがプンプンする2人による共著です。
一人は、ジャーナリストながら独自のやり方で原稿料・印税以外の収入減を持つ日垣隆さん、そしてもう一人は、経営コンサルタント・税理士として有名な岡本吏郎さんです。
本書では、この2人の対談形式で、税金の話から商品の価格設定、不動産投資の話まで、「楽しく稼ぐ」をテーマに、じつに幅広いトピックを論じています。
お二人の得意分野である、知的生産における稼ぎ方についても紙数が費やされているので、同業の方は、ぜひチェックすることをおすすめします。
まず思い切って価格を上げる、買った人が破綻した物件を買う、飲食店は3年でやめる、クレーム客を切るなど、両者ともあまりにざっくばらんな主張で驚きます。
かと思うと、税金や不動産投資、これから有望なビジネスについての具体的なアドバイスもあり、じつに実践的。
対談本だと思って軽い気持ちで読んでいたのですが、これは拾い物の一冊でした。
知的生産で稼ぎたい人や、中小企業経営者にはとくにおすすめです。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ぜひ、お訊きしたい。この国はいつから、人を一所懸命になって雇う人たちが、蔑まれるようにすらなってしまったのか、と(日垣隆)
みなさん、6月に住民税が来ることを考えていないんです。それも前の年の収入についての税額ですから。稼いだ年の12カ月のカレンダーのなかで、翌年6月に来る分を仮計算して、資金繰りしておかないとダメです(岡本吏郎)
「いつかはレースを終わらせる」と自分自身の念頭に置いていないと、いつまでたっても仕事をやめられない。やはり、内部留保はきちんとしておかないといけません(岡本吏郎)
中小企業の場合、提供側がプレッシャーを感じる価格というのはキー(岡本吏郎)
価格というのは、場合によってはひとつの商品で何種類か用意してもいい(岡本吏郎)
たとえば私は、物書きとして20年あまりやっている。では仮に私が書くことが好きだとして……、本当は好きではないですけれど(笑)、タダ同然で原稿依頼を受け続けたとしたら、どうなるか。400字1枚100円でもけっこうですとたくさん仕事を受けていたら、あとから来る後輩が育つでしょうか(日垣隆)
消費は自己表現なんです。ですからコモディティー以外の商品の価格は、絶対に高いほうがいい(岡本吏郎)
新規参入は必ずあると考えてビジネスを組み立てたほうがいい(岡本吏郎)
買った人が破綻してしまい、安く売り出された物件なら買ってもいい(日垣隆)
稼ぐために一番いい解決策は「かけ算」しかありません(岡本吏郎)
「噂の眞相」はもう社員がいないのに、ずっと集金しているわけです。ネットに載せておくだけで口座残高が増えていく。これはおもしろいなと思います(日垣隆)
5000人市場のおいしさというのがあって、ひとつは価格が高い。それと顧客ロイヤリティーが高い(岡本吏郎)
飲食店を3年でやめるのは正解です。飲食店は3年と1日目から売り上げが落ちますから(岡本吏郎)
今は「難民ビジネス」が儲かっています
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『楽しく稼ぐ本』日垣隆・著、岡本吏郎・著 大和書房
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479303006
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◆目次◆
第1章 間違いだらけの会計常識 だからあなたは儲からない
第2章 価格常識のウソ 安売りは自分の首を絞めるだけ
第3章 資産づくりの勘違い 財産と思ったら負債だった!?
第4章 かけ算の経営戦略 衰退産業にこそチャンスが眠っている
第5章 経営者の資質 この社長なら会社は安心か?
第6章 ビジネスの落とし穴 格差社会で抜きん出るには
付録 賭け事で確実に儲ける方法
経営も人生も肝心なことはカジノが教えてくれる
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