『理不尽な給料』 山口俊一・著 Vol.2736


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【これぞ給料格差のカラクリ】
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「人生は仕入れで決まる」。

これは、土井が自著にサインする時、決まって書く言葉です。

ビジネスマンはみな、頑張ることにより給料を上げようとしますが、頑張って上がるのは本人の実力と成果であって、お給料は、その産業や企業がどんな利益構造を持っているかで決まります。

もちろん、その利益構造は永遠ではありませんし、現在、給与ランキングが高い会社も、いつまでもそれを保っていられるわけではありません。

では、就職・転職するとき、あるいは起業する時、どう考えれば高収入を手にすることができるのか。

それは、給料を決定するシンプルな原理を理解すること、そして現実の給与がどうなっているのか、データを知ることだと思います。

本日ご紹介する一冊は、日本の「理不尽な給料」の実態を、人事・賃金制度コンサルタントの著者が明らかにし、まとめた一冊。

厚生労働省発表の統計データをもとにし、大企業と中小企業の格差、業種別格差、年齢による格差、性別による格差など、この国に現存する格差の実態を、明らかにしています。

土井もこの話は、自著『20代で人生の年収は9割決まる』で紹介しましたが、まだまだ知らない人がいるのは事実。

※参考:『20代で人生の年収は9割決まる』
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就職・転職、さらには資格を選ぶ際にも、ぜひチェックしておきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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日本人の賃金は10年以上全く増えていない

年収2000万円超の超高所得者層こそ若干増えていますが、それも人数にすれば微々たるものです。一方で、年収400万円超から1500万円超まで、中所得者層から高所得者層が軒並み減少してしまいました。それに代わって、年収300万円以下の低所得者層が、急激に増えていることが分かります

コンビニのレジ担当アルバイトの時給が低いのは、比較的誰でもすぐに習得できるという仕事の易しさにあると言えます。同じコンビニでも、地方より東京の店舗が高い時給なのは、低い時給だとバイトが集まりにくいという人材の希少価値で説明できます

「1・5%」これが、過去10年くらいの中小企業から大企業までを含めたサラリーマンの年間昇給率の平均値です

実は、2001年からの利益改善額に比例して伸びていったものがあります。上場企業の配当金です

厚生労働省発表の賃金構造基本統計調査によると、社員数1000人以上の大企業の平均年収は587万円。これに対して、社員10名から99名までの中小企業の平均年収は374万円

一番高い「電気・ガス・水道業」は平均年収で約705万円。一方でホテル・外食産業など「宿泊・飲食サービス業」は約332万円。実に、2倍以上の差となっています

◆平均年収1000万円以上の企業19社中、総合商社6社、テレビ局4社

三菱東京UFJ銀行の平均年収は796万円。三井住友銀行は749万円、みずほ銀行に至っては671万円と、給与水準だけでいえば、フツウの大会社になりました

狙いは、高い給料で就職人気ランキングの低い会社

厚生労働省の調査では、医師の平均年収は、平均年齢39.3歳で1140万円。これに対して、看護師は平均年齢37.5歳で、年収469万円

最難関「公認会計士」が失業者養成資格へ

100人以上の企業平均では、男性社員のうち役職者の割合は30・2%

国家公務員である国立大学の教授などの教員の平均年収は883万円、対して地方公務員である小学校・中学校の教師の平均年収は742万円

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『理不尽な給料』山口俊一・著 ぱる出版
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◆目次◆

第1章 なぜ給料は“仕事の成果”で決まらないのか
第2章 中小企業社員は優秀でも、大企業社員には勝てない
第3章 20代は優秀でも、50代には勝てない
第4章 看護師は優秀でも、医者には勝てない
第5章 オンナは優秀でも、オトコには勝てない
第6章 派遣社員は優秀でも、正社員には勝てない
第7章 サラリーマンは優秀でも、公務員には勝てない

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