2010年6月17日
『エコブランディング』中野博・著 vol.2157
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【エコブランディングで競争優位を作る】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492556680
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以前、神田昌典さんとの対談CDだったと思いますが、「人口収容力という視点で見た場合、IT革命は人口を増やさないエセ革命」という趣旨のお話をさせていただきました。
その点、人口収容力を増やすアクションとして期待されているのが、現在進行中の「グリーン革命」です。
なぜかというと、この革命は、現在出回っているさまざまな商品や社会インフラを一新するインパクトを持っているから。
ビジネス的にも、さまざまなチャンスが期待されています。
本日ご紹介する『エコブランディング』は、まさにこのグリーン革命におけるビジネスチャンスと、最先端を行く企業の事例を盛り込んだ、注目の一冊。
著者は、日本の環境ジャーナリストの先駆けとして、国連地球サミットや京都会議などにも参加したという、中野博さん。
オバマ大統領のブレーンを知人に持つという噂もあり、まさにこのテーマについて語るにはうってつけの人物です。
本書で語られる「エコブランディング」というのは、エコを軸にして企業ブランドを作るというコンセプトですが、これは著者いわく、「よいお客様だけに囲まれ、成長が約束された経営戦略」。
では、世界の有名企業がこのエコブランディングにどう取り組み、成果を上げているのか、そこが本書の最大の読みどころです。
長野県小諸市に森を作ったルイ・ヴィトンや、エコカーで世界No.1を狙うBYD、毎年の利益のうち10%、または売上の1%を複数の環境保護団体に寄付しているパタゴニアなど、さまざまな事例が登場し、じつに興味深い内容です。
視点がビジネスなのかエコなのか、若干ぶれているところが気になりますが、国際環境ジャーナリストが書いているだけあって、グローバル事例が豊富。
これからエコビジネス、あるいはエコブランディングに取り組む経営者には、ぜひ読んでもらいたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「どんなブランドも、物語で始まり、約束で終わる」。この名言は、私が米国・ノースウエスタン大学のビジネススクールケロッグ経営大学院で「ブランド戦略経営」を学んだドン・シュルツ教授やアリス・M・タイボー教授の教えです
ルイ・ヴィトンは2009年9月、長野県小諸市に「ルイ・ヴィトンの森」を誕生させた
いまや、「エコ」アクションをしていない上場企業は、ステークホルダーから追及される時代
バフェットは割安株へ長期投資をすることで知られています。その彼が、2006年頃から「環境ビジネス(クリーンエネルギー関連やエコカーの基礎技術企業、太陽パネルメーカーなどなど)関連企業」へ2000億円以上の投資をしているようです
バフェットのお眼鏡にかなったシンデレラ・ボーイを紹介しましょう。中国の自動車メーカーであるBYD社です。バフェットはBYD社に対して、約3億ドル以上もの投資をしたのです
◆BYDが狙う3つのジャンル
1.エコカーで世界ナンバーワン
2.エコスマートハウスで世界ナンバーワン
3.スマートグリッドで世界ナンバーワン
◆『自然資本の経済』が提唱する自然資本主義の骨格
1.自然資本の生産性を大幅に引き上げる
2.自然のメカニズムを模倣する
3.サービスとフローに基づく経済へ移行する
4.自然資本に再投資する
プリウスはワクワク感で売れて、超低燃費で納得させた
同社(パタゴニア)は毎年の利益のうち10%、または売上の1%を複数の環境保護団体に寄付しています
「私たちの商品はこれだけ地球を破壊しています」。これは、ボルボ社のCMのコピーです(中略)ボルボ社は、あえて産業界のタブーに挑戦したのです。ボルボ社は車を購入したお客様に、“環境仕様書”を渡し始めました
あなたがエコブランドカンパニーに挑戦しようと思っているのでしたら、目標の中に「環境報告書」もしくは「CSRレポート」を作
成し発表することも視野に入れておきましょう(http://www.gocoo.info)
強烈なブランド作りには、物語力が必要
消費者がブランドに求めるものは、1.専門性、2.一貫性、3.真実味・本物(オーセンティック)らしさです
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『エコブランディング』東洋経済新報社 中野博・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492556680
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◆目次◆
第1章 お金持ちはなぜエコに走るのか
第2章 エコマーケティングとは何か
第3章 エコブランドとは何か
第4章 エコブランディングの成功事例研究
第5章 「エコブランド」作りの現状分析
第6章 あなたにもできるエコブランド作りの実践
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