2007年4月8日
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756148913
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本日の一冊は、世界最強の組込OSであり、来るべきユビキタスコンピューティング社会の実現に欠かせない「TRON」の指導者、坂村健さんが、日本をイノベートする方法を説いた一冊。
単なる技術革新にとどまらず、文化や考え方、法律までを考慮し、これからの日本が歩むべき道を示した力作となっています。
もともとの技術は東芝が開発したのに、韓国に遅れをとった衛星DMB(衛星放送が視聴可能)、日本よりもはるかに広まったシンガポール版ETC、インターネットで世界を席巻したアメリカ…。
著者が指摘するように、現在の日本が、イノベーションが起こりにくい体質だとしたら、どのように変えていけばいいか、その際の注意点は何なのか。本書はまさにその点に言及した一冊です。
「今、アメリカでインターネットが儲かっているなら、インフラ・イノベーションとしてはインターネットの次を考えなければダメ」
ユビキタスコンピューティングを使って、著者が何を実現しようとしているのか。それによって、これからどんなビジネスチャンスが現出するのか。
大きな時代の「うねり」を感じたい方に、ぜひ読んでいただきたい刺激的な一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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技術経営と言うと堅苦しく聞こえるかもしれませんが、その根底に
は教育や文化や哲学があります
戦略の前には達成すべき目標があるし、その目標を定めるために必
要なのが教養で、そこから生まれるのが哲学や考え方です
放っておけば「差」がなくなり、新たな利益が生まれなくなるとい
う経済学の想定する均衡状態――それが決して実現せず今まで経済
が拡大してきたのは、新たな「差」を生むということを人間が繰り
返してきたからです。その行為を総称してシュンペーターはイノベ
ーションと名づけたのです
イノベーションが起こりやすい国にすること。つまりは世界で戦え
る国にすることが何よりも重要なのです
プライバシーありきでタブー視して何も始めないのではなく、どこ
まで公共の利益と個人の権利のバランスをとれるかについて、まず
議論を始めるべきなのです
◆「ベスト・エフォート」という哲学
「性能や品質は保証しないが、可能な範囲で最善を尽くします」
インターネットの場合、「死の谷」に橋をかけた――つまりおカネ
を出したのは、米国国防省
文化の差というものがあって、それが人類社会を面白くしているの
です。情報の世界はフラットかもしれないけれども、生活までフラ
ット化されたら、まさに最悪だと思うのです。100人いたら100人が
みんなが違うことをやっているけれども、コミュニケーションは取
れる――その力をどうやって高めるかが一番重要なのであって、す
べてのキーは、コミュニケーション力と、情報の交換と、チャネル
を常に維持できるかということ
現実の世界がどういうふうになっているのかを、自動的に認識する
技術を開発しようとしているのです。これこそインターネットの次
の世界を制覇するインフラになるのだ
「人材」、「投資」、「インフラ=環境」をフロー向きに変える―
―それが国際的競争で勝ち抜くための三大要素
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『変われる国・日本へ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756148913
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■目次■
第1章 イノベーションとは何か
第2章 イノベーションが日本を変える
第3章 ケース・スタディ型社会を目指して
付録 ユビキタス・コンピューティングの現在
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