『100年に一度の金融危機から資産を守る方法』諸岡実麿・著


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【2009年は売りか、買いか?】
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本日の一冊は、外資系金融機関でレバレッジ金融商品を設計した著者が、金融危機から資産を守る方法を指南した一冊。

金融商品設計に携わった著者が書いているだけに、どうやって現在のようなレバレッジ商品が生まれてきたのか、その説明がわかりやすい。今回のサブプライムローン問題の本質をとらえるのに重宝する内容です。

「金融業を基幹産業にすえるとは、早い話がアメリカに世界最大の賭場をつくるということ」

「賭場の胴元はお客さんの賭け金を巻き上げるのが仕事」

「歴史的に見ても、強者をいかに救い、同時に弱者の切り捨てをいかにうまく行うかということこそが、つねに政策判断の拠り所になってきた」

わかりやすい例えを用いながら、関係者の思惑が説かれているため、今後何が起こるのか、考える上でのヒントになります。

個人投資家が気づかない政治の動き、機関投資家の動きについてもコメントされており、じつに勉強になります。

どこで相場が反転するのか、今後チャンスがあるとすればそれはいつ、どんな銘柄なのか。

ヒントが欲しい方は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ヘッジファンドのアドバイザーでもあるグリーンスパンは、カジノ経済の旗振り役をはたした責任から、ふたたびアメリカ市場に大口投資家を呼び込むために、今後も含蓄に満ちた発言で、さまざまなサインを公然と送ってくるものと考えられます

日本株の売りの最大の理由は、じつは輸出がだめになるという投資家の判断ではありません。欧米の機関投資家がヘッジファンドの解約売り、為替差益で損失を少しでも取り戻すために日本株をいっせいに売り、現金化したことが原因です

わが国の生命保険会社が保有している日経平均の平均取得価格は、日本生命で7600円、明治生命で7400円とされています。この2社以外の平均取得価格は8000円台よりも上で、時価会計の緩和を行わなければ経営不安が生じる水準

ヘッジファンドの解約売りはまだまだ続くと予想されます。とすると、株価維持・押し上げ策後も、悪材料の出現とヘッジファンドの解約売り、さらにその動きに合わせた追撃の空売りによって、日経平均がさらに下げることを十分に想定しておかなければなりません

ミルケンは、多様なジャンク債を大量に集めてパッケージ化し、それを小分けにすることで、リスクを分散できることに気づきます。(中略)こうした手法が開発されたことで、銀行は信用度の低い融資先への債券をまとめてパッケージ化し、さらにそれを小口証券化して投資家へ販売するようになりました

サルコジ大統領の目指すところは、金融市場の復活であり、フランスへのアメリカ型金融立国モデルの導入といえそうです

08年の世界の排出権取引市場は、10兆円規模に拡大

もしドル安になれば、たちまち輸出企業の業績が悪化することになり、それが景気の停滞を招き、おそらくアメリカよりも一足先に、実体経済に深刻なダメージを受けることでしょう。ですから、日本がそうであるように、EUも、新興国も、誰一人としてドル安を望まないわけです。結果、アメリカよりも購買力の強い国が出てこない限り、変わらないのです

ボラティリティーの低下とともに株価が下落するときは、どこかで株価が反転したとしても、そこが大底ではない、もっと下がる可能性が高い、というサイン

金は、そもそもインフレヘッジを目的とする投資商品

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『100年に一度の金融危機から資産を守る方法』フォレスト出版 諸岡実麿・著
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◆目次◆

まえがき
プロローグ 金融危機は終わらない!しかし…
第1章 暴落するのはわかっていた!
―「100年に一度の金融危機」前後のグリーンスパンの動き
第2章 レバレッジ経済の恐怖―つまずいたアメリカの世界戦略
第3章 注目されるヨーロッパの世界戦略
―新しいシナリオを仕込む権力者たち
第4章 世界経済の「新しいシナリオ」
―形を変えた金融が支配する世界
第5章 オバマ新大統領の戦略―株価暴落はいつ止まるのか?
第6章 100年に一度の金融危機から資産を守る方法
―あなたの資産を守る・増やす方法
あとがき

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