2009年8月23日
『日経新聞の数字がわかる本』小宮一慶・著 vol.1861
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【数字に強くなりたい人にいちおしの一冊】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/482224752X
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みなさんは、日本の貯蓄率が何パーセントか、ご存知ですか?
日本人の貯蓄好きはあまりにも有名ですが、じつはそれははるか昔のこと。現在の日本の貯蓄率は、じつはアメリカとほとんど変わらないのです。
内閣府が発表している「家計貯蓄率」によると、1970年代に20%以上あった貯蓄率は、2004年には2.7%にまで落ち込んでおり、2006年も3.2%と低水準にとどまっています。
30年前の認識がいまだにはびこっている。数字を持って現実をとらえないと、思わぬところで足元をすくわれてしまいます。
やはり、新聞を読むことは大事なんですね。
さて、本日の一冊は、ベストセラー『ビジネスマンのための「数字力」養成講座』の著者、小宮一慶さんが、日経新聞の数字を読み解くための基礎知識と、具体的な読み方を示した一冊。
※参考:『ビジネスマンのための「数字力」養成講座』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887596219/
『ビジネスマンのための「数字力」養成講座』は、小宮さんの著作の中でも、土井がもっともお気に入りの一冊ですが、本日ご紹介する一冊は、これをさらにグレードアップした内容。
「GDP」や「設備投資」「粗鋼生産高」といったベーシックな指標をきちんと押さえつつ、海外の経済指標についても、バッチリ解説してあります。
日頃、ただ新聞を読んでいるだけでは決して気づかないことに気づく、そのためには基礎知識が必要です。
本書では、その基礎知識を提供したうえに、それぞれの指標をどう読めばいいのか、これから経済はどうなると考えられるのかまで、しっかり教えてくれます。
これまで数字が苦手で逃げてきた人は、ぜひこの機会に読んでマスターしちゃいましょう。
数字に強くなりたいと思う人に、いちおしの一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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月曜の日経新聞には、「景気指標」という、「宝の山」が載っている
(景気指標欄にある「〇〇歴年連鎖価格」というのは、二〇〇〇年の貨幣価値で比較しているという意味です)。二〇〇八年度の名目GDPは約五〇〇兆円、実質GDPは約五四〇兆円でした。名目に比べて実質が8%高いということは、二〇〇〇年からの八年間で八%分のGDPベースでのデフレが起こったということ
景気指標の数字の左横に※印がついているのは、この数字が「速報値」だということです
「設備投資」は、企業が機械や工場などの有形固定資産へ投資した金額です。企業の設備投資はGDPの一五%程度を占めるので、家計の支出とともに景気に大きな影響を与えます
二〇〇八年度は、輸出が七一兆一四四九億円に対して輸入が七一兆八七一六億円と、七〇〇〇億円程度の「貿易赤字」に陥っています
(日銀の)ホームページで「新着情報配信サービス」の登録をすると、短観をはじめとするさまざまな統計情報をeメールで配信してくれます
◆「粗鋼生産高」
この粗鋼がどれだけ生産されているかを見ると、各業種で使われる鉄の需要全体を把握できるのです。数字は新日本製鉄、JFE、神戸製鋼、住友金属工業といった鉄鋼会社の生産高を合計したもの(中略)粗鋼生産高は、年間でだいたい一億トンが損益分岐点
「個人消費」を見てください。二〇〇八年前半は前年比で五%くらい伸びていたのですが、後半になると一気に冷え込んで、一二月から五ヵ月連続でマイナスを記録しています。これがなぜ心配かというと、世界の四分の一を占めるアメリカのGDPのうち、その七〇%を占めるのが個人消費だからです
アメリカという国はいまでも人口が増えているので、基本的には、住宅の数はいまのままでは足りないのです
日本人の貯蓄好きは有名ですから相当に高い数字だと思われるかもしれませんが、いまではアメリカとほとんど変わらないのです。内閣府が発表している「家計貯蓄率」は、たしかに一九七〇年代には二〇%以上もあったのですが、高齢化の影響と、家計に余裕がなくなってきたことなどの理由によって、年々低下の一途をたどってきました。そして二〇〇四年度は二・七%にまで落ち込み、二〇〇六年度も三・二%です
対米輸出から生じる大量のドルは、中国の企業に入ります。中国企業としては、国内ではドルを使えないので、人民元に交換しようとします。年間三〇〇〇億ドルもの貿易黒字がありますから、そのまま放っておけば、ドル売り・人民元買いの非常に強い圧力がかかって、人民元の為替レートが切り上がっていきます。中国政府としては、それは容認できないので、ドル買い・人民元売りのオペレーションを行って企業からドルを買い集めてきました。それは外貨準備になります。そして、ドル紙幣のままで持っていても金利がつかないので、米国債を買って運用してきたのです
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『日経新聞の数字がわかる本』日経BP社 小宮一慶・著
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◆目次◆
はじめに 月曜朝の日経「景気指標欄」を読んでいますか?
パート1 基礎トレーニング編
テーマ1 GDPを読み解く
テーマ2 企業活動を見る
テーマ3 業種別の動向を押さえる
テーマ4 雇用を見る
テーマ5 物価を見る
テーマ6 金融の動向を見る
テーマ7 市場の動きを押さえる
テーマ8 超大国アメリカの景気を見る
テーマ9 ヨーロッパ経済を見る
テーマ10 アジア経済を見る
テーマ11 商品相場を押さえる
パート2 実践トレーニング編
その1 「100年に一度の経済危機」を過去と比べてみる
その2 景気底入れの兆しを探す
その3 中国は世界経済の機関車になれるか
絶対に押さえておきたい10指標[国内編]
絶対に押さえておきたい10指標[海外編]
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