2008年5月6日
【話題の金融商品ETFのすべてがわかる】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822246280
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本日の一冊は、2007年9月の金融商品取引法施行をうけて、一躍注目されることとなったETF(Exchange Traded Fund)について書かれた入門書です。
なぜ今ETFが注目されるのかというと、上記の法律によって海外で設定されるETFも日本の証券取引所に上場することが可能になり、中国や韓国をはじめ、さまざまな市場に安い手数料で投資できるようになったから。
本書は、このETFが持つ可能性と運用上のメリット、そして具体的な投資法をあますことなく書いた、現時点でいちおしの一冊です。
著者は、三菱銀行、シティグループ、UBS証券のウェルスマネジメント部門を経て、現在はフィデリティ投信株式会社のインベストメント・マーケティング部長を務める人物。
既に「南山宏治」というペンネームでいくつか本も出しており、実践家ならではの詳細な解説が目を引きます。
単にこんなETFがありますよ、というだけなら東証の「上場ETF一覧」を見れば最新版を見ることができますが、本書では徹底して個人投資家の立場から、何が有利なのか、その考え方と視点を提供しています。
※参考:東証上場ETF一覧
http://www.tse.or.jp/rules/etf/meigara.html
具体的には、日経平均株価連動型ETFとTOPIX連動型ETFではどちらに投資した方が有利なのかといった話を、さまざまな視点から徹底分析してくれています。
ほかにも、日本の証券取引所では上場されていないものの、日本の証券会社で売買可能な海外のETFを紹介するなど、現在のETFを解説した本としてはピカいちです。
後半では投資法や投資の心構えにも触れており、全体的にバランスのいい本です。
最終的にETFを買う、買わないは別にして、広く投資を学ぶ意味で、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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個別銘柄のパフォーマンスが平均株価のパフォーマンスを上回るこ
とは、相当困難
低コスト、高流動性という特徴をもつETFは、最もオンライント
レードに最も適した金融商品と言える
(投資信託と比べ)ETFのほうが構造が単純で、関係者の数が少
ない(中略)関係者が少なく構造が単純であるほどコストは抑えら
れ収益性が高くなる
いまやETFは、単に株式や債券を投資対象とするだけではなく、
金、銀、原油をはじめとするコモディティ(商品)まで、その投資
対象を拡げてきています
市場全体が潤うときには、必ず次世代につながるイノベーションが
見られるのが常
ETF取引のみならず、株式投資全般で重要なポイントは、その銘
柄がいつでも売買できるかどうかという流動性にあります。もちろ
ん、値段がついて売買ができるか否かという究極的な流動性のほか
に、値幅どおりに売りと買いの注文が入っているかどうかが大事
2007年の配当利回りだけで判断すると、TOPIX連動ETFのほ
うが日経平均株価連動型ETFよりも有利でした
エマージング・マーケットの株価は先進国市場に比べて値動きが大
きいのが特徴です。投資する際には、売買のタイミングがきわめて
重要で、それが運用成果に大きく影響する
日本の税制では、債券に投資して得られる利子に対しては20%の税
率になっていますが、ETFの配当金の税率はいまのところ10%
ETFは最低10万円前後から投資することができる
証券会社によってはETFが「株式るいとう」の対象になっていな
い場合や、通常の売買に比べて売買委託手数料が高めに設定されて
いる場合があります
◆著者の投資術「ヒラメ戦術+ドルコスト平均法」
=ポイントは「下がったら買う」
ETFは倒産しない
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『ETF投資入門』太田創・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822246280
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◆目次◆
はじめに
第一章 ETF(上場投信)とは何か
第二章 拡大する市場――21世紀はETFの時代
第三章 ETFの具体的な投資法
第四章 ETF投資とマクロ経済
第五章 ETF投資の心理学
おわりに
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