2008年4月4日
『人生の流儀』城山三郎・著
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【城山三郎が遺した珠玉の言葉】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569698050
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本日の一冊は、『輸出』により文学界新人賞、『総会屋錦城』で第40回直木賞を受賞し、経済小説のパイオニアとなった故・城山三郎さんの作品から、人生に役立つ珠玉の言葉を抜き出し、名言集としてまとめた一冊。
一貫してビジネスや仕事、組織における生き方などをテーマとし、書き続けた著者だけに、フィクションとはいえ、そこに散りばめられた言葉には含蓄があります。
ただがむしゃらに働くでもなく、要領よく生きるでもなく、ONとOFFのバランスの取れた生き方。いやむしろ両者を融合したような生き方こそが著者の流儀なのかもしれません。
ビジネスの世界では、勝たなければ意味がない。とはいっても、何かに追われて生きる人生では楽しめない。また、戦うにしろ、休むにしろ、感動がなければつまらない。
そんな絶妙な人生の流儀が、ここには書かれている気がしてなりません。
土井も日々、集中して仕事に臨んでいますが、時折ギリシアに行ってリラックスし、また他社の仕事や芸術に触れ、時間を忘れて陶酔する機会を持つようにしています。
どんな本を読むにしろ、どんな仕事をするにしろ、大切なのはバランス感覚であり、もっと言うならバランスを超えた調和なのだと思います。
本書は、その「調和すること」の大切さを教えてくれる一冊。
「ワークライフバランス」などという概念を超え、人生を味わい尽くすための秘訣が書かれています。
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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人生の持ち時間は限られている。その中で、時間を忘れるほどの陶
酔をどれほど多く持ったかで、人生の価値が決まるような気がする
(『打たれ強く生きる』)
時代に合わせて生きるのではなく、わが生き方をしかと選び、根気
よく歩み続ける。そうした骨太な人生に、時代の方から頭を下げて、
歩み寄ってくる、という気がしている(『生き残りの条件』)
たいていの人間は「事情」の海で溺死しかけている。溺死者になる
より、無知と呼ばれて生きることの方がすばらしいのに(『華麗なる疾走』)
わずか五十年六十年の人生、どれほどたのしんでも間に合うもので
はない。あくせく際限もなく働くことは、限られた人生への冒助Kな
のだ(『乗取り』)
病気だからといって、失うものよりも得るものが多いことがある。
そこにも、人生のおもしろさがある(『わたしの情報日記』)
経済学者ワルラスが好んだという言葉がある。「静かに行く者は健
やかに行く。健やかに行く者は遠くまで行く」(『打たれ強く生きる』)
夏目漱石の言葉にもあります。「人は才能の前には頭を下げないが、
根気の前には頭を下げる」とね(『嬉しうて、そして…』)
大病にせよ、大失敗にせよ、人生のすべてを観察というか、好奇心
の対象として眺めるゆとりを持つ限り、人は必ず再起できるものな
のだ(『打たれ強く生きる』)
蟻の如く働き、蜘蛛の如く忍耐せよ(『わしの眼は十年先が見える』)
実社会に入るときから、退職金はいくら、年金はいくらなどと、早
くも定年後のことを考えている男が少なくない。それはキセルの人
生だと思う。わずかに両端だけがしっかりしていて、真中の長い部
分はからっぽ。キセルの乗客は、乗っている間びくびくして、景色
なんか眼に入らない。乗ったときから下りるときのことを考えてい
る。何のために人生という旅行をしているのかわからない(『華麗
なる疾走』)
溺れている者を助けるには、もがいている中は放っておいて、溺れ
切ってぐったりしてから助けるのが賢明だ。ビジネスでも同じ事さ
(『神武崩れ』)
頂上を目指す人間は、孤独を栄光と考えるべきではないか(『外食王の飢え』)
少し頭が弱目な方が、その道しかないとあきらめて、いい仕事がで
きる(『打たれ強く生きる』)
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『人生の流儀』城山三郎・著
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◆目次◆
第一章 たった一つの人生をゆく
第二章 ビジネスの世界を生き抜く
第三章 サラリーマンの処世
第四章 上司の仕事、部下の仕事
第五章 リーダーの資質
第六章 経営の要諦
第七章 プロフェッショナルの仕事
第八章 人生の風景
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