『世界一わかりやすい在庫削減の授業』若井吉樹・著 vol.1856


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【凡人でも100%会社に評価される技術】
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新卒で入ったセガ・エンタープライゼスのゲーセン勤務時代、先輩からじつに貴重なアドバイスをいただきました。

それは、「景品はくさる」ということ。

景品というのは、UFOキャッチャーなどで使うぬいぐるみやマグカップ、フィギュアなどのことですが、これらには流行があるので、物理的にはくさらなくても、売れなくなってしまう。だから先輩はあえて「景品はくさる」と言ったのです。

そして、そのアドバイスが活きたのが、アマゾンのバイヤー時代でした。一時期ものすごい勢いで売れていた本が、たちまち売れなくなっていく様子は、まさに「くさっている」状態でした。

そして、実際に倉庫に行くと、そこには「くさった」在庫が死屍累々と並んでいる…。

まさに在庫の「うめき声」が聞こえてきたのでした。

よく、経営ではキャッシュフローが大事、と言われます。会社はキャッシュがある限り、潰れないからです。

では、そのキャッシュを潤沢にするために、もっとも効果的で副作用がないのは一体何でしょうか?

それはじつは「在庫削減」なのです。

ところが、多くのビジネスマンは、この在庫削減について、まったくと言っていいほど知らないし、勉強意欲もない。

在庫削減が、どれほど会社から高く評価されるかを知らないからです。

本日ご紹介する一冊は、この在庫削減について書かれた、おそらくもっとも簡単でもっとも役に立つ一冊。

NECで過去3000億円の在庫削減を達成し、コンサルタントとして、100社以上のコスト削減を指導してきた著者が、その在庫削減の極意を、わかりやすい講義形式でまとめています。

ヤマヅミ商事の貝杉社長と、コンサルタントのやり取りを読みながら、楽しく在庫削減の「ツボ」と「手順」が学べる、じつに実践的な一冊です。

本書がすごいのは、この本の流れに従って在庫削減を進めていけば、本当に在庫削減が実現できてしまうということ。

バイヤーだった土井は、これまでに何冊も難しい専門書を読んできましたが、初めからこんな本があったら、と悔やまれます。

経営者、現場担当はもちろん、一般のビジネスパーソンにも、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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5000万円の利益アップを図るには、仮に利益率が10%とすると、5億円の売上増を果たさなければならない

まず最初にやるべきことは、在庫の実態を自分の目で確認すること

廃棄してもいいと思うけど決めきれないものについて、ひとまず赤札を貼って1か所に集めておくんです。しばらくして赤札を貼った商品が売れれば、赤札を外して出荷する。もし、一定期間が過ぎてもまだ赤札が貼られているようなら、それらを廃棄する

お客さんは、一度行って欲しいものがなかったお店には、次からは行きたくなくなってしまいます。すると、たった一度の品切れが、その後の将来の売上まで奪い去ってしまうことにもなりえる

商品には「売れ筋商品」と「死に筋商品」というものがあります

◆注文の仕方あれこれ
・予測方式(定期発注方式)
定期的に必要なものを必要な量予測して買う
・ボーダーライン方式(発注点方式)
一定の量を下回ったら、決まった量を買う
・ツーボックス方式(ダブルビン方式)
1カートンなくなると1カートン買う、といったやり方
・満タン方式(補充点方式)
決められた量を下回ったらあらかじめ決められた量いっぱいまで買う
・かんばん方式
本のスリップのように、一つ売れたら一つ仕入れる方式
・後払い方式(預託在庫方式)
いわゆる「富山の置き薬」と同じ仕組み

ポイントは、A区分のものは出入り口に近いところに、C区分は倉庫の奥や棚の上に、それぞれ置き直してみること「置き方を工夫することで、注文を受けたものを取り出すのにかかる時間が短くなりますね」

平均在庫数を減らせれば、資金の寝ている日数が短くなり、支払利息を減らすこともできます。最大在庫数は「製品を置いておくため
に必要なスペース」の目安となるので、この数を減らすことができれば、倉庫代の削減が見込める

◆コンピュータの在庫と実際の在庫が合わなくなる原因
・在庫の劣化・紛失
・在庫データの記入・入力忘れ
・在庫データの記入・入力ミス
・在庫データの記入・入力遅れ

◆先入れ先出しのためのアイデア
うまいアイデアのひとつが、コンビニで飲料が入っているガラス扉の棚を知っていますか? あの棚は必ず手前から1個ずつしかとれませんが、傾斜がついているので1個とると奥から商品が流れてきます。商品は棚の奥から入れることができるようになっているので常に先入れ先出しができるわけです

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『世界一わかりやすい在庫削減の授業』サンマーク出版 若井吉樹・著
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◆目次◆
1限目 くさった在庫は捨てよう
2限目 売れているものと売れていないものを分けよう
3限目 売れる商品には手間をかけよう
4限目 売れ筋以外は手間をかけずにいこう
5限目 トラブルに強い在庫削減の方法
6限目 入荷条件の「当たり前」を見直す
7限目 本当の売れ行きをつかもう
8限目 今までと違った形で在庫を持とう
9限目 身近なコンビニに見る在庫削減

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