『折れない新人の育て方』船戸孝重、徳山求大・著


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【ゆとり世代活用の秘策とは?】
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本日の一冊は、モチベーションとコミュニケーションに関するリクルートグループのプロフェッショナル集団、リクルートコミュニケーションエンジニアリングの2人が、ゆとり世代の新人育成ノウハウを説いた、注目の一冊。

最近は、不況を逆手にとって、優秀な人材を採ろうとする企業も一部あるかと思いますが、残念ながら、本当に優秀な人材は慎重になっており、転職マーケットになかなか出てきません。

そこで注目されているのが、新卒マーケット。

大企業が採用を控えているうちに、優秀な人材を採用したいと考える中小企業には、新卒の採用・教育は関心のあるところだと思います。

ただ、問題となるのは、今後社会に出てくる新卒がいわゆる「ゆとり世代」だということ。

常識の通じないゆとり世代をどう扱うかは、もはや無視できない問題であり、本気で取り組もうと思ったら、それなりの準備が必要なのは間違いありません。

本書では、そのゆとり世代の特徴と、仕事に対する考え方、つまづきやすいポイント、対処法などを、わかりやすく書いています。

最終的にポイントとなるのは、「価値実感体験」と「集中体験」ということですが、要するに仕事の意義を伝えることと、有能感を持たせることという、いつの時代も変わらない原理原則です。

ただ問題なのは、成果主義となった現在の組織が、新人に対し、十分なケアをできていないこと。

本書は、そんな現在の組織が抱える致命的な欠陥に気づかせてくれるという点で、興味深い一冊です。

経営者、マネジャー、人事担当者は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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新入社員を採用することの最大の意味は、その企業の持つ理念や哲学、行動様式や価値基準を受け継ぎ、その後数十年にわたって主たる戦力となり、また組織の中核となりうる人材を育成するということだろう

理念や価値観の共有は組織に求心力をもたらすものであり、ビジネス環境の変化に翻弄されないためにも必要である

◆新入社員を理解する五つのキーワード
1.成長 2.貢献 3.絆 4.自分らしさ 5.リセット

「無駄なことはやりたくない」し、「やりたくないことは避けられるのが当然」といった感覚は、口に出して言うか言わないかの差があるだけで、実は若手社員に共通している

自らの「成長」にこだわるのは若い世代の大きな特徴といえる。根底にはリストラ世代の親を持ったために、「会社には頼れない、最後に頼りになるのは自分だけだから、早くスキルや実力を身につけたい」といった思いがある

ITバブル、リーマンショックを経て、お金儲けだけではなく、世の中の役に立つ仕事をしたい、という「社会貢献」という価値観を重視する若者も多い

「誰でもできる仕事だ」「自分がいなくても回る職場だ」と感じると、急速に意欲をなくしてしまう

◆新人がつまずきがちな10の場面
1.配属が思い通りにいかない
2.基本的な小さな仕事・ルーティンの仕事
3.小さな向上・小さな成果
4.報・連・相
5.山積みの仕事
6.納期を要望される
7.ミス
8.なかなか成果が上がらない
9.考えてもどうしたらいいかわからない
10.結果

一日一回、三分でも五分でも、必ず一対一で話をする

なるべく早い段階で「仕事の意味」と「自分への自信」を感じられるようになり、働き続けるための土台をつくること、それこそが「新人育成」のゴール

カギとなるのは、「価値実感体験」(感動体験)と「集中体験」

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『折れない新人の育て方』ダイヤモンド社 船戸孝重、徳山求大・著
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◆目次◆
はじめに
第1章 新人を取り巻く環境の変化
第2章 新入社員と向き合う
第3章 新入社員と関わる
第4章 新入社員に伝える「価値実感体験」「集中体験」
おわりに

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