『働く幸せ』大山泰弘・著 vol.1838


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【あの日本理化学工業会長が初の著書!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4872904192

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本日の一冊は、ベストセラー『日本でいちばん大切にしたい会社』のトップで紹介され、大反響を呼んだ日本理化学工業の会長、大山泰弘さんによる、待望の一冊です。

※参考:『日本でいちばん大切にしたい会社』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860632486/

ご存じない方のために説明すると、この日本理化学工業は、社員の7割を知的障害者が占める、チョーク製造のリーディングカンパニー。

50年ほど前から障害者の雇用をはじめ、その間ほぼ毎年採用を行っているという、驚異の優良企業なのです。

最初は障害者の「就業体験」という形で始まったのが、やがて熱心に働く障害者の姿に社員が心打たれ、本格的な障害者採用が始まる。

そして同社は、まさかまさかの優良企業へと発展して行ったのです。

しかしながら、『日本でいちばん大切にしたい会社』を読んだ方のうち、少なからぬ方がこう思ったはず。

「そんなの、チョークの会社だからうまく行くんだよ」

いやいや、そんなことはないんです。

本日ご紹介する『働く幸せ』を読めば、同社が人を活用するためにどんな創意工夫を成し遂げたのか、どんな信念に基づき、経営に取り組んでいるのか、その根幹がわかります。

障害者のハンデを乗り越えるために創り出した製造工程、チームの団結力を高める制度作り、人や地域の幸せを支援する社長の気持ち…。

読んでいて、不覚にも涙してしまいました。

働きがいとは何なのか知りたいビジネスマンに、また「いい会社」を作ろうと願う経営者に、ぜひおすすめしたい感動の一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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私も「社会」の例外ではありませんでした。「就職を」と懇願する先生に向かって、「精神のおかしな人を雇ってくれなんて、とんでもないですよ」という言葉を発したのは、何を隠そうこの私自身なのです

一枚一枚のシールを張り付ける姿は、真剣そのもの。ちょっとした失敗でも、居場所のないように身を縮ませるので、「そんなに気にすることじゃないよ」と言うと、心底ホッとした表情をみせます。そして、仕事がうまくいって、「ありがとう、助かったよ」と声をかけたときには、心から嬉しそうな笑顔をみせてくれました

全国に幅広い販売ルートをもつ、ある医療関係の団体の副会長さんに販売を一手に委託することにしたのですが、これがトラブルのもとになりました。なんと、「これは売れる」と考えた副会長さんが、うちの工場長を買収して引き抜き、同じような製品をつくる会社を立ち上げてしまったのです

障害者と向き合いながら、彼らを立派な社会人に育てていくことは、あこがれていた「心の彫刻家」という教師像に重なっていました。もっとも、実のところ、心を彫っていただいたのは私のほうなのですが……。

「知的障害者が働く会社が1つぐらい日本にあってもいいだろう。やってみたらいい」(亡き父が病床で語った言葉)

「人間の幸せは、ものやお金ではありません。人間の究極の幸せは、次の4つです。その1つは、人に愛されること。2つは、人にほめられること。3つは、人の役に立つこと。そして最後に、人から必要とされること。障害者の方たちが、施設で保護されるより、企業で働きたいと願うのは、社会で必要とされて、本当の幸せを求める人間の証しなのです」(住職の話)

材料の重量を数字で把握しようとするから、知的障害者にとって難しい工程になってしまうのです。しかし、もし、材料が入っている容器の蓋の色とおもりを同じ色にしたらどうでしょうか?

JIS規格では、10mmから11mmの間に入っていれば合格品としているのだから、10mmの直径の容器と、11mmの直径の容器をつくり、細いほうにすっと入ってしまったら、細すぎるのでアウト。逆に太い穴に入らなかったら太すぎるということだから、これもアウト。つまり、上限と下限2種類の直径を通すだけで、障害者であっても製品の合否判定ができるようにしたのです

Sさんは、「君が会社に来てくれないと、こんなに困るんだよ」と頼りにされたことで、「働く幸せ」を実感することができました。この人の役に立てるという喜びが、彼を変えていったのです。人は幸せを感じるからこそ成長するのです

企業も「福祉」の重要な担い手(中略)「福」は、主に物質的な豊かさを表し、「祉」は主に心の豊かさを表します。つまり、福祉とは、ものと心、両方の豊かさをあわせもった「幸せ」ということです

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『働く幸せ』WAVE出版 大山泰弘・著
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◆目次◆
プロローグ 知的障害者に導かれたわが人生
第1章 「逆境」を最大限に活かす
第2章 働いてこそ幸せになれる
第3章 地域に支えられて
第4章 幸せを感じてこそ成長する
第5章 「働く幸せ」を広げるために
第6章 会社は、人に幸せをもたらす場所
あとがき

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