2010年8月9日
『サラリーマン漫画の戦後史』真実一郎・著 vol.2210
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【流行マンガから時代をとらえる】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862485588
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最近、漫画を読んでいて思うことですが、やはりフィクションは、その時代の人々の価値観を色濃く帯びているもの。
『ワンピース』が「仲間」を強調したように、『もしドラ』が人間疎外のない組織を求めたように、売れるコンテンツは、常に人々が実現できず、渇望しているものを主題に置くものです。
もし、次の時代にヒット商品を出したいと思うなら、売れているものを分析しながら、この「渇望」をとらえ、形にすること。
そのために役立つのが、本日ご紹介する一冊です。
タイトルに『サラリーマン漫画の戦後史』とあるように、戦後出されたサラリーマン漫画を紹介し、論じるというのが本書のミッション。
大ベストセラー『課長島耕作』の分析、弘兼憲史氏が影響を受けたとされる源氏鶏太氏の手法、ホイチョイが誇張してみせた享楽的なギョーカイ人など、サラリーマンのニーズから生まれたさまざまなコンテンツとその手法が紹介されており、出版に携わる人間にとっては、創作のヒントが山盛りの一冊です。
『サラリーマン金太郎』の王道プロットとは何か、源氏鶏太がとらえたサラリーマンの心とは何か。
やや変化球の企画ですが、サラリーマン向けのコンテンツを作るなら、ぜひ押さえておきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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世にサラリーマンを描いたコンテンツは数あれど、なぜ彼ばかりがここまでビッグになったのか。作者である弘兼憲史は、島耕作の人気の秘訣を尋ねられてこう答えている。仕事を愛する事、でしょうね。島耕作は仕事を、心の底から愛していると思うんです。自分のプライベートや趣味よりも、仕事が大事。これはとても大切なことだと思います。それと、彼は自分の利益よりも、会社の利益や日本という国の利益を優先させているんですよ。つねに会社全体のこと、国のことを考えて行動している
善良なサラリーマンを主人公とした勧善懲悪を描いた源氏鶏太の小説や映画は、日本の奇跡的な経済復興を担っていた彼ら大衆の自己肯定的な意識を色濃く反映していたからこそ支持されたのだ
仕事の成果よりも人柄がものをいう過剰な<人柄主義>が、源氏鶏太作品の大きな特徴だ
源氏鶏太は大宅壮一との対談の中で、サラリーマン小説の秘けつに関して次のように語っている。サラリーマンは、自分は上から不当にいじめられるという不満をもっているが、だれか上役のあの人に言っておけば神様のように公平に見てくれる。そういう人がひとり会社にいたらどんなに救われるか、そういう人がいたらいいと思っていますね。それをいつも書いているつもりです(『週刊公論』1961年1月9・16日合併号)
1970年頃になると、高度経済成長を支えたサラリーマンたちのモーレツな労働強化への忌避感が急速に広まっていく。1970年には「モーレツからビューティフルへ」が合言葉になり、71年には「脱サラ」がブームになる
(『会社の幽霊』に登場する)日間田は、高度経済成長という夢から覚めてもなお、会社と一体となることを願う。それは疑似家族としての会社に依存した低成長期のサラリーマンのなれの果てだったのかもしれない
バブルで狂ったように遊んでいたように見えた人々は、実は狂ったように働いていたがゆえにバランスを欠いてしまっていたのだ
ホイチョイが誇張してみせた、会社の外の世界を軽やかに遊泳する享楽的なギョーカイ人は、会社に閉じ込められて社内遊泳にキュウキュウとする従来のサラリーマン像とは一線を画していた
この作品(『お茶の間』)があぶりだしているのは、バブル期の多くの若いサラリーマンが抱いていた、夢追いフリーターに対する潜在的な憧れだ。「自由と安定」の双方を追いかけ続けた戦後サラリーマンは、空前の好景気(とその余韻)を背景に「安定」はもはや不動のものと感じとり、「自由」の先にある「本当の自分」を貪欲に追い求めていたのだ
「戦う→戦った敵が仲間になる→もっと強い敵が現れる」という少年マンガの王道プロット。これをそのままサラリーマン社会に置き換えたのが『サラリーマン金太郎』というわけだ
特定の職業における仕事世界を掘り下げた職業マンガは、それまで最大公約数の一般論を描いてきたサラリーマン漫画と入れ替わる形で読者の支持を集めていく
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『群れのルール』ピーター・ミラー・著 東洋経済新報社
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◆目次◆
はじめに
第1章 島耕作ひとり勝ちのルーツを探る
第2章 高度経済成長とサラリーマン・ナイトメア
第3章 バブル景気の光と影
第4章 終わりの始まり
第5章 サラリーマン神話解体
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