『「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト』酒井穣・著 vol.2005


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【『課長の教科書』著者の最新刊!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334035426

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本日ご紹介する一冊は、あのベストセラー『課長の教科書』の著者、酒井穣さんによる待望の新刊です!

※参考:『課長の教科書』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887596146/

今回の新刊は、人材不足といわれる今日、どうやって人を育てたらいいか、経営者にとって極めて重要な問題を扱った一冊です。

これまで大企業は、人材育成の多くを研修に頼ってきましたが、本書によると、これから大切なのは「研修のデザイン」ではなくて、「経験のデザイン」。

これまで日本企業が行ってきた行き当たりばったりのOJTではなく、かといって一から学習を積み上げる研修でもなく、ゴールから逆算して従業員の経験をデザインする方法を、細かく説いています。

全体を通じて、単なる経験論ではなく、学術研究や人材育成の理論に基づいた理性的な議論が展開されており、新書ながら読み応えのある内容です。

なかでも、行動8から始めさせて、行動1に至るバックワード・チェイニングの考え方や、徒弟制度の導入、アフォーダンスを意識した教育デザイン、出戻り人材の活用などは、参考になります。

あるべき人材像をコンピタンシーから定義する方法も、じつに詳細で、実践的でした。

経営者はもちろん、人材育成に携わる方は、必読の一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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企業活動を一番シンプルに表現すれば、その中身は(1)売上を最大化し、(2)コストを最小化する、というたった2つの行動にまとめることができます。この2つの行動について十分な経験を積まないまま、「社会貢献」という言葉だけを振り回すようなビジネスパーソンは、絶対に成功しません

誰よりも上手にできることを毎日こなすような環境は、たしかに居心地がいいでしょう。いつだって一番としてチヤホヤされます。しかし、そうした居心地のいいところを抜け出さないと、新しい能力の獲得はできなくなってしまうのです。つまり、能力の成長には、適度な居心地の悪さが必要なのです

組織には学習能力という観点から見て、「積極的学習者(全体の10%)」「消極的学習者(全体の60%)」「学習拒否者(全体の30%)」の3種類の人材がいる(マイク・ロンバルト)

◆伝説の打撃コーチ、高畠導宏の7項目
・素直であること
・好奇心旺盛であること
・忍耐力があり、あきらめないこと
・準備を怠らないこと
・几帳面であること
・気配りができること
・夢を持ち、目標を高く設定することができること

場面に応じて意識的に「あの人だったらどう行動するか」と考える癖を持っている人材が、他の人材よりも伸びるのは明らか

行動分析学の世界では「60秒ルール」といって、他者の好ましい行動を強化するには、その行動が発生してからできるだけ早く(できれば60秒以内に)、その行動をほめたり、その行動に感謝したりすることが必要

採用の世界では、俗に「Aクラスの人材は、Aクラスの人材を連れてくる」が、「Bクラスの人材はCクラスの人材を連れてくる」と言います

出戻り人材の活用が必須になる

企業というフレームは、単に営利団体という性格を超えて、現代では生涯学習を支える「学校」としての機能が期待されてきています

緊張感のない組織に成長はない

つねに積極的にチャレンジするような気持ちになるには、それなりの成功体験が必要

バックワード・チェイニングは「つねにゴールのテープを切る」という成功体験を積ませつつ、徐々に難易度を高めていく経験のデザイン手法

リーダー人材の育成には徒弟制度を導入する

いろいろな意味で、母校として誇りに思える企業かどうか

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『「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト』光文社 酒井穣・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334035426
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◆目次◆
第1章 何のために育てるのか(人材育成の目的)
第2章 誰を育てるのか(育成ターゲットの選定)
第3章 いつ育てるのか(タイミングを外さない育成)
第4章 どうやって育てるのか(育成プログラムの設計思想)
第5章 誰が育てるのか(人材育成の責任)
第6章 教育効果をどのように測定するか
第7章 育成プログラムの具体例

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