2008年5月12日
【梅田望夫&齋藤孝のコラボレーション】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480064257
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本日の一冊は、ベストセラー『ウェブ進化論』の著者であり、ネット界のカリスマ、梅田望夫さんと、ベストセラー『声に出して読みたい日本語』の著者、齋藤孝さんによる夢の対談。
※参考:『ウェブ進化論』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480062858/
※参考:『声に出して読みたい日本語』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794210493/
シリコンバレーと学校、世界は違えど、ともに教育に携わる2人が、学ぶことや人生をデザインすること、自己実現をすることについて語っており、刺激的な議論がなされています。
「志を同じくする仲間と熱く語り合い、学びたい。中心には信頼できる人格と力量を併せ持った師がいてくれる」そんな「私塾」の精神が本書には流れており、これからの学び方のモデルを示したとい
う点で興味深い内容です。
ブログに興味を持ちながらも積極的になれない齋藤孝さんと、広く一般にメッセージを届ける齋藤孝さんのスタイルに惹かれる梅田望夫さんの微妙なやりとりが、個人的には興味深く読めました。
また、本書の主題ではありませんが、2人が著書の執筆について語ったくだりは、ベストセラーを目指す著者、編集者にとっては参考になる部分が多いと思います。
対談モノにありがちな冗長さは避けられませんが、ところどころに人生・仕事のヒントが散りばめられた、刺激的な一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「私淑する」という学び方が私は好きです。直接会ったことはなく
とも、師として仰ぎ、学ぶ。そんな素直な学ぶ心の構えが「私淑す
る」関係にはあります。学ぶための条件が飛躍的に改善された今、
学ぶモチベーションの強弱によって、学習の格差は広がってしまう
(齋藤孝)
自分の人生をデザインしたり、生活スタイルを「作品」としてデザ
インするのは、戦略的な意識がなくては、実は難しいもの(齋藤孝)
自分は何ぞやとか、自分の好きなものは何かとか、補助線がないま
ま考えていると、悶々としちゃうでしょう(梅田望夫)
ロールモデルを自分のために消費していいんだ(梅田望夫)
多くの心ある人が、自分がもっとも大事だと思っている関心事項に
ついて、志向性の共同体たる私塾のようなものをネットの上でつく
っていくと、さまざまな可能性がひらかれる(梅田望夫)
何かに対する強烈な「あこがれ」を体現し、猛烈な勢いで学び続け
ている先生が身近にいれば、その「あこがれ」に感化される(齋藤孝)
四股を踏んだり、音読したりというのは、誰でも参考にできるタイ
プの「型」です(齋藤孝)
そもそものきっかけ、モチベーションがない人がどうしたらいいか
というご質問ですね。端的に言うと、「あこがれ」と「習熟」が二
本柱だと僕は思っています(齋藤孝)
限定的でも成功体験を共有することによって、落ち着いて上達のプ
ロセスを構想できるようにする。そのときに、「熱」は必要です。
リーダーに熱がないと、不思議と化学反応は起きない(齋藤孝)
「寒中水泳」ではもぐってしまったほうが楽(中略)みんな会社と
いう水に入りきらないから、かえって苦しんでいるように、僕には
思える(齋藤孝)
大組織にせよ、組織以外での仕事にせよ、自分とぴったりあったこ
とでない限り、絶対に競争力が出ない時代になってきている(梅田望夫)
「職人気質」の現代バージョンというのを、自分の心の技としてもつ(齋藤孝)
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『私塾のすすめ』齋藤孝、梅田望夫・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480064257
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◆目次◆
はじめに――志をデザインする(齋藤孝)
第1章 志向性の共同体
第2章 「あこがれ」と「習熟」
第3章 「ノー」と言われたくない日本人
第4章 幸福の条件
おわりに――私塾による戦い(梅田望夫)
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