2008年9月3日
『ザ・ウィンザーホテル洞爺 ホスピタリティ』窪山哲雄・著
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【VIPをもてなすサービス哲学】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4757305478
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本日の一冊は、伝説のホテルマンであり、先の北海道洞爺湖サミットでは各国首脳陣をもてなした「ザ・ウィンザー・ホテルズインターナショナル」の社長、窪山哲雄さんによるサービス哲学。
かつてホテルが持っていた文化発信拠点としての役割を盛り込み、独自のサービス、ライフスタイル提案を展開する、ザ・ウィンザー・ホテル洞爺。
本書にはその知られざるサービスの全貌と、そこに込められた氏の思い、哲学が紹介されています。
「『食文化』とは、食べ物を『頭でも味わう』こと」「お客様が日常に戻ったとき、その体験によって少しでもその毎日が豊かになるお手伝いができれば」「ホテルは公器である」
ひとつひとつの言葉にエピソードがあり、また深い哲学とリンクしている。単なるサービス本を超えて、人生の教科書を読んでいる思いです。
自殺未遂のお客様とも真正面から向き合い、老人にはセクシーなサービスを、若い人にはあるべき姿を教育する。
著者の職業人としての姿勢からは、人間としてのあるべき姿までもが伝わって来ます。
仕事の成否は、最終的にどんな「思い」を込めるかで決まります。
著者の思いに触れ、自分の仕事への思いを再確認するきっかけにしてはいかがでしょうか。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ウィンザーは原点に立ち返り、もう一度ホテルを文化発信の拠点として新しいライフスタイル提案の場にしたいと思った
よく考えてみれば、初日の出を眺めるのに、鑑賞券がいるでしょうか? もちろん太陽は無料です。でもこのようなイベントも、あえてプランに組み込むのがウィンザー流
「食文化」とは、食べ物を「頭でも味わう」こと
地位が高い人ほどライフスタイルに対する固定観念が強く、反対に若い人は弱い傾向にありますが、地位が高い人は固定化されたスタイルをいい意味でどう崩して差し上げるか、若い人にはいかにあるべき姿を体感していただくかが、新しいライフスタイルを提案するうえでとても重要な要素
お客様が気づかないうちに新しい文化、新しい出会い、新しい体験をされ、お客様が日常に戻ったとき、その体験によって少しでもその毎日が豊かになるお手伝いができればとウィンザーは思っている
ホテルのサービスとは、ホテル内で完結させるのではなく、外へと無限に広げていってこそ、完全を目指せる
特に企業のトップやVIPとされるお客様は常に人と相対する時間を過ごしますから、「ひょっとして誰かに聞き耳を立てられているかもしれない」と、普段よりも警戒してしまう傾向があります。こうした方々にとって必要なのは、「いかに他人の存在を忘れられるか」ということ。その意味においても、空間にはほどよい閉塞感を持たせることが重要なのです
ベッドのシーツは、裸でスリップインしたとき最も肌触りのよいものをという観点で素材を厳選しました
セクシーなサービスが必要なのは、むしろお年寄りに対してである
システムは「機能させて」はじめて、「備え」になる
クレームをどう処理するかによってホテルの格は決まり、そのクレームを自分の上司がどのように処理するかを見ることで、その部下がいいホテルマンに育つか、育たないかが決まる
お客様の心情は、「予感・体感・実感」という三つのプロセスに分けることができる
私は「ホテルは公器である」と思っています。これは私がかつて勤務していたニューヨークの名門ホテル『ウォルドルフ・アストリア』の総支配人フランク・G・ワンゲマン氏から学んだことです。彼は一九七七年のニューヨーク大停電の夜、あの高級ホテルのロビー空間を、お客様にも浮浪者にもわけへだてなく開放するという決断を下しました
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『ザ・ウィンザーホテル洞爺 ホスピタリティ』窪山哲雄・著
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◆目次◆
はじめに
PART1 お客様を“育てる”というサービス
PART2 完全を目指したサービス
PART3 遊び心/セクシーさのあるサービス
PART4 リスクマネジメントという名のサービス
PART5 ホスピタリティを極めたサービス
特別篇 サミット
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