2012年4月5日
『小さく賭けろ!』ピーター・シムズ・著 Vol.2815
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【世界を変えるビジネスの法則】
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本日の一冊は、ハーバード・ビジネス・レビュー、フォーチュン、テッククランチなどで執筆し、現在はロイターおよびハーバード・ビジネス・レビューのブログでライターを務める著者が、「小さく賭ける」ことの効用を説いた一冊。
本書のタイトルは、もともとヒューレット・パッカードの元上級副社長バーンホルトとの議論から生まれたもので、バーンホルトは、苦境に陥ったHPを、「巨大数字の専制」という言葉で表現しています。
いわく「企業が巨大になると経営者はますます巨額の賭けをしなければならないと、自然に思い込むようになる」。
事実、当時のHPでは、「最低でも10億ドル規模になるビジネスでなければ検討する価値はない」という、とんでもない思い違いが蔓延していました。
本書で説かれているのは、企業がこんな罠から抜け出し、イノベーションを起こすためのマインドセット。
実験する、遊ぶ、没頭する、明確化するといった<「小さな賭け」の原則>にはじまり、人が創造的になるための教育、「即興」や「制約」の効用、失敗してもへこたれない「実験的イノベーター」になるためのマインドセット…。
本書を読んで、どんなビジネスも、最初から完璧にプランされていたわけではない、ということを知れば、きっと行動への勇気が湧いてくるはず。
起業家には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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実験的イノベーターは、これからやろうとしていることを始めからあまり深く分析はしない。標的が未知であるのに、あまりに狭い範囲に目標を絞り込みすぎることになるからだ
ドゥエックは、この研究の要約にこう書いている。「努力を称賛された子供たちは挫折に直面しても、知的な自信を失うことがなかった」
プロトタイプで素早く試す
即興は、はるかに創造的な精神状態を引き出す
アンサリとバーコウィッツは、互いに矛盾する2つの選択肢から選ぶことに関連する脳の部分が、即興の最中にも活性化することを発見した
あらゆるオファーを、「はい……それから」というセリフで受けることは、即興の要であり、アイデアの構築を促進する
制約の下で作業をすることが、「構造と方針を決める上できわめて有効である」
35人の芸術家を研究した結果、ゲッツェルとチクセントミハイは、被験者の中でもっとも創造的な人々は、そうでない人々に比べて、自分のアイデアを実験したり、練り直すことを受け入れたりしやすい傾向にあることを発見した
創造的見識を見出し、アイデアを開発する最良の方法のひとつは、理論を捨て、ものごとを直接体験することだ
「観察力」がイノベーションを起こす
正しい質問をするだけでいいんだ
多くの人から少しずつ学ぶ
人はあまりにも、専門家や指導者などという人々がすべての答えを持っていると考えがちであるが、現実は、知識はもっとはるかに広く分散している
スティーブ・ジョブズは再三こう言った。
「人は自分が何を欲しいか、それを見るまでわからない」
著名な科学者であり著作家のアラン・ケイは、「未来を予測するもっとも確実な方法はそれを自分で創り出すことだ」と言った
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『小さく賭けろ!』ピーター・シムズ・著 日経BP社
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◆目次◆
はじめに
第1章 「大きな賭け」対「小さな賭け」
第2章 成長志向のマインドセット
第3章 素早い失敗、素早い学習
第4章 遊びの天才
第5章 問題は新しい答え
第6章 質問は新しい答え
第7章 大から小を学ぶ
第8章 小から大を学ぶ
第9章 小さな勝利
第10章 あなたの「小さな賭け」
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