『リッツ・カールトン 一瞬で心が通う「言葉がけ」の習慣』 高野登・著 vol.2584 


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【流石の一冊】
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本日は、発売前の話題作を、他に先駆けてご紹介します。
(発売は8月20日予定)

リッツ・カールトンの全盛期、日本支社長を務めた高野登さんによる、ホスピタリティに関する一冊です。

土井は約半年ほど前、ザ・リッツ・カールトン東京に行ってきましたが、接客の杜撰さと頼んだフルーツの鮮度が悪いのに驚き。

残念ながら、現在のリッツ・カールトンに学ぶべきものは何もありませんが、やはり著者は、リッツ・カールトンの伝説を作った人物。

本書には、そのホスピタリティの秘訣が、余すところなく書かれています。

なかでも興味深かったのは、「予約係は予約を取ることだけが仕事ではない」と見出しがつけられた部分。

「実は、今回は特別な想いがありまして……」とおっしゃるお客様がいれば、そこを聞き逃さない。

もししばらく入院していて、「誕生日と退院祝いを一緒に」ということであれば、医者から制限されている食材に関してもさらりと聞き出す。

なるほど、プロは些細なことをおろそかにしないものなのだと、改めて感心しました。

また、最近は「クレーマー」という言葉が広まったことにより、「あの人はクレーマーだから」と自分を省みない風潮がありますが、著者は、それに対して、自ら働きかけることを説いています。

「大事なのは、お客様が不満そうに見えたり、商品が気に入らないように感じた場合、思い切ってお客様に声をかけ、何らかのフィードバックを受け取る勇気を持つということです」

そして、もっとも胸に響いたのは、次の言葉。

「あなたにとって大事なのは、“今”のお客様だけではありません。この瞬間、お客様ではない方への今のあなたの対応が、将来の大事なお客様を作るのです」

現在は、不況で苦しんでいる企業が多いと思いますが、そんな時こそ心に余裕を持って、ホスピタリティを発揮することが大事。

ホスピタリティに関することはもちろんですが、経営のヒントとしても得られるものが多い一冊です。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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挨拶プラスひと言が相手との距離を近づけます

リッツ・カールトンでは、迷ったり、戸惑われているご様子のお客様に気づいたら、「何かお手伝いできることはありますか?」と声をかけています

予約係は予約を取ることだけが仕事ではない

たとえば、ご主人のお誕生日に奥さまがホテルをご予約され、さらにレストランの予約もされたとします。会話の中で、実は、今回は特別な想いがありまして……」といった奥様のひと言があれば、それは聞き逃してはいけませんね

腕のよい職人は、自分の道具を大切にしています。吟味して道具を選び、日々手入れをしています。プロとしてこだわりを持って大切にしている道具をほめられたら、つい、その道具について話をしたくなるのではないでしょうか?

話をするのは、相手80対自分20

お客様にお会いした瞬間に、以前交わした会話や気になったひと言を、記憶から取り出せる状態にしておくということです。前回滞在された時、「しばらくまた海外だから、次は3か月後になるよ」と話をしていたのであれば、「お帰りなさいませ。海外からお戻りでしたか。ヨーロッパはいかがでしたか」とお迎えすることができます

「おせっかい」と「おもてなし」の間には、相手がそれを望んでいるかどうかという明確な境界線がある

「こんな話題は、こんなお客様に喜ばれそうだな」と考えて集めていると、次第に自分のカードが増えてくる

自分のファンを増やすためには、まず相手に関心を持つことが絶対条件です。関心を持たなくては、「観察力」も「洞察力」も、また「表現力」も身につくことはありません

大事なのは、お客様が不満そうに見えたり、商品が気に入らないように感じた場合、思い切ってお客様に声をかけ、何らかのフィードバックを受け取る勇気を持つということです

信頼を勝ち取る、「今日はお薦めできません」

「お客様にぴったりのお部屋は、別のホテルにございます」

あなたにとって大事なのは、“今”のお客様だけではありません。この瞬間、お客様ではない方への今のあなたの対応が、将来の大事なお客様を作るのです

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『リッツ・カールトン 一瞬で心が通う「言葉がけ」の習慣』高野登・著 日本実業出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534048572

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◆目次◆

1章 仕事のプロとしての「基本」は挨拶から
2章 心の距離を近づける言葉
3章 喜んでいただく言葉
4章 心を動かす言葉
5章 言いづらい言葉をかける時
6章 信頼を築くための言葉
7章 仕事を楽しむための言葉

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