『スパークする思考』内田和成・著 Vol.2593


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【玄人好みの隠れた名著】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047101672
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先日行われたセミナーで、元ボストン・コンサルティング・グループ日本代表の内田和成さん、ベストセラー『ビジネスプロフェッショナルの教科書』著者の斎藤広達さんとお話をしました。

※参考:『ビジネスプロフェッショナルの教科書』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822230597

セミナー前に、いろいろと雑談をしたのですが、そのなかで最も興味を惹かれたのが、内田和成さんの一連の著書のなかで、「最も売れなかった一冊」。

ご存じのように、最も売れたのは名著として知られる『仮説思考』ですが、じつはプロの戦略コンサルタントにもっとも支持されているのは、本日ご紹介する、『スパークする思考』なのだそうです。

※参考:『仮説思考』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492555552

※参考:『スパークする思考』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047101672

角川書店から出ているということもあり、土井もノーチェックだったのですが、読んでみると確かに面白い。

出されたのは3年前ですが、いろんな方がクラウドで情報をどんどんストックしている今、もっとも読まれるべき一冊と感じました。

土井は常日頃から疑問に思っているのですが、情報ツールを上手に使いこなしている人に限って、話してみるとアイデアが乏しい。小ネタはたくさん持っているけれど、革新的アイデアに欠ける。

これは一体なぜだろうと考えていたのですが、本書を読んでその理由がよくわかりました。

本書は、革新的アイデアがどうやって生まれるのかを、著者のコンサルティング経験から導き出したもので、要はデキる人の「脳の作り方」を指南したものです。

一つの事象を見た時に、それをどうやっていろんなビジネスに転用するか、「具体」→「抽象」→「具体」のプロセスを明らかにしたもので、過去に画期的なビジネスモデルを創った人は、みなこの思考をマスターしています。

いわく、「分析のできる人間の代わりはいるが、クリエイティブな発想ができる人間の代わりはいない」。

説明が難しいところが売れなかった理由でしょうが、BBM読者のみなさんには、ぜひ読んで欲しい一冊です。

たった700円ちょっとで、すごいアイデア力が手に入るかもしれません。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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その窃盗団は最初はクルマを盗まないのである。何をやるかというと、街中の駐車場に停めてあるクルマの中から人気のありそうなクルマのリスト作る。そしてそのリストをもとに潜在顧客のところに行って、「この中のどのクルマが欲しいですか」と尋ねるのである。そして気に入ったクルマを聞いてから盗みにかかるのである

小口化というコンセプト、キーワードは非常に汎用性が高い

アナログであればあるほど、その情報は独自情報性を高めるからだ。そうであれば、多少、分析や加工が下手であっても、内容だけで勝負できる可能性が高いし、また定量分析や加工よりも、独自の発想を得やすい

検索のための短いキーワードによるネット検索では、思考がスパークしにくい

私はビジネスパーソンが必ず読むべき本や雑誌もなければ、見るべきテレビも、会うべき人というものもいないと信じている。

これに対して戦略型の監督は、たとえば「直球は走っているから捨てて、変化球を狙っていけ」というような具体的なアドバイス、すなわち無駄にするものあるいは捨てるものを教えてくれるのが役に立つと言っている。納得いく話である。

アイデアを磨くにはうってつけの手厳しい人間がいれば、その人間に自分のアイデアをぶつける、あるいはあえて専門家に自分のアイデアをぶつける。そうやって欠点を突いてもらったり、これで本当に問題が解決するかを検証するという方法もある。

エレベータも、エレベータを設置するための初期の料金よりも、メンテナンス料金が重要になる。

いかに常識を離れ、客観的に情報を見ることができるか、その情報を熟成させ、頭の中のデータベースと自由に化学反応を起こさせる
ことができるか、いかにそうした過程を左脳によって邪魔しないことができるかが勝負

ひらめくためには「なぜ」が大事

仕事と作業は違う。仕事は目的を成し遂げることを言い、作業とはその仕事を成し遂げるために必要な手段のことである

将来幹部に引き上げようとする候補者が二人いたときに、経営者はエクセルは使えるが新しいことが提案できない人間と、エクセルは使えないが新しいことが提案できる人間のどちらを引き上げるだろうか?

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『スパークする思考』内田和成・著 角川書店
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◆目次◆

はじめに 日常を仕事に持ち込むだけで、発想力は向上する
第一章 問題意識がスパークを生む
第二章 アナログ発想で情報を集める
第三章 情報は放っておいて熟成させる
第四章 アイデアを生み育てるアナログ思考
第五章 創造力を高める右脳発想
エピローグ 生活者視点があなたをクリエイティブにする

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