2011年12月18日
『日本人はなぜ株で損するのか?』 藤原敬之・著 Vol.2706
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【学生時代に聴きたかった…】
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本日の一冊は、農林中央金庫、野村投資顧問、クレディ・スイス投資顧問などでファンドマネージャーを務め、計5000億円を運用してきた著者が、京大で行った講義を書籍化したもの。
タイトルには、『日本人はなぜ株で損するのか?』とありますが、正直、これはもったいない。
投資とは、社会・経済の大きな動きや人々の欲求を読む知的活動であり、本書の読みどころは、そのために著者が学んできたことと、著者独自の社会・経済の捉え方にあるからです。
興味深いのは、二章のアダム・スミスから始まる経済学と西欧哲学の解説、さらにそれを実践に応用した、第四章以下の著者の思考の方法論でしょう。
「市場は安定しない」ことを前提とする動態的思考のすすめ、「二項対立」で物事をとらえる考え方、株価を構成する定性的要素を四つに分ける考え方など、株に限らず、世の中を観察する強力なツールになること間違いなしです。
これを京大生が本当に理解できているとしたら、すごいことですね。
もともとが大学生に向けて語られた内容、ということもあり、キャリアに関するアドバイスも充実しています。
・天職とは、二十四時間その仕事に支配されていて快いと感じること
・「幕僚にとって最大の喜びは、すぐれた上官に仕えることである」
(ドイツ軍・ロンメル元帥の参謀長だったハンス・シュパイデルの言葉)
・自分の周りの人間全てを「他者(=顧客)」と考える
長年マーケットを見てきた著者ならではの社会のとらえ方は、今は現実的すぎると思うかもしれませんが、年をとるにつれて理解できるようになると思います。
これから資本主義社会で生きていく、すべての若者に読んで欲しい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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人間は生まれてから死ぬまで何をしているか。私は講義中にこの質問をしました。答えは、情報の処理、に他なりません
彼から言われたことでその後の僕の人生を決めた重要な言葉がありました。それは、「藤原、情報のやり取りというのは、インサイダー情報を交換することじゃないんだぞ。互いの『切り口』の交換が本当の情報交換なんだぞ」というものだったのです
PER(株価収益率 price-earnings ratio)は株価を最新の予測のEPS(一株当たり純利益 earnings per share)で割ったもので、今の株価が何年分の利益に相当するかを示します(中略)この指標を見るポイントは利益をどこまで信頼できるか、にあります。利益成長の長期的な方向性の認識が不可欠です
株価とは将来利益の先食いです。これは普遍的な事実です。その将来の利益に至る可能性をどう捉えるか。それが、僕のアプローチなのです
実はウォール・ストリートで最も有名な日本人はこの伊藤清先生です。あのリーマン・ショックでアメリカ経済を完膚なきまでに破壊したのがサブプライムなどのデリバティブ(金融派生商品)だったわけですが、それらを組成する上で欠かせないのが、金融工学を生み出したオプション方程式(ブラック-ショールズ式)です。この式は確率微分方程式(伊藤の定理)があって初めて成立するもの
株価や株式市場を考える上で、大事なポイントとして静態的(スタティック)な要素は存在しない、と考えることがあります。全てを動態的(ダイナミック)に捉える必要があります。何故なら、市場には「安定」への動機づけがないからです
考える道具はシンプルなものほど良いのですが、その中でも「二項対立」というのは非常に便利な道具です。ここに描いたように相対化の基本ですね。僕は二項対立表というのを作っていつもそれを座右において眺めています。大小、長短、高低、遠近、広狭……等々
本格的で持続的な経済成長は分業に尽きるということを言っておきます。産業革命は自給自足経済から分業化によって実現した(中略)資本の集中化や産業の独占化での成長は必ず壁に当たってしまいます
株価とは使用価値と交換価値から構成されるもので、時間と共に刻々と変化するその価値の総和である
僕は株価というものを構成している定性的要素を四つに分けて整理しています。原理の過大評価、原理の過小評価、内的否定と外的否定の四つです
日本人はおカネに関しては目先である
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『日本人はなぜ株で損するのか?』藤原敬之・著 文藝春秋
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◆目次◆
第一章 ファンド・マネージャーとは何か?
第二章 株式運用の基本とは? そして独自の運用とは?
第三章 情報をどう処理すべきか?
第四章 株価とは何か?
第五章 日本人はなぜ投資が下手か?
第六章 日本人とは何か?
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