2007年1月5日
『ほとけさまの「ひとりを生きる」智恵』
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オフィスのある幡ヶ谷でとても衝撃的な事件が起こりました。
詳しくは編集後記に書いておきますが、取り急ぎ、「心の時代」といえる現代にふさわしい一冊をご紹介します。
著者は、宗教思想家として有名なひろさちや氏。高校生の頃に一度読んだきり、ご無沙汰しておりましたが、読んだらじつにタイムリーな内容が書いてありました。
土井は、現代人の悲劇は、孤独ときちんと向き合わないことにある、とつねづね思っているのですが、本書はまさに「孤独を生きる」ための指針を説いた一冊。
資本主義原理にどっぷり浸かり、その場限りの癒しを求めているうちに大事なことを見失った現代人に、「精神の亡命」を促し、家族のあり方、教育のあり方、人間としての生き方を見直すきっかけを与えています。
「子どもはほとけさまからの預かり物」「一人が犠牲となることで全体が幸福になるということはない」などの考えは、これからの家族を考える上で、ぜひとも押さえておきたい考え方です。
本書を読んで、土井もあらためて家族について考えさせられました。
これは、「買い」の一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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幸福に生きようと思ったら、「世間は虚仮」だと思うことが大切で
す。他人が何を買おうが、何をしようが放っておけばいい。それが、
「精神の亡命」の基本です
わたしたちは、あまりにも競争を重要視するあまり、相手を負かす
ことばかり考えてきたのではないでしょうか。「競争相手を落伍さ
せれば、自分が競争に勝つ」と解釈してしまったのです。考えてみ
れば、そうした文化のもとでは、いじめがあるのは当たり前ですよね
自然は「競争原理」を基にしているのではなく、反対の「共生原理」
によって成り立っている
現在は、建前の上では強者も弱者もないことになっています。誰も
が平等だという前提があるから、こんなことになってしまうのです。
強者と弱者とが棲み分けをしていないために、結局は強者が弱者を
排除する。つまり、強者だけが得をするシステムになってしまう
本当のエリートとは、自分の能力を人々の幸せのために使い、いざ
となれば命を投げ出す覚悟でいる人のこと
なかには、勉強の嫌いな子もいるでしょう。ほとけさまは、その子
を勉強好きにしてくれとはけっして望んでいません。勉強の嫌いな
子は、嫌いなまま幸せにしてやってくれと頼んでおられるのです
子どもはほとけさまからの預かり物です。子どもの将来はほとけさ
まが決めることなのです。あなたが死んだら、ほとけさまはまた別
の誰かに預けてくださるでしょう。そんなことをあなたが悩むこと
はありません。ほとけさまが悩めばいいのです。あなたは、子ども
を預かっている間だけ、しっかりと面倒を見ていればいい
一人が犠牲となることで全体が幸福になるということはないのです。
自分が我慢すればいいという考え方は、家族の中では禁物です。そ
れは巡りめぐって、家族全員の不幸を招くことになりかねないのです
わたしたちはもっぱら、AさんとBさんという人間同士の関係によ
って、孤独を癒そうとします。たとえば、一緒に飲みに行って孤独
を解消したり、カウンセリングを受けて癒されようとするというの
がそれに当たります。確かに、効果があったように思えますが、そ
の場限りのことです。いってみれば、孤独という悩みに対する対症
療法にすぎません。根本的な解決をしようと思ったら、孤独をしっ
かり生きるしかありません
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『ほとけさまの「ひとりを生きる」智恵』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4413036271
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■目次■
まえがき
1章 「ひとり」を楽しむ仏教の教え
2章 こころを「仕事」から解き放つヒント
3章 みんなが本音を言える家庭をつくる
4章 好きな人とだけつきあえばいい
5章 今の暮らしのまま幸せになる智恵
6章 人生を自分の手に取り戻す
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