『会社四季報 業界地図2010年版』東洋経済新報社・編 vol.1932


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【最新の業界動向が一発でわかる!】
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先日、札幌出張の際に、紀伊國屋書店札幌本店を訪れました。

ビジネス書ご担当の赤川さんに、最近のトレンドを聞いた際、出てきた話で面白かったのが、学生の就活本。

就職氷河期到来ということで、学生さんが熱心にSPIや一般常識の本を買い漁っているそうです。

そのなかでも、売れ行きが顕著なのが、本日ご紹介する、『会社四季報 業界地図2010年版』。

※参考:『会社四季報 業界地図2010年版』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492973168/

サブプライム後の影響を受けた決算内容、業界勢力図が書かれているというだけあって、ビジネス書コーナーでも幅広く売れているそ
うです。

読んでみると、確かに面白い。

ホテルや人材サービスが悪いのは予想通りですが、少子化の影響をもろに受けているはずの育児・ベビー用品がじつは堅調だったり、車は厳しくても2輪車は有望だったり、意外な業界・企業が意外なところで業績を伸ばしているのがよくわかります。

業界の勢力図と主な数字がひと目でわかるつくりも親切で、これは一冊持っておくと、便利な本だと思います。

激変するビジネス環境をとらえ、明日のチャンスを見極めるのに、これほど手っ取り早い本もありません。

読んだら最後、時間を忘れて読みふけってしまうに違いありません。

最近忙しくて経済ニュースをキャッチアップできていない、という人は、ぜひ買って読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆ペット業界
ペット分野の中でも特に伸びているのがサービス分野。定番のトリミングのほか、ペット向けのホテルやシッター、葬祭も増えている

犬猫とも約1300万頭。飼育所帯率は犬18.2%、猫14.4%。それぞれ7歳以上、10歳以上といったシニア世代の犬猫の割合が増えている

◆自動車部品・タイヤ
タイヤメーカーも厳しい。業界トップであるブリヂストンの08年度営業利益は前期比ほぼ半減

◆2輪車
中期的には再成長が見込まれる。たとえばベトナムは新規購入と買い増しが全体の9割弱を占めるなど潜在力が大きい

◆中古車・カー用品
質の良い中古車が減る中で奪い合いが激化し、買い取り業者の採算も悪化している。業界首位のガリバーインターナショナルはかつて110億円以上の営業利益があったが現在は39億円。500店以上あった店舗も減らしている

◆ポータルサイトのページビューシェア
Yahoo! 70.8% Google11.8%

◆放送・新聞
広告収入への依存度が高い民放各社が推し進めているのが放送外事業の拡大だ。代表的なものが映画。08年もTBSの「花より男子ファイナル」、フジテレビの「容疑者Xの献身」など放送局発の映画は興行収入の上位を独占した

◆総合商社
注目分野は太陽光発電などの新エネルギー、世界人口増加で需要増加が期待される食料、海水淡水化をはじめとするインフラ分野など。今後はこうした潜在成長分野での投資が相次ぎそうだ

◆コンビニエンスストア
店舗数は4万店を超えてなお拡大している。一方、既存店売上高は2000年から減少傾向。新規出店で既存店の減少を補う自転車操業が続く

◆陸運
08年度は、統計を取り始めた1984年度以来右肩上がりを続けてきた小口配達の宅配便が、法人需要の低迷で初の減少に転じた

◆育児・ベビー用品
少子化でさぞや厳しいかに思えるベビー用品業界だが、意外に大手各社の業績は堅調だ。総合最大手のピジョンでは、この不況下でも増収増益を継続。ベビーカーなど乗り物主体のコンビも、比較的利益は安定的だ

◆人材サービス
業界を驚かせたのは技術者派遣最大手のメイテックが発表した09年度の赤字転落見通し

◆ホテル
中でも外資系ホテルの落ち込みは大きく、稼働率で11%、売上高で20%マイナスとなった。富裕層向けホテルは、早くも生き残りをかけた大競争時代に突入している

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『会社四季報 業界地図2010年版』東洋経済新報社 東洋経済新報社・編
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