『現場力復権』遠藤功・著


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【現場力を鍛える』待望の続編!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492556303

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本日ご紹介する一冊は、ローランド・ベルガー会長の遠藤功さんによる15万部突破のベストセラー『現場力を鍛える』の待望の続編。

※参考:『現場力を鍛える』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492531718/

日本企業の現在の体たらくを「現場力」の欠如に求め、かつその要因を細かく分析しています。

興味深かったのは、「『変動費化』という甘い言葉が、現場の品質を毀損させている」という指摘。

人間重視、現場重視の姿勢を打ち出し、正社員比率を高めているオオゼキなどの企業が業績を伸ばしている事実に着目し、「日本企業の競争力は、現場をたんなる「コスト」として見てこなかったことから生まれている」とまとめています。

また、過度な分業・分散化を否定し、内製化・自前化へのシフトを説いたり、「ウェイ」に合った「しつけ」と「くせ」の重要性を説いたり、徹底して現場にこだわった経営論が目を引きます。

氏のこれまでの書籍を読んできた人にとっては、「見える化」から「伝わる化」「つなぐ化」「粘る化」へとつながるプロセスが参考になるのではないでしょうか。

Suica、駅ナカの成功で勢いづくJR東日本をはじめ、V字回復を実現したコマツ、靴修理ネットワークのミスターミニットなど、事例が豊富で、じつに読み応えがあります。

自社の現場力を鍛えたい経営者、マネジャーに、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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これまで数多くの企業から現場力強化の支援の要請を受けてきたが、受諾する際、私は必ずひとつの条件をつけている。それは、10年続けるつもりがありますか」という問いかけである

問題を解析し、知恵やアイデアを出し、粘り強く改善するのは、あくまで人間である。この現場力こそが、日本の競争力の源泉である

日本企業の競争力は、現場をたんなる「コスト」として見てこなかったことから生まれている

困れば知恵が出る。そして、それが現場力強化につながる。その際に、現場だけを困らせるのではなく、経営トップも一緒になって困ることが肝心だと大野(耐一)氏は指摘する

「変動費化」という甘い言葉が、現場の品質を毀損させているという現実を、経営者は直視しなければならない。経営の目的は、変動比率を高めることではなく、現場の競争力を高め、そこから生み出される付加価値を高めることなのである

オオゼキと他のスーパーの最大の違いは、仕入れにある。大手スーパーが集中購買を指向する中で、オオゼキは鮮魚、精肉、青果とい
った生鮮食品の仕入れ担当者は、各店舗に配備されている

「競争戦略」と「オペレーション」の両輪が揃ってはじめて卓越した競争力は生み出される

競争戦略が合理的であることの最も重要な要素のひとつは、自社の「身の丈」に合っているかどうかである。ビジネスとしての可能性
があるからといって、あれもこれも漫然と手を出していたのでは、資源配分が分散してしまい、優位性構築に結びつかない

人づくりのための投資とは、お金をかけることではなく、経営幹部がどれだけ自らの時間をかけたかである

ボトムアップという現場力のエネルギーは、じつはトップダウンからしか生まれない

企業活動における「よい行動」とは、「しつけ」と「くせ」の2つで成り立っている

「見える化――伝わる化――つなぐ化――粘る化」

サービス業や流通業においては、過度な分業・分散化は、顧客満足の低下をもたらす

いま、後輩たちに遺さなければならないのは、たんなる機械の使い方や作業手順ではない。「なぜこの機械が生まれたのか」「なぜこの作業手順が必要だったのか」そんな根源的な経験則こそが、継承されなければならない。それこそが「スピリット」である

◆現場力を形成する5つの要素能力
「問題解決力」「連結力」「俊敏力」「臨機応変力」「粘着力」

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『現場力復権』東洋経済新報社 遠藤功・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492556303
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◆目次◆

はじめに
序 章 再び、素朴な疑問
第1章 現場力再考
第2章 現場力強化の最前線
第3章 組織の「くせ」づくり
第4章 「見える化」はなぜ機能しないのか
第5章 現場力強化の論点
第6章 根源的組織能力としての現場力
おわりに
参考文献
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