2009年11月19日
【不況でも売上50倍?のすごいやり方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047102156
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以前、妻が土井に、こんな疑問を投げかけてくれました。
「人間の欲求は、物質が満たされれば、精神的なところに向かうはずなのに、現在の若い人たちは物質ばかりを求めている。これは退化じゃないの?」
なるほど、いい事を言うな、と思いつつも、何か腑に落ちない。
そんなもやもやした気分を引きずっていたら、こんな本に出会いました。
『「買いたい!」のスイッチを押す方法』。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047102156/
そう、日本感性工学会理事であり、静岡大学客員教授。マーケターとして知られる小阪裕司さんの新刊です。
本書のなかに、こんな記述がありました。
「人々の消費欲求は、まずはhavingの実現に向かい、次いでそれらを生み出すもとであるdoingをより充実させる方向に向かった。そして今、beingへと向かっている」
なるほど、今の30代は、何かを手に入れるべく、doingを重視する世代ですが、20代は、直接beingへ向かっている。
これが、20代を見るマーケターに欠けている視点であり、今、もっとも意識すべき視点だと、よく理解できました。
本書にはまた、不況下でも売れる仕掛け、コピーのノウハウが惜しげもなく書かれています。
月間20個しか売れなかった普通のプリンが1000個売れた理由、一脚十万円以上もする椅子が飛ぶように売れた理由、不況下では売れないはずのブランド服が売れた理由など、マーケター必読の事例が、いくつも紹介されています。
著者がいきなり読むな、と言っている四章が、やはり最大の読みどころ。
ここを読むだけでも、十分ペイできる内容です。
経営者、マーケターのみなさんは、ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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エルゴ・ブレインズという会社が二〇〇八年秋の、あのリーマン・ショックの直後に行った調査「景気が悪くなった場合、真っ先に我慢することは何か?」によると、「外食」が最も多く四八・一%、次いで「海外旅行」「ブランド衣料品の購入」(いずれも四六・八%)という結果となった。男女別で見ると、男性の一位は「クルマ(バイク)の購入」(四八・一%)、女性の一位は「外食」(五一・五%)という結果だった
人の「買いたい」は、不況には関係ない
◆ある酒屋さんが作ったコピー
エモーション・ド・テロワール
天才醸造家がフランス政府に逆らってまで作ったワインとは今フランスのワイン界で天才と呼ばれているワイン醸造家がいます。それはヴァンサン・ジラルダンさんです。有名なワイン評論家ロバート・パーカー・ジュニアも、彼のワインを見つけたら走って買いに行けと言っているほどです。ところがそんな彼がフランス政府に逆らってまで作ったワインがあります。それがこのワインなのです。
電通が二〇〇八年に行った調査によると、パソコン・プリンターという比較的高価で、あらかじめ買うものを決めていそうな高額商品のカテゴリーでも六七%、加工食品や日用雑貨では九〇%近い割合にのぼり、ほとんどのカテゴリーで店頭決定率は七〇?八〇%にのぼっていた
情報は、五感を通じて脳に入ったとき、脳に影響を与えるのだ。その結果、動機が喚起される
人が意思を決定するのは高次な情報処理であり、価格という要素のみで意思決定することは、通常考えにくい
消費者は「未来の私」を買う
人々の消費欲求は、まずはhavingの実現に向かい、次いでそれらを生み出すもとであるdoingをより充実させる方向に向かった。そして今、beingへと向かっている
「今」と「未来」をチューニングする
◆人間工学を駆使した椅子が売れたコピー
「いやあ?、もう、読書するならこの椅子やと思いましたネ!」「人生観が変わったわよ、あの椅子(中略)たまたま帰ってきていた娘がね、座り心地の良さに、帰んなくなっちゃったのよ!」
第一のキーアクション 購買行動デザイン
第二のキーアクション キー・ビヘイビアの発見
第三のキーアクション 感性情報デザイン
「今の日本のビジネス活動においては、生活者の欲望のエデュケーションが足りないのではないか」(原研哉)
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『「買いたい!」のスイッチを押す方法』角川書店 小阪裕司・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047102156
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◆目次◆
第一章 脳は不況を知らない
第二章 脳はこうして買い物をする
第三章 モノを買わない脳、「私」を買う脳
第四章 購買行動を創り出すマーケティング
第五章 顧客の感性を育成する
第六章 脳の二つの回路を磨く
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