『社長さん!税理士の言うとおりにしていたら、会社つぶれますよ!』河辺よしろう・著 vol.2148


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【注目の書】
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本日の一冊は、ランチェスター経営の第一人者として知られる竹田陽一さんの弟子であり、現在は中京地区No.1のビジネスモデル・プロデューサーとして活躍する著者が、小さな会社の経営ノウハウをまとめた一冊です。

国内の企業の約8割は社員数10人未満の会社だそうですが、本書はまさにこの小企業を対象に書かれています。

いまだ多くの中小企業は大企業の下請けとして働いていますが、著者によると、「大企業の言うとおりにモノをつくっていれば食べていけた時代は終わった」。

小さな企業は、新たにビジネスモデルを構築すべきだ、というのが本書の主張です。

では、何もないところから、どうやってビジネスモデルを作るのか。

本書には、そのための手順とフレームワークが示されています。

「何を」「どこで」「誰に」「どうやって売る」という4点と、経営を改善するための「客単価」「客数」「顧客回転数」の3点。

これらのポイントを知るだけでも、本書を読む価値があると思います。

また本書には、優れたビジネスモデルを構築した小企業の実例や、ビジネスモデルを作った後、業績を管理するための「5つの指標」が紹介されており、こちらも参考になります。

とくに、事例については、類書であまり紹介されない企業の有用な施策が登場するため、とくに参考になります。

中小企業経営の実践の書として、広く読んでいただきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「何を」「どこで」「誰に」「どうやって売る」──。この4つをとことんまで突き詰めて考えれば、小さな会社でも、必ず「勝てるビジネスモデル」をつくりあげることができる

本当に優秀な税理士に共通していることが一つあります。それは自分の専門分野以外のアドバイスはしないということです

経費配分が表現されているPLが融資判断に活用される傾向が強まっている

いま、中小企業の倒産理由の7割が「販売不振」です。つまり、売れないからつぶれるのです。なのに、売ることに投資しないで、どうやって生き残るつもりなのですか?

経営計画とは過去の経営分析ではなく、3?5年という中期の「未来」を見据えた「お客様投資計画」(お客様を獲得するための投資計画)にほかならない

統計上、「強者」は約8割の確率で、業界平均より経常利益が3?6倍よくなります

弱者が勝とうと思ったら、いきなり大きな勝利をめざすのではなく、“小さな山”で「強者」をめざすべきです

◆スーパーなどで使う発泡トレーを製造する(株)エフピコの提案
彼らは、スーパーに、お客様が使い終わったトレーをお店にもってくれば、1枚10円で引き取るサービスを始めることを提案した

「新規顧客の開拓」は年々難しくなっているため、ビジネスモデルの転換を考えるときには、できるだけ「顧客」を変えないようにするのがコツ

◆経営における迷子の3原則
1.現状がわからない
2.目的、目標がはっきりしない
3.目的、目標達成のためのプロセスがわからない

◆社長用財務データ「5つの指標」
1.損益余裕率
経常利益÷粗利益(付加価値)=○○%

2.人件費に対する純利益の割合(法定福利費は除外)
純利益÷純総人件費(派遣社員含)=○○%

3.従業員一人当たりの純利益
純利益÷従業員数(正社員1、派遣・パート社員0.5)

4.従業員一人当たりの自己資本金
資本金(資本金+積立金+繰越金+当期利益)÷
従業員数(正社員1、派遣・パート社員0.5)

5.売上と粗利益を「年計」で表現したデータ
「年計」とは、その月から直近の1年前からの数字を合算したも
の。2010年5月であれば、2009年6月?2010年5月までの売上・
粗利益を合算する。各月ごとの年計の推移をチェックする

(株)福一不動産の場合には、新規客との接触から1ヶ月以内に行うアプローチを数値化して社員に示しています。
実面談     1
電話      0.5
ハガキ・メール 0.5
ファクス    0.5
これらを組み合わせて1ヶ月間に5カウントになるようにマニュアル化しているのです

流行に目をつけるのは大事なことです。しかし、そこで、「裏の道」を探すべきなのです

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『社長さん!税理士の言うとおりにしていたら、会社つぶれますよ!』WAVE出版 河辺よしろう・著


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◆目次◆

第1章 なぜ、税理士の経営指導が危ないのか?
第2章 「弱者」が勝つためのビジネスモデル
第3章 経営を見える化する「5つの数字」と「10の指標」
第4章 確実に儲かる「経営計画」のつくり方
第5章 「強い会社」をつくる社長の条件

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