2009年9月11日
『幸福の方程式 新しい消費のカタチを探る』 山田昌弘、電通チームハピネス・著 vol.1880
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【直接幸福へ向かう新時代の消費とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887597363
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本日の一冊は、「パラサイトシングル」「格差社会」「婚活」など、時代のキーワードを作り続けてきた社会学者の山田昌弘さんと、新しい消費の形を研究する電通チームハピネスが、これからの時代の「幸福」を実現する消費について語った一冊。
先日ご紹介した『功利主義者の読書術』で、佐藤優さんが『資本論』を紹介しており、「マルクスの天才的着眼点は、分析の出発点に資本ではなく、商品を据えたことだ」と述べていましたが、書籍にしろ、セミナーにしろ、優れた論の出発点には常に優れた「問い」が存在すると思います。
※参考:『功利主義者の読書術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4104752045/
本書の場合も同様で、著者は冒頭でこんな問いを立てています。
「物質的豊かさと幸福は結びつかない」と頭ではわかっていながら、それでもなお、わたしたちが「物質的豊かさを求め続けるのはなぜか?」
今のようなご時世になると、「消費」や「お金」では人は幸せになれない、といった極論が必ず出てきますが、本書は、あくまで消費にこだわり、分析することで、人々の幸福のあり方の変容をとらえようとしています。
その結果、もたらされた「新しい幸福の物語」や、「幸福のペンタゴン・モデル」。
ここに書かれていることは、まさに現在、消費の最先端で起こっていることであり、これからわれわれが新しい生き方やビジネスのあり方を模索するうえで、役に立つ考え方です。
「自尊心」「承認」「時間密度」「裁量の自由」「手ごたえ実感」。
これらのキーワードから、これからのビジネスのヒントも浮かんでくるに違いありません。
読み終わった瞬間、これを題材にスタッフで経営会議をしようかと思ったぐらい、刺激的な論考でした。
新たなビジネスを模索する経営者の方には、ぜひ読むことをおすすめします。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「一人当たりGDPが一定水準に満たない場合は「不幸」だが、それが一定水準を超えると、一人当たりGDPと幸福度の間に関係は見られなくなる」(ポーランド出身の社会学者、ジグムント・バウマン)
一万ドルまでは正の相関があって、GDPの値が増えるにしたがって幸福度の値も大きくなるのに、一万ドルを超えるとバラバラで、相関関係がなくなるのです
近代社会における貧困というのは、「買い続けることができなくなった状態である」(ジグムント・バウマン)
「ブランド商品を買い続けること=幸福」という「物語」が、「豊かな家族生活をつくること=幸福」という「物語」をしのぐようになっていった
現在の生活水準を将来も維持できるということに対する不安が高まった結果、ブランド消費への意欲が低下している
モノを買うことによってモノの向こう側にある幸福を手に入れるのではなくて、幸福そのものを直接得る、という回路
◆新しい幸福の物語
1.自分を極めるという物語(美的感覚)
2.社会に貢献するという物語(社会の成員感覚)
3.人間関係のなかにある物語(物語の共有感覚)
ボランティアという仕事をすること自体が消費になっている
人々の価値観が変わったことで、同じジャンルの商品に、とびきり高い商品とかなり安い商品という、二つの商品グループができている
電通チームハピネスが行った調査によると、自分がもっともうらやましいと感じる人は、「夢を持っている人」でした。「お金を持っている人」をはるかにしのいでいます
◆幸福を解く五つの鍵
「自尊心」「承認」「時間密度」「裁量の自由」「手ごたえ実感」
わたしたちは、他人から認めてもらえる自分を好きになりたいのです(中略)ひとりよがりな自己愛ではなく、他人の中にいる自分を好きになれる人が幸せな人です
「道具消費」が、新しい時代の幸福のペンタゴン・モデルの五つの鍵を動かしてくれる
一般の人には停滞していて閉塞感のある社会であっても、特殊な視力を持つ人には心の底から共有できる世界が今も躍動している
このような時代、人がもっとも避けたいと思うのは、人生を縛ってしまうモノ
「手ごたえ消費」は、「ちょうどいいという感覚」をさらに突き抜けて、不便なこと、手間がかかることに向かいます
豊かな時代には、ピンとキリを自由に行き来できることが最高の贅沢
仕事は幸福の五つの鍵を開く
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『幸福の方程式 新しい消費のカタチを探る』ディスカヴァー・トゥエンティワン 山田昌弘、電通チームハピネス・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887597363
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◆目次◆
第1章 戦後消費モデルの変化と幸福の物語
第2章 幸福が見えれば消費が見える
第3章 「自分を極める物語」の幸福と消費
第4章 「社会に貢献する物語」の幸福と消費
第5章 「人間関係のなかにある物語」の幸福と消費
第6章 究極の消費としての仕事
終章 つながりと幸福の弁証法的関係
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