『ドラッカー時代を超える言葉』上田惇生・著 vol.1933


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【ドラッカーからのアドバイス】
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本日の一冊は、亡きドラッカーの翻訳を担当し、数々の名著を世に送り出してきた上田惇生氏が、ドラッカーの名言のなかから、今日の企業の課題へのアドバイスを集め、解説を施した一冊。

生誕100年ということで、数多くのドラッカー関連本が出されていますが、ドラッカーの名言をおさらいしたいなら、本書はじつにうまくまとめられていると思います。

こう書くと、「何だ、寄せ集めか」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、本書は、ドラッカーの珠玉のアドバイスを、まさに今日われわれが直面している大企業の衰退や組織の求心力の欠如、情報化などといった問題に即して並べているため、あたかも今、書き下ろされたかのような臨場感があります。

知識労働者がどうやってキャリアを築けばいいのか、生産性を向上させるための6つの条件とは何か、大企業が行き詰っているのはなぜか、それを打開するにはどうすればいいのか…。

流通チャネルが変化していることや、支出配分の変化など、具体的な経営のヒントもあり、エグゼクティブには有用な一冊です。

不況とともに沈みたい方は、読む必要なし。

これからの時代を創り、社会に貢献したい人にこそ、読んで欲しい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「成果をあげる能力によってのみ、現代社会は二つのニーズ、すなわち個人からの貢献を得るという組織のニーズと、自らの目的の達成のための道具として組織を使うという個人のニーズを同時に満たすことができる」

「自らの成長のために最も優先すべきは、卓越性の追求である。そこから充実と自信が生まれる」

「知識労働の生産性を向上させるための条件は大きなものだけで六つある。仕事の目的を考える。働く者自身が生産性に責任を負う。継続してイノベーションを行う。継続して学び、人に教える。知識労働は量よりも質の問題であることを認識する。知識労働者は組織にとってコストでなく資本であることを理解する」

「手っ取り早く、しかもおそらく最も効果的に知識労働の生産性を向上させる方法は、仕事を定義し直すことである。特に、行う必要のない仕事をやめることである」

「最も重要な五つの質問とは、われわれのミッションは何か、われわれの顧客は誰か、顧客にとっての価値は何か、われわれにとっての成果は何か、われわれの計画は何か、という五つの質問からなる経営ツールである」

「あらゆる組織にとって、最も重要な情報は、顧客ではなくノンカスタマーについてのものである。変化が起こるのはノンカスタマーの世界においてである」

「リスクには基本的に、四つの種類がある。第一に負うべきリスク、第二に負えるリスク、第三に負えないリスク、第四に負わないことによるリスクである」

「ベンチャーが成功するのは、予想もしなかった市場で、予想もしなかった顧客が、予想もしなかった製品やサービスを、予想もしなかった目的のために買ってくれるときである」

「成功している組織には、あえて人を助けようとせず、人付き合いもよくない上司が必ずいる。愛想が悪くいつも不愉快そうでありながら、誰よりも多くの人たちを教育し育成する人、最も好かれている人よりも尊敬を得ている人がいる」

「成果をあげる者は、何よりも問題の理解に関心を持つ」

「人口構造の変化と同じように重要でありながら、経営戦略上ほとんど関心を払われていないものとして、支出配分の変化がある」

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『ドラッカー時代を超える言葉』ダイヤモンド社 上田惇生・著
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◆目次◆
はじめに──なぜドラッカーは注目を集め続けるのか
I 成果をあげる
II 強みを引き出す
III 組織を動かす
IV 人を動かす
V 変化を捉える
あとがき
ドラッカー名著解題
索引

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