2007年11月27日
『文章のみがき方』
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【「天声人語」著者の注目作】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4004310954
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本日の一冊は、かつて朝日新聞の人気コーナー「天声人語」の執筆を担当し、多くの読者を魅了した辰濃和男さんが、文章の磨き方を指南した注目の一冊です。
ロングセラーとなっている『文章の書き方』の姉妹編にあたる本のようですが、個人的にはこちらの方がずっと気に入りました。
※参考:『文章の書き方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4004303281/
夏目漱石から向田邦子、村上春樹まで、日本の名立たる作家たちの
名文を紐解き、そこから書き手の哲学や知恵を抜き出しています。
紋切型の言葉を使わない、細密なところをおろそかにしない、抑え
ることによって文章にはかえって力が加わるなど、貴重な教訓がい
くつも散りばめられています。
なかでも参考になったのは、比喩力の磨き方と、五感をはたらかせ
ながら表現することの大切さ。
普段ビジネス書にどっぷり浸かっていると、描写や比喩が疎かにな
りがちなので、じつにいい教訓となりました。
本書を読んで、作家たちがいかに表現に腐心しているかを知ると、
それだけで読書の楽しみが増します。
文章力をアップしたい方はもちろん、読書を愛するすべての方に読
んでいただきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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紋切型の言葉を使わないということは、紋切型の発想を戒める、と
いうことでもあり、これは、いい文章を書くための基本中の基本
◆現場を書くうえで大切なこと
1.視覚だけではなく、嗅覚、聴覚、触覚、味覚など全感覚を鋭く
はたらかせて書く
2.現場での「驚き」が伝わってくるような文章を書きたい。ただ、
その思いが強すぎて、過大な表現になってはいけない
3.細密な描写を心がける
4.現場では、人の見ないものを見る努力をすること
「文章を学ばうとする人々は、文章を稽古すると同時に、先づ思想
を養ふことが大切である。では、その思想を養ふには何うしたら好
いかと言へば、実際に触れることゝ、読書することである」(夏目漱石)
「作文の秘訣を一言でいえば、自分にしか書けないことを、だれに
でもわかる文章で書くということだけなんですね」(井上ひさし)
「気のきいた文章を書くてっとり早い秘訣は『自分がピエロになる。
自分の欠点を情容赦なく書く』である。逆に読み手の強い反感を買
うのは『自分の欠点を書いたようでいて、実は自慢話になっている』
である」(姫野カオルコ)
単純化された言葉は強く人の胸に響きます。それだけに、単純化は、
間違った方向へ人びとの思いを導くものであってはならず、また、
それを受け取る側はその言葉のもつ力を十二分に吟味する力を持た
なければなりません
説得力のある文章を書くには、細密なところをおろそかにしてはい
けない。細密なこと、些細なことをいきいきと書いた文章からは作
者の意気ごみが伝わってきます
抑えることによって文章の力は失せるのではなく、かえって力が加
わるのです
「長い間、ものを書くことを職とした体験から、確信をもっていえ
る。形容詞の多すぎる言葉は信用しないほうがいい」(むのたけじ)
だれかが使った比喩をそのまままねしてはいけない。とくにそれが
すぐれた比喩であればあるほど、まねをしてはいけない
対象を突き放す厳しさと、包み込む温かさと、なんとしてもその現
実を後世の人に伝えたいという志と、その三つの思いの深さが溶け
あったとき、人の心に響く言葉が生まれる
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『文章のみがき方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4004310954
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┃▼目次▼
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┃ まえがき
┃ I 基本的なことを、いくつか
┃ II さあ、書こう
┃ III 推敲する
┃ IV 文章修業のために
┃
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