『やはり、肉好きな男は出世する』國貞文隆・著 Vol.2725


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【笑えます】
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土井が現在借りているマンションのオーナーは、某有名政治家の血縁で、地元では有名な経営者。

90歳を過ぎた女性ですが、何と今でも分厚いステーキを食べまくる健啖家です。

ビジネス書を扱う仕事柄、多くの経営者にお会いしますが、言われてみれば、90歳を過ぎてスポーツカーを乗り回したり、マラソンをしていたり、いまだに大食いだったり、とにかくエネルギッシュな人が多い。

本日ご紹介する一冊は、こんな社長の生態を観察・紹介した、おそらく本邦初の「社長の生態」観察本です。

やたら早起きな社長が多い、という話に始まり、帝国ホテル、ホテルオークラで準備されている「モーニングステーキ」の話、社長輩出の実績校、社長の年収など、下世話な話が満載。

「同族系オーナー社長は社内を信じない」「外資系社長は人格を問われない」など、大企業、外資系企業、中小企業で異なる社長の生態も、興味深く読めると思います。

表テーマは「社長生態学」ですが、裏テーマは出世するための「ルールブック」。

「実力社長の後継者は目立たない人」「弁当男子は出世しない」「感情を優先して良いことは一つもない」など、出世のための教訓も読みどころです。

以前ご紹介した、『「権力」を握る人の法則』の日本版といっても差支えないと思います。

※参考:『「権力」を握る人の法則』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532317150

社長にとっては笑える本、サラリーマンにとっては知らないと危うい話が満載の実用書です。

ぜひ手に取って読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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社長の朝は早い。だいたい5時か6時に目を覚ます。日本マクドナルド社長の原田泳幸氏の場合は明け方の4時頃目を覚まし、自宅近くの公園で空が暗いうちにジョギングを始める。終わるのは6時前

よく社長にはオーラがあるというが、その正体は「緊張感」だ。緊張感を持続しているからこそ、体力をよく使う

健全な会社の社長ほど、朝の時間を最も大事にする。そのせいか、帝国ホテルやホテルオークラなどの一流ホテルでは朝からステーキを注文することができる(帝国は前日予約)。いわゆる“モーニングステーキ”を食べることができるのだ

もちろん東大出身者も多いのだが、三菱商事なら上智大学や早稲田大学やハーバード大学、三井物産も東京外国語大学や横浜国立大学などが社長輩出の実績校となっている。商社は、ある意味で、チャンスがあるところで、不祥事でもないかぎり、その時代に最も業績を上げた部門の出身者がトップにつくことが多い

実力社長ならば、まだまだ野心があり、権力を維持したいから、自分が最も権力を行使でき、要求を容易に反映できるような後継者を選ぶ傾向が強い

億単位の年収をもらっている上場企業の役員や社長はほんの一部で、サラリーマン社長の多くは、年収数千万円の世界である

マキャベリの『君主論』にもあるように、人心を一新するには、まず先代の部下を切ることから始めなければならない

各大企業には、厳然として学閥があり、それとなく出世に影響してくることがある。とくに重厚長大産業と半官半民のような企業は、東大をはじめとした旧七帝大出身者が優遇される傾向にある

NTTの歴代社長は、すべて旧七帝大のいずれかの出身者だ

社内情報通の人は、いずれどこかのタイミングで社内から煙たがられ、飛ばされてしまうことが多い

外でランチを食べられる人が、なぜか手作り弁当で満足しているところに、その人の価値観のスケールの小ささを感じてしまうのである。出世している人はおいしい店も知っていて、他人を喜ばせてくれるし、おいしいものは体力をつけてくれる

オーナー経営者は、ビジネス以外ではパトロン的な存在

外資系企業では、社員からの人望が厚かったり、実力があるというよりも、本社との関係性が最も良い人が社長になる

(中小企業社長にとって)高級品、邸宅はリスクヘッジのため

早く成功してしまうと後半生が難しい

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『やはり、肉好きな男は出世する』國貞文隆・著 朝日新聞出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022734353

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◆目次◆

序章 一流ホテルに“モーニングステーキ”がある理由
1章 大企業のサラリーマン社長に商売の才能はいらない
2章 同族系オーナー社長は社内を信じない
3章 外資系社長は人格を問われない
4章 あなたの隣の中小企業社長が日本を支えている
5章 変わりゆくベンチャー企業の社長像

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