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『小さな会社のトクする人の雇い方・給料の払い方』井寄奈美・著


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【社長が社労士に聞きたいこと、全部網羅】
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最近、仕事をしていて困ったことがあります。

それは、今となってはほとんどのビジネス書著者が知人となってしまったこと。

たとえ相手が知人だろうと何かもらっていようと、斬るときは斬る。よって書評家としての中立性は損なわれないのですが、問題は、紹介してほしくて献本してくる側の意識です。

「知人だから当然紹介するもの」と思い込まれていると、期待に添えなくて、気まずいことになってしまう。

とはいえ、ここまで知人が増えると、知人だからといって紹介しないのは、それこそセレクトに中立性が失われてしまいます。

やはり、今までもこれからも、非情な男であり続ける必要があるのだと、最近強く思うのです。

そして、本日ご紹介する一冊は、やはり知人で、大阪の社会保険労務士、井寄奈美さんによる一冊。

内容は、小さな会社の「雇用のルール」をまとめたものですが、この本は見た目の地味さとは裏腹に、本当にすごい。

土井がこれまで、社会保険労務士に聞きたかったことのすべては、この本に入っていました。

本書が類書と違うのは、経営者が法令を順守し、なおかつ業績を上げるために、どんな雇用のルールを定めればいいのか、そのためにどんな手続きを踏めばいいのかが事細かに、かつわかりやすく書かれていること。

しかも、必要な書類は、すべてウェブサイトからダウンロードできるという親切ぶり。

これ一冊あれば、社労士がいらなくなる、といっても過言ではないと思います。

これから本格的に人を雇おうと思っている経営者、そろそろ会社のルールをきちんと整備したいと考えている経営者、雇用がらみでトラブルに巻き込まれた経営者に、ぜひおすすめしたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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従業員がやる気を出す職場作りの方法は、意外と簡単です。経営者が「約束を守る」ことです。約束とは、1.給料の支払い方、2.労働時間の設定、3.休日の設定など、従業員と結ぶ「雇用契約」のことです

パートでも、正社員の4分の3以上の労働時間・勤務日数である場合は、社会保険(健康保険・厚生年金保険)の加入義務があります。雇用保険は、週20時間以上の勤務で6か月以上の雇用が見込まれる場合は加入しなければなりません

試用期間といえども簡単に辞めさせることはできません。そこで、試用期間を最大限に活用する方法の1つとして、試用期間を1か月の有期雇用契約とする方法があります

賞与と退職金は、支払うか支払わないか、また、支払う場合の基準を決めるのは経営者です。ただし、雇用契約を結ぶ際に従業員に「支払う」と約束をしているのに、支払わないのは法律違反

休日は1週1日以上必要。無理なときは4週4日も可能

1か月に2回程度は土曜出勤をしてもらいたいという場合は、1日の労働時間を7時間、もしくは7時間半にして、「1か月単位の変形労働時間制」を導入すれば法定労働時間をクリアできます

日曜日や祝日を必ず休日にしなければならないという法律の規定はありません。何曜日を休みにするかは、会社が自由に決めることができます

有給取得をした従業員に対して、不利益な取扱いをしてはいけません。また逆に、有休を取らない従業員に対して有休の残日数を買い取ることも禁止されています

社会保険料や税金以外は勝手に引いたらアカン

業態によって明らかに残業がある場合は、一定時間の残業代込みで月給を決めることも可能

税法上の扶養家族と見なされるのは、給与収入の場合、年間103万円以下の親族です

就業規則に懲戒規定があり、遅刻を3回したことに対する減給処分として、給与の減額をすることはできます

60歳以上の従業員は社会保険事務所の調査の格好のターゲット

社会保険に加入しないで働きたいという従業員がいる場合は、労働時間や労働日数を正社員の4分の3以下に抑えることが必要

業務中や通勤途上のケガは、きちんと労災申請をすること

昇給のタイミングを7月にすることで、社会保険料は節約できます

年次有給休暇は労働者の権利です。取りたいと言われたら断ることはできません。しかし、唯一、経営者に認められている権利が「取得時季の変更権」です。これは、業務の都合でどうしてもその人に仕事をしてもらう必要がある日は、「その日ではなくて別の日に休んでほしい(時季変更)」と言える権利です

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『小さな会社のトクする人の雇い方・給料の払い方』日本実業出版社 井寄奈美・著
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◆目次◆
はじめに
本書の特徴
第1章 従業員にかかるコストは雇い方で変わる!
第2章 正しい雇用契約の基本を知る!
第3章 ホンマにトクする給与計算・社会保険の最大限活用法!
第4章 トラブル従業員への正しい対応法
第5章 労働条件を変更するときはココに注意!
第6章 正しい退職のルール
おわりに

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