2008年8月4日
『兵法三十六計の戦略思考』カイハン・クリッペンドルフ・著
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【マッキンゼーのコンサルタントが兵法を語る】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447800451X
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本日の一冊は、元マッキンゼーの戦略コンサルタントが、数多くのリーダーが学んだ古典「兵法三十六計」の戦術を、ビジネスに活かす方法を指南した一冊。
兵法の古典には、この「兵法三十六計」のほかにも『孫子』や『老子』などいくつかありますが、「兵法三十六計」はそのなかでも実践的な戦術的意味合いが強い書物。
競合との戦い方を示唆するものではありますが、ここからビジネスモデルの作り方も学べる、非常に実用的な内容なのです。
本書では、この兵法三十六計を、マイクロソフトがブリタニカを制した戦略、ハーゲンダッツがおかした過ちなど、豊富なケースをもとに論じており、なぜこれらの企業が成功あるいは失敗したのか、その理由を深く知ることができます。
ビジネスにおけるノウハウは、誰かが使った時点で陳腐化しますが、こうしたモデルは応用可能であり、学んでおいて損はありません。
経営者になるにしろ、マーケターになるにしろ、ビジネスの世界で成功するには戦略思考が不可欠。
マッキンゼーのコンサルタントや有名経営者も学んだ「兵法三十六計」の戦術を、ぜひこの機会に学んでみてください。
ちなみに本書、見た目とタイトルはカタいですが、比喩やエピソード、名言が豊富で、かなり楽しめます。
一戦術ごとに読み切りなので、好きな時につまみ食いできるのも魅力ではないでしょうか。
リーダーとしての素養をつけるために、今からぜひ読んでおきましょう。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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政治や人生と同様、ビジネスは、「周囲との力関係と自らの存続」に関する普遍の原則にもとづいて営まれている。人間の本質が変わらない以上、過去において効果を発揮してきた数々の戦術は、現代でも有益な示唆を与えてくれるのである
競合を完全に打ち負かそうとするよりも、競合との間に適切なバランスを保とうとすることによって、より多くの利益を得ることができる
相手の逃げ道を断って攻め立てれば、相手は必死になって抵抗してくる。相手が逃げるのに任せておけば、相手の勢いは自然に弱まる
武力ではなく、心服によって得た勝利は、より強固なものとなる相手の逃げ道を断ち、自らに有利な場所で戦う
相手の力の源となっている地点(物資供給ライン)を攻撃して、その勢いを弱める
任天堂の競合メーカーが「打倒・任天堂」を図るのであれば、任天堂のゲームソフトの供給源(つまり、ゲームソフト開発企業)を攻めるのが最も効果的
他社のトラブルを自社の好機と捉えて優位性を築く
わざと狂気を装って相手を油断させ、成功を収める可能性を高める
何も行動を起こさないことが、最善の選択肢であることもある
あえて自分に関する情報(戦略・意図・能力)を見せて、相手の行動に影響を与える
最初は何の害も与えないような形で行動を始め、それから徐々に相手の依存度を高めていくことによって、ウォルマートは供給業者からの抵抗を巧みに封じ込めている
過去のビジネスモデルを復活させて成功を収める
真のターゲットに影響を与えるために別の相手を攻める
日常的な行動に対して相手が危機感を抱くことはない
水牛一頭ではとてもライオンに太刀打ちできないが、群れをなしていれば、身の安全を保つことができる
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『兵法三十六計の戦略思考』カイハン・クリッペンドルフ・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447800451X
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◆目次◆
第I部 陰陽
第II部 無為
第III部 無常
第IV部 上兵無兵
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