2012年7月10日
【藤巻氏・浜氏ダブル推薦!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534049579
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本日の一冊は、ファースト・シカゴ銀行、JPモルガンなどの為替ディーリングルームを経て、現在、シティバンク銀行で個人金融部門のアナリストを務める著者が、為替相場の正しい読み方を提示した一冊。
テレビ東京「モーニングサテライト」のコメンテーターとしてもおなじみの人物ですが、どうやら、ソニーの財務部で為替リスクヘッジと市場調査にも従事していたようで、本書にもそのキャリアが活きています。
マーケットの参加者には、どんな顔ぶれがいるのか、誰がどんな目的で為替取引をするのかなど、見取り図を示した上で、理論や経済指標、要人発言の影響、各国通貨の特徴などの解説に入って行きます。
随所に過去のマーケットの動きや、為替相場の裏話などが入っており、相場観を養うには、なかなか有用な内容です。
為替について持論を述べた本は山ほどあり、それぞれ主張も異なるのが通常ですが、本書の場合、相場の現実に即して「どう判断するか」を示しているため、投資家にとっては実際的だと思います。
円ドルだけで見るのではなく、他の通貨とも比べてみる。また、各国の思惑を知ることで、今後の動きを推測する。
本書は、そのための良いトレーニングになると思います。
FRBが初めて目標水準に設けたことから注目されている「PCEデフレーター」や、資金供給量を比較するうえで参考になる話題の「ソロスチャート」など、新しい指標・ツールの話も充実しています。
外貨投資に興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「リスク回避の円高」といっても、円が最も安全資産とみて、外国人投資家が能動的に円を買うわけではありません。仮に一時的に円を買ったとしても、それはごく一部に過ぎないと思います。実際にはそれまでの円売り・外貨買いが積みあがっているために、円の買い戻しによって、円高が起きるというのが「リスク回避の円高」の実態だとみています
「Buy on rumor, Sell on fact(噂で買って、事実で売れ)」
という相場の格言にもあるように、期待が実現したときには、利益確定によってむしろ逆方向に動くこともあります
「PCEデフレーター」に俄然注目が集まっている
●ISM製造業景気指数
「マインド」を示しているため先行指標として注目される
米国では、「資産効果」といって、株価や不動産価格が上昇することにより、個人消費が活発になる傾向があります
これまで日本の経常収支の黒字で最も大きかったのは、貿易収支の黒字でした。ところが、貿易収支はいまや赤字に転落し、その一方で所得収支の黒字が、経常黒字全体を支えるという、経常収支の構造に大きな変化がみられます。海外子会社の配当金や日本人が海外に投資した利息などが所得収支の内訳ですが、これらが黒字でも、単純に円買い圧力につながるとは限りません
ポンドはユーロと反対の動きをしやすい
資源の輸出は世界でトップを誇るものが多く、そのため豪ドルは、商品相場に連れて振幅する傾向が見られます。とくに金や原油などの先物相場が上昇すると、豪ドルも上昇する傾向がある
ブラジルレアルに投資したい場合には、ブラジルレアル建ての債券や、ブラジルの株価指数が組み込まれた投資信託などで投資するしか選択肢がない
ユーロと逆の動きをしやすいノルウェークローネ
中国はあくまで自国の利益にかなうペースでしか、切り上げを行なわないでしょう。ひょっとすると今後も年間で2~3%程度のペースに留まるかもしれません
とくにユーロ圏への輸出が、全体の約5割を占めるため、対ユーロのスイスフラン相場には、通貨当局も神経を尖らせています。したがって、突然介入が行なわれることがあります
2年債利回り格差に対する注目度は市場でも高く、この変化を見ながら、「格差が広がればドル買い、円売り」、「格差が縮まればドル売り、円買い」という傾向が強まります
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『本当にわかる為替相場』尾河眞樹・著 日本実業出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534049579
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◆目次◆
第1章 そもそも為替レートってなに?
第2章 為替レートを動かしている人たち
第3章 国によって異なる外国為替市場の特徴
第4章 相場予測はどうやって立てるのか
第5章 経済指標はここをメインにチェック
第6章 為替相場を動かす「要人発言」とは?
第7章 通貨によって動き方にはクセがある
第8章 世界の通貨への興味を広げよう
第9章 為替相場で役立つテクニカル分析
第10章 相場予測ツールの最新トレンド
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