2009年3月5日
『リーダーシップからフォロワーシップへ』 中竹竜二・著
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【カリスマ不要の組織づくり】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484092042
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本日の一冊は、カリスマ監督・清宮克幸さんの後任として、早稲田大学ラグビー蹴球部監督に就任し、見事2連覇を達成した中竹竜二さんが、そのリーダーシップの要諦を語った一冊です。
土井はかつてアマゾンでバイヤーをやっていた時、PHP研究所の営業担当が3度変わり、その都度、「前任者のほうが良かったのに」という思いを抱きました。
つまり、後任が優れているかどうかではなく、人間は前にいた人のほうを「慣れている」という理由だけで評価しがちなのです。
まして、本書の著者、中竹竜二さんの前任の清宮克幸監督は、いわゆるカリスマ。
本書にも一部書かれていますが、メンバーからの反発や批判には、ものすごいものがあったに違いありません。
では、カリスマ性がない人間はチームを勝利に導くことができないのか。できるとしたら、どうやってそれを可能にするのか。
本書には、まさにそのリーダーシップの要諦が書かれているのです。
部下の期待通りのリーダー像を演じてはいけないことや、自分らしいスタイルを確立することの重要性、部下とのコミュニケーションのポイントなど、著者独自の見解が示されており、じつに参考になります。
スポーツ同様、プロフェッショナル集団を率いる方には、ぜひおすすめしたい一冊です。
脱字が目立ったのが残念ですが、著者のリーダーシップ論自体は、じつに新鮮で、読み応え十分。
小さな組織のリーダーは、ぜひ読むことをおすすめします。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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結局、リーダーというのは単体であるため、全てのフォロワーの期待に応えようとすると矛盾が起きてしまうのだ。部下が10人いれば、10パターンの理想のリーダー像があると思ってよい。そのように考えることで、部下の期待に応えることがリーダーの役割ではないことに気づくはずだ
最悪なリーダー像を明確にして、それだけは避けていくという姿勢。これなら、部下からはほとんど喜ばれることはないけれど、逆に大切な部下を裏切ることは少ない
理想のリーダーはブレないこと
スキルの習得よりも、スタイルの確立こそが、これからのリーダーに必要な条件
見よう見まねで他人が作った練習メニューを実施しても、その練習メニューを考案した人でなければ、その真意を伝えることはできない
普通なら、初対面の相手に格下に思われたり、「上から目線」で物を言われたりすると、非常に不愉快になるだろう。しかし、最初はわかってもらえなくても、これから何度か会っていけば、分かり合えるだろうという長期的な希望や自信があれば、焦ることはない
自分はどういう人間であるかを認識することは、自分がどのようなスタイルを確立するかを決定するための大きな要素
多面的な自己分析を行った上で、自分にできないことはやらないこと
後任者の手法やスタイルが、どんなに素晴らしく、その人にぴったり合ったものだとしても、最初は必ず否定されるものである
私は、指導している学生に対しても「無謀な夢は持つな」と常々、言っている。きちんと冷静に自己分析をして、自分がどれくらいの器なのかを測れ、と。二流選手は二流選手らしく、三流選手は三流選手らしく。一流選手だけが、一流選手を目指すことができるのだ、と
スタイルを強く持てば持つほど、それは逆境で大いに力を発揮する。結局、人は逆境でこそ真価が問われる
個のスタイルが組織の中で浸透すれば、暗黙のうちにコミュニケーションが図られ、パフォーマンスを向上させることができる
万が一、部下が成長しなくても、最低限こんな言動は避けてもらいたいという限界点を明確にしておくことは重要
リーダーがフォロワーシップを発揮する際に、最も大切なのは、部下やメンバーに対する見返りを求めない愛である
フォロワーであるときは、スキルやノウハウよりも、アティチュードが圧倒的に大切だ
もし、フォロワーとしていわゆる雑務に魂を込めてやった経験があれば、自分がリーダーになったときに、自分の部下の本気度が分かる
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『リーダーシップからフォロワーシップへ』阪急コミュニケーションズ 中竹竜二・著
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◆目次◆
はじめに
第1章 組織論の見直し
第2章 リーダーのためのリーダーシップ論
第3章 スタイルの確立
第4章 リーダーのためのフォロワーシップ論
第5章 フォロワーシップの実践
第6章 フォロワーのためのフォロワーシップ論
第7章 フォロワーが考えるリーダーシップ論
おわりに
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