『天才シェフ危機一髪』キンバリー・ウィザースプーン、アンドリュー・フリードマン・著


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【三ツ星シェフたちの仕事哲学】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822247058

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本日ご紹介する一冊は、日経BP社のカリスマ編集者、Tさんが、「これはぜひ土井さんに読んでほしい」と言って紹介してくれた一冊。

本来は、コンピュータ書の編集を得意とし、『プログラムはなぜ動くのか』などのベストセラーを連発するTさんが、なぜ料理の本?と不思議に思ったのですが、読んでみて、その理由がわかりました。

※参考:『プログラムはなぜ動くのか』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822283151/

本書は、世界の一流レストランの舞台裏で起きた驚愕の実話、計40をまとめた、衝撃の一冊。

日本でもベストセラーになった『キッチン・コンフィデンシャル』の著者、アンソニー・ボーデインをはじめ、エル・ブジのシェフ、フェラン・アドリア、そしてジェイミー・オリヴァーなど、有名シェフの名前がずらりと並ぶ、豪華なエッセイ集です。

※参考:『キッチン・コンフィデンシャル』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4102156313/

彼らの下積み時代の話や、人生最大の危機、そしてそれらをどうやって乗り越えたか、というエピソードは、下手なノウハウ本100冊に勝る教訓にあふれています。

失敗を大ヒットにつなげる発想の転換、リスク管理の要諦、厨房のマネジメント、そして一流であるための心構え…。

エンターテイメントとしても楽しめますが、ビジネスマンにとっては、仕事で追い込まれても逆転打が打てるメンタルをつくる、という点で有用な一冊です。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ロブスターがやられたというニュースの衝撃に輪をかけた原因がもうひとつある。その日のディナーの出席予定者は、なんと三二〇〇人だった

何ごとも細心の注意を払って取り組むべし。とくに限られた短い時間内に多くのことをやらねばならないときには、突発事故が起きた場合、対処できる余裕はほとんどないことを覚悟しなければならない

一人でできることは一人でやるべきだ。だが助けが必要なときには頼むことも、同じくらいたいせつだ

なんとか平穏におさめるために、私はマークに見つかる前にテリーヌを仕上げようと必死になった。ジャン・ルイが店にいるというだけで神経をとがらせて倒れそうになっているのに、テリーヌがチョコレートの海にダイブしたと知った日には、マークは発狂するだろう。ついに私は新しい特別前菜メニューを生み出した――<<フォアグラのテリーヌ ショコラ仕立て>>

馴染みの農家や酪農家から提供される最高の食材は、私の料理の要だ

大量のキッチンペーパーで油を吸い取っても食べられるシロモノではなかった。だが父は一言も文句をいわず、共犯者のように口をつぐみ、焦げた塊が許しがたいと思っていることなどおくびにも出さないでいてくれた

ロブスター餃子を食べるたびに(いまでもこれはメニューにあって、バカみたいに売れている)、あの雪の大晦日がすべてを救ってくれたことを思い出す。雪乞いをした妻のことはいまだに許せないが、どん底まで落ちていきそうになったことで、かえっていいアイデアが生まれることもある

シェフとコックの間にはたくさんの違いがある。シェフは、とにかく競争の激しい大都会にいるわけだから、どんな料理を出せば競争に勝って生き残れるかというヴィジョンをもち、個性を打ち出した料理をつくり、厨房を渡り歩いている百戦錬磨の兵隊たちを統制しなくてはならない

偉大なレストランには、「大惨事」が起こるとそれを克服するための魔法をつくりだす力が宿っている

<サヴォイ>はあらゆる規模が大きかったが、<ローラン>はこじんまりしていて、技術もタイミングも、自分なら当然できると考えていたことが、規模が小さくなるとできないと知った

自分の家族を雇うな
客の家族を雇うな

昔からよく「勝ち負けは問題ではない。試合の内容が問題だ」といわれる。そんなことをいったのは、ぜったいにシェフではない。シェフにとっては、ちゃんと料理が出せたかどうかだけが問題だ。失敗すれば、どんなに一生懸命がんばったところで誰にも認められない

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『天才シェフ危機一髪』キンバリー・ウィザースプーン、アンドリュー・フリードマン・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822247058
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◆目次◆

※多すぎるので省略します

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