『科学的管理法』フレデリック・W・テイラー・著 vol.1990


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【テイラーの名著が復刻!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447800983X

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経営学を学ぶ人間なら、一度は読んでおきたい不朽の名著、フレデリック・W・テイラーの『科学的管理法』。

本日ご紹介する一冊は、この『科学的管理法』の待望の復刻版です。

既に勉強されている方ならご存知のように、テイラーの科学的管理法は、効率の追求を重視するあまり、労働者の人間性を無視しているという批判がなされ、読まれなくなって久しいわけですが、今回、本書の「まえがき」部分を読んで、本書のマネジメントにおける功績と意義を、改めて感じました。

まえがきを書いた「DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー」編集長の岩崎卓也氏によると、本書を読んだ神戸大学大学院の加護野忠男教授が、「あれはよくできた人間観察の記録だね」とおっしゃっていたという。

土井もこのまえがきを読んで興味をひかれ、読み始めたわけですが、確かに世間の評価とは裏腹に、著者の人間理解への姿勢が伝わってきて、じつに好感の持てる内容でした。

なかでも感動したのは、「マネジメントの目的は何より、雇用主に「限りない繁栄」をもたらし、併せて、働き手に「最大限の豊かさ」を届けることであるべきだ」という部分。

部下を思う気持ちがあるなら、自ずと観察に目が向くはず。

日々の仕事をただ流して終わり、にするのではなく、きちんと観察することの重要性を、本書は教えてくれています。

時代は変わっても、テイラーの志は永遠不変。

マネジメントの歴史を学びたい人に、ぜひおすすめしたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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形あるモノの無駄は、見たり感じたりできる。しかし、人間の動きがぎこちなかったり非効率あるいは見当違いだったりしても、あとには目に見えるモノ、形あるモノは何も残らないため、見落とさないようにするためには、記憶を働かせ、想像の翼を広げることが求められる。だからこそ、これによる日々の浪費は、モノの浪費よりも大きいにもかかわらず、後者が私たちを強く奮起させてきたのに対して、前者はほとんど心に残っていないのだ

誰もが即戦力ばかりを探している。つまり、どこかで鍛えられてきた人材だ。すでに他者の手によって鍛えられた人材を探すよりも、計画的な協力により、期待に応えてくれる水準にまで人材を鍛えることにこそ、自分たちの義務と機会があるのではないか

マネジメントの目的は何より、雇用主に「限りない繁栄」をもたらし、併せて、働き手に「最大限の豊かさ」を届けることであるべきだ

過労に陥っている人が一人いるとしたら、その一〇〇倍もの人々が日々、仕事を意図的にかなりの程度まで手加減しており、これが原因となって、やがては賃金が抑えられる状況が避けられなくなる

大勢を一カ所に集めて同じような仕事をさせ、一日当たりの賃金基準を統一すると、多くの人々が持つ「楽をしよう」という傾向を、大きく助長させることになる。この状況の下では、有能な人材も少しずつしかし確実に仕事のペースを緩めていき、やがては最も効率の悪い人材と同じ水準に落ち着く

どの職場においても、働き手は見よう見まねで作業の詳細を覚えるため、個々の作業にいくつものやり方が生まれる

最善の手法や道具を見つけたり発明したりするには、すべての手法と道具を対象として科学的な研究や分析を行い、併せて緻密な時間・動作研究を行うしかない

一連の実験を終えたあと、各人の毎日の作業をエネルギー量(単位:フートポンド)に置き換えてみたところ、意外にも、消費エネルギーと疲労度との間に相関関係は見られなかった。ある作業を〇・一二五馬力分こなしただけで疲れ切ってしまう者が、別の作業を〇
・五馬力分行っても疲労度は同じくらいなのだ

私たちの実験からは、あまりに急激な賃上げはたいていの働き手のためにならないという結論が導かれた

◆法則を導くための五つのステップ
1.分析対象の作業に非常に長けた人材を、一〇?一五人ほど選り
抜く(できれば、勤務先や地域がばらついているほうが望ましい)
2.各人が作業の中でどのような操作や動作をするか、基本的なも
のを押さえるとともに使用ツールについても把握する
3.各基本動作に要する時間をストップウォッチで計測し、各動作
を最も短時間でこなすための方法を選ぶ
4.適切でない動作、時間がかかりすぎる動作、役に立たない動作
などをすべて取りやめる
5.不必要な動作をすべて取り除いたあと、最も要領のよい、最適
な動作だけをつなぎ合わせ、最善のツールを用意する

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『科学的管理法』ダイヤモンド社 フレデリック・W・テイラー・著
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◆目次◆
序章 本書の狙い
第一章 科学的管理法とは何か
第二章 科学的管理法の原則

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