『プロフェッショナルプレゼン。』小沢正光・著


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【イエスと言わせるプレゼン】
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本日の一冊は、博報堂のエグゼクティブクリエイティブディレクター、小沢正光さんが、35年のキャリアのなかで培った「プレゼンの極意」をわかりやすく紹介した一冊。

著者の入社以来、博報堂の売り上げはほぼ10倍、業界内の広告費におけるシェアで見ると7・5パーセントから10・2パーセントに伸びているそうですが、その裏にはこの「プレゼン力」があるようです。

では、その「プレゼン力」とは一体何なのか。プレゼンで成功を収めるためにどんな視点を持たなければいけないのか、そんなことを教えてくれるのがこの一冊です。

プレゼンというと、ついついパワーポイントを使って流暢に説明する、時に笑いや感動を入れる、というのが王道のように感じます、著者によると、それは逆効果だそうです。

相手はその提案に投資する意味があるかどうかを吟味しているのであり、そんな場ではウケはいらない。意思決定する相手は個人であって、会社ではない。目の前の相手が社に戻って再度プレゼンできるプレゼンがいいプレゼン、など、さすが百戦錬磨の著者らしく、相手の意思決定プロセスを踏まえたプレゼンのノウハウが説かれています。

著者のプレゼン哲学だけが抽出されているので、もっと具体的な話を聞いてみたいという不満は残るのですが、それでも、人を口説くプロセスとして、参考になる内容です。

人前でプレゼンする機会の多い方、組織相手に営業をされる方は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ゴールイメージがなければ物事は動き出さない。最初の一歩を踏み出すきっかけという意味でも、まずはゴールイメージを定めることからはじめるべきだ

人間は、新しい考え方や新しい概念に、それほど簡単には共感をもたない(中略)しかし、自分がふだん考えていることや、ふだんから問題意識をもっていることなら、すぐに受け止めることができる

判断を下すのは組織ではなく、あくまで個人だ

ひとことでいえないようなプレゼンのコンセプトは、十分な咀嚼がなされていないと思ったほうがいい

プレゼンのコンセプトを具体的に理解してもらうために必要な「納得材料の羅列」をつくる

彼らが求めるのは要点だけだ。結論はなんなのか。なぜそうなるのか。

要点がわかっているからこそ、長くも、短くも話せる

肝となるワンフレーズだけは、目立つように扱う

ポイントは3つだ。「短い」「言葉の意味がわかりやすい」、そして「気持ちを動かす」である

シンボリックデータは、たいていプレゼンの最初で使う。見ればわかるデータに”代わりに語らせる”ことで、提案の視点や考え方を直感的に理解してもらうことができるからだ

大切なのは、成果を検証する姿勢があるということである。こうあるべきだ、こうするといいのではないかと、いくら崇高な理念や理想を語っても、ただの「いいっぱなし」では無責任だ。受け手にプランを理解してもらおうと思うなら、同じ目線で、同じリスクを感じていなくてはいけない

アイディアの開発は、2回壊して本物になる

リハーサルでは自分で話したりはしない。原則として、他人が話すものだと私は考えている

話に関しては細かなシナリオなどないほうがいい。すべてアドリブだ。企画書などの資料を見ないで話すことさえ少なくない。だが、話のチェックポイントのような意味合いで、3つの言葉だけは事前に決めておくことにしている。「最初の言葉」「転換の言葉」「最後の言葉」である

再現が容易なプレゼンであることが望ましい。すなわち拠り所は、話術ではなく、論理でなければならない

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『プロフェッショナルプレゼン。』小沢正光・著
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◆目次◆

はじめに プレゼンの「心得」。
第1章 プレゼンの「準備」。
第2章 プレゼンの「組み立て」。
第3章 プレゼンの「現場」。
第4章 プレゼンの「学び」。
あとがき プレゼンは共同作業の場である。

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