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『ドラッカーへの旅』ジェフリー・A・クレイムズ・著 vol.1871


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【ドラッカーの知恵と意外な事実】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797351616

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本日の一冊は、マネジメントの巨人、ピーター・F・ドラッカーの晩年、氏に請われてインタビューをした元マグロウヒル社の副社長、ジェフリー・A・クレイムズが、ドラッカーが遺したマネジメント論と、ドラッカー秘話をまとめた一冊。

ドラッカーが理想としたマネジャー像はもちろんですが、これまで明らかにされていなかったジャック・ウェルチとドラッカーとのやり取り、そして彼に対するコメントが興味深い。

なかでも、ウェルチの前任者ジョーンズをたたえ、GE飛躍のカギとなった金融サービス事業は、ジョーンズの功績だと述べた部分に注目したいところです。

成果をもたらした原因が何であるかは、常に不透明なものですが、この記述は、まさにその難しさを物語っています。

もちろん、ドラッカーはウェルチを高く評価しているわけですが、その理由は、意外なところにありました。

本書には、賢人ドラッカーならではの慧眼、そして派手なパフォーマンスとは別次元の、マネジャーが果たすべき役割が記されています。

なかでも、赤ペンチェックの最後にまとめた、「リーダーに求められる強み」の3番目と4番目は秀逸です。

「『任務の重要性に比べて自分がいかに小さい存在か』を自覚する力」とは、誠に恐れ入りました。

さらに本書では、ドラッカーでも解明できなかった、つまり後世のわれわれに託されたマネジメントの課題が記されています。

さすがは自身、リーダーシップ論の大家と称され、数多くのCEOに取材してきたジェフリー・A・クレイムズ。

ドラッカーのマネジメント理論が、氏の取材に基づくさまざまな経営者の実例と相まって、じつに読み応えある内容に仕上がっています。

ファーストリテイリングの柳井正さんも絶賛。リーダー、マネジャーは必読の一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ドラッカーはまた、安定した成果をあげられない人材を、仕事から外す重要性を説いていた。とりわけ、成果をあげないマネジャーは放置してはいけないという

何かを諦めれば、そのおかげで必要なヒト、モノ、カネが得られ、古いものに代わる新鮮な何かを探り出そうという意欲が高まる

「明日を切り開くとは、チャンスを最大限つかみとることである。つまり、効率よりも効果のほうが企業にとっては大切なのだ。カギとなるのは、『いかに正しく行うか』よりも『いかに正しいことを行うか』である

業績を最大化するには、一部の分野に努力を集中させることだ

生来のマネジャーは、「危険が迫っているなら、会議などしている場合ではない」と知っている

「仕事を実際に手がける人々は、どうすれば仕事のやりかたを改められるかについて、素晴らしいアイデアを持っている」(ウェルチ)

生来のマネジャーはじめ、掛け値なしに優れたマネジャーは、誰が正しいかよりも何が正しいかに、はるかに強い関心を抱くのだという。「仕事上の要請よりも人柄を優先させるのは、堕落であり、腐敗へとつながる」

価値ある人物であってこそ、まわりの人々の忠誠心を引き出せるのだ。そのためには、目標を高いところに置いて模範を示さなくてはいけない。組織の理念にそむいてはいけない

「知識労働で大切なのは、量でもコストでもない。結果がすべてなのだ」(ドラッカー)

「未踏の分野が残されている。……それは最も重要な分野でもあるのだが、これについてはいまだに、体系的に情報を入手する方法が生まれていない。社外についての情報をどう体系的に集めればよいのかは、わかっていないのである

部下ではなくエグゼクティブ仲間へと位置づけを改めるのだ。あるいは、たとえどれほど高給を支払ったとしても、従業員として扱っていたのではだめで、共同経営者として処遇する必要がある

◆リーダーに求められる強み
◎「あらゆる局面で成果をあげるリーダー」であるために何より重
要なのは、「人の意見を聞こうという意欲と、そのための能力と
習慣」だという
◎次に求められるのは「人々とコミュニケーションをとり、自分を
理解してもらう能力」である
◎第三に求められるのは「逃げ道をつくらない」ことである
◎最後は「『任務の重要性に比べて自分がいかに小さい存在か』を
自覚する力」である

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『ドラッカーへの旅』ソフトバンククリエイティブ ジェフリー・A・クレイムズ・著
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◆目次◆
プロローグ ドラッカーへの旅
第1章 チャンスは自分でつかみとるもの
第2章 何よりも大切なのは学びである
第3章 組織のほころび
第4章 顧客の視点に立つ
第5章 生来のマネジャーと中間管理者
第6章 働き手を尊重する
第7章 明日だけを見つめよ
第8章 強みの棚卸しをする
第9章 何より重要なこと
第10章 ドラッカー、ウェルチについて語る
第11章 生きるか死ぬかの決断
第12章 ドラッカーの戦略論
第13章 第四次情報革命
第14章 リーダーにとって何より重要な仕事
第15章 イノベーションについて
エピローグ 巨星ドラッカーの誕生

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