『コンセプトライフ』柴田陽子・著


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【「人の身になって考える」技術とは?】
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本日の一冊は、麻布十番レインボーロールスシ、丸の内ブリーズオブトウキョウなどのレストラン開発を機に、コンセプトクリエイターとなり、その後、JOMOステーション、ロッテリア、日本交通、センチュリー21などのブランディングを手掛ける著者が、コンセプトメイキングの極意を語った一冊。

自叙伝的エッセイの体裁をとっているため、ビジネス書としては伝わりにくいところもありますが、ここで書かれている著者のつぶやきは、商売で一番大事な「相手の身になって考える」ことの真髄だと思います。

「あるものが、ある場所に置かれて、誰かの手元に届くまで」を徹底的に考える、たとえば「大好きな宮沢りえちゃんに『すごーい』ってほめてもらえるお店」を考えてみるなど、マーケティングに必要なアイデアの作り方が満載。

「時代性なんて関係ない」と言っているのは、著者が自分もまた時代の子であることを理解していないためだと思いますが、尖った主張には、今まさに最先端で活躍している人物ならではの勢いを感じます。

自分の脳を刺激するために、また商売のアイデアを得るために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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みんなを喜ばせてくれるものはなにか? それはいちど見たら忘れられないもの。身近に感じられるし、「らしさ」もにじみ出ている。しかも工夫すればするほど、どんどんわかりやすくなっていく。

意思とか熱意、時代性なんて関係ない。いつもどおりの発想。「これよくない?」「かわいくない?」とおなじ。考えなくても思い出せるし、調べなくても観察すればわかる。

最初にコンセプトがある。そしてめざしたいゴールの風景を思い描く。それは、誰が、どうなるためのものなのか? それは、どうやって販売するのか? スーパーか? デパートか? 通販か? それは、どうやって「あなたのためのものだ」と知らせるのか? そのすべてがよく考えられていれば、ものは自然に売れる。

あるものが、ある場所に置かれて、誰かの手元に届くまで。すべては1本のストーリーでつながっていて、それが無理なく展開していくことが大事だという。

誰にお財布を出してもらおうかな。たとえば芸能人ひとりにしぼったらすぐに想像できるな。大好きな宮沢りえちゃんに「すごーい」ってほめてもらえるお店。あの人だったらこういうお店に行くかな。朝何時に起きるんだろうな。甘いものを食べるなら何時かな。健康に気をつけてるだろうから、夜はほとんど食べないだろうな。頭の中で自由につじつまを合わせるのはたのしい。現実の人でも、架空の人でも関係ない。だれだれさんみたいな感じ、という人を決めると、ストーリーは勝手にふくらんでいくみたい。

過去に実際あったハロウィン商戦について調べまくり、アメリカでハロウィンと言えば、ピーナッツバターが欠かせないんだという驚愕の事実を知った。秋になると街のいたる店にピーナッツバターが並べられるらしい。きっと好きだからだろう。じゃあハーシーズの商品でピーナッツバターを使ったらどうなるか。

いいものに触れなきゃ、ととよさんは言った。「いいものに触れて、刺激の貯金を増やすんだ。その貯金はあとでかならず何倍にもなるからさ」

ウエムラさんに資料を見せた。”お客様の口から出る言葉に対して、5色のバリエーションをご用意。シュウウエムラ・ネイルブティックのネイルカラー300”「なにそれ?」ウエムラさんの目が輝くのを見逃さなかった。

なんだってそうだけれど、「みんなのため」に作ると結局ただの多数決に終わって、せっかくの個性が薄まってしまう

デザインアプローチとサービスアプローチ。このふたつを使って、わたしはブランドを作る人になる

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『コンセプトライフ』サンクチュアリ出版 柴田陽子・著
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◆目次◆
Chapter1 Believe in Dreams
Chapter2 My First Concept in America
Chapter3 First Step
Chapter4 First Project
Chapter5 Starting at Zero Once More
Chapter6 Going to the Next Stage
Chapter7 Life is a Concept

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